第2の無人島(3)~コロボックル~
この第2の無人島という、まだ正式な名前すらつけられていなかった島に、外部の人間として初めて降り立つ。
「やっほー!おいら、コロボックルのココロっていうんだよ。」
大型の帆船、クルーザー、観光用のジェット船、これは別名水上バスともいう。
さらに物資の輸送のための大型タンカーまで用意した。タンカーは船団の後方を航行する。
さすがに、これだけの大船団になれば、さぞや国軍は驚くに違いない。
「なな、なんだあの大船団は!?
見たこともないような船が多くあるぞ!」
案の定、国軍の兵士たちは驚き、唖然呆然とただその様子を、指を加えて見ていることしかできなかった。
「いやー、これで心おきなく船旅ができますな。」
ついでに、ドルチェ家とアイーダ家の秘話についても聞けた。
ドルチェ家とアイーダ家は、共にキングスクラウン王国では1、2を争う大富豪の家系として代々栄えてきた。
そのドルチェ家の今の当主がイザコ、一方アイーダ家の今の当主がマルシア、ということである。
この話はまた次の機会にでも続きを聞くとして、どうやらこの第2の無人島には、今まで人間は1人も住んだことはないという。
したがって、ノボル率いる開拓団が、この第2の無人島に足を踏み入れる、初めての人間というか、人間族で初めて上陸するといった方がいいかな…。
そしてついに、ノボルたちは第2の無人島に到着し、上陸を果たした。
「いやー、本当にここは、人間が誰一人足を踏み入れていない、まさに手つかずの自然がそのまま残っているようなところだな。」
この島にはシカやイノシシが生息しているようだ。
また、野鳥のさえずりも聞こえる。
その時だった。人間以外の、どうやら亜種族と思われる者たちの、気配を感じていた。
どうやらこの島には、人間族以外の種族がいるようだ。
その時だった。そこにいきなり、小人らしき者が現れ、そしていきなり、飛びはねながら話しかけてきたのだった。
「やっほー!おいら、コロボックルのココロっていうんだよ。」
いきなりノボルたちに話しかけてきた、コロボックルのココロ。
コロボックルというのは、いわゆる小人族。
ノボルたちもコロボックルのココロに、自己紹介をする。
「僕はノボル、こちらは供の者たちだ。」
「じゃあ、オイラたちの集落に案内するよ。」
ノボルたちはコロボックルの集落に案内してもらうことに。
コロボックルの集落は、まるでおもちゃの家のような、小さな家が建ち並んでいた。
コロボックルは小人族なので、小人族からみたらノボルたちは、山のような巨人に見えるそうだ。
当然、コロボックルたちの家の中には出入りすることができない。
「あのね、実はね、ノボルさんたちにお願いしたいことがあるんだ。」
それは何なのか…。
「実はね、最近僕らの集落を、悪いゴブリンたちが荒らしにくるんだ。
家を壊されたり、僕らの仲間たちも犠牲になったりしてるんだ。」
ちなみにそのゴブリンたちの大きさは、ノボルたちとほぼ変わらない。
だから、コロボックルから見たら、ゴブリンたちはまるで、町を破壊しにきた怪獣のように見えるそうだ。
その話を聞いたノボルは、あらためてココロに聞いてみる。
「ゴブリンくらい、簡単に倒せるんじゃないか?
なんたって魔物の中では弱い部類に入るからね。」
するとココロは、こう返してきた。
「それが、ただのゴブリンだけじゃないんだよ。
そのゴブリンたちを率いる親玉が、めっぽう強くてね。
僕らの仲間も、何人もそいつにやられてるんだ。」




