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メローヴィス万博開催

「メローヴィス王国全国民が心待ちにしていた、メローヴィス王国万国博覧会が、ついに開幕となります!」


ついにその日はやってきた。


出品された作品たちも、この日の開幕を心待ちにしていたかのようだ。


「ついに、ついに、私たちも日の目を見るのね。」


「ああ、そうとも。メローヴィス王国の王様が、このような大規模なイベントを開催してくれたのだからね。

ヴィヴァルディ14世陛下は、たいへん芸術に精通(せいつう)したお方だよ。」


展示されている、絵画Aと、陶芸の壺Aの会話だ。


絵画A「だけど気をつけてね。大勢お客さんが来るから、割られたりしないようにね。」


陶芸の壺A「ああ、そっちこそ、破かれたりとか、焼かれたりとか、ここのお客さんたちは、まさかそんなことはしないだろうとは思うけど、

今は高額な値段がついても、割られたり、破かれたり、焼かれたりしたら、その時点で無価値。

ただの破片や、紙切れや、灰に帰してしまうよ。」


美術品たちの本音を聞いたような気がした。




そんな美術品たちの本音など露知らず、大勢の人間たちが訪れる。


いや、中には人間だけでなく、獣人族や竜人族、エルフやドワーフ、ホビット、ピクシー、それから、獣人族の中にはさらに、狼人族や熊人族、鹿人族、虎人族、さらにはライオンやらウサギやらの顔の者たちまでいた。


しかしいずれにしても、見物する時間よりも、並ぶ時間の方が長く、まさに文字通り長蛇の列になるという。


「いやー、ここが万博の会場か。」


ノボルたちは今日ばかりは、万博の見物に出かけていた。


「さーてと、さっそく、小説、論文のブースに行くか。」


絵画、彫刻、陶磁器、そして版画のブースもあるようだが、やはり気になったのは、小説、論文のブースだった。


『異世界無人島開拓紀』の展示されているところにも、人々は集まっていた。


そしてあの人たち、ミッテラン国王とシラク大臣も来ていた。


「おお!ノボル君ではないか!

…ふむ。この小説はなかなかよく書けてはいるとは思うが、できればこの続きの話が見たいものだな。」


「はい。実はこれの続きを今、書いているところなんです。

完成したらまた、ご覧にいれます。」


「うむ。楽しみにしているぞ。」


しかしまさかこれが、元気なミッテラン国王と、シラク大臣を見る、最後?になろうとは、その時はまだ、全く考えてもいなかった…。


その時ノボルは、そろそろ島の様子が気にかかるようになった。


「万博は好評だし、小説の方も好評のようだが、もうそろそろ、島に戻ってみたくなったな…。」



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