カジノと劇場の建設は暗礁に…!?そして文明から隔絶された辺境の村『ゲド村』とは…!?
「だいたい、なんでお前は、あのダンジョンのこととか、そのダンジョンに『ゴールドマン』が生息していることとか、
『ゴールドマン』が金色のゴーレムみたいなやつとか、何でそんなに詳しいんだよ。」
ゼベクから苦言を言われた。どうやらこのゼベクという人は、あのダンジョンに行ったことがあるようだ。
「そういうことは、実際にその目で見てきてから言えよ!」
ゼベクは少々人を小馬鹿にするように、いかにも上から目線の物言いをすることがある。
ゼベクはノボルを良く思っていなかったが、ノボルの方も、ゼベクのことはあまり良く思っていなかった。
この日の定例会議はまたも紛糾。
結局、この日も時間が長引くばかりで、物別れに終わったようだった。
「なんだよ。結局今日も、なんにも決まらなかったじゃねえか。
こんなんじゃ、こんな定例会議なんか、いくらやっても無駄なんじゃないか。」
ある参加者が呟いた。
ノボルは、ある一軒家を借りて、そこを拠点にして行動していた。
ノボルはよく、自己判断で勝手に物事を決めては、周囲の顰蹙を買うことがよくあった。それはノボル自身も、自分の悪い癖だと、自覚してはいるのだが、何か新しいことを思いつくと、周りに言い出さずにはいられなかった。
「まいったな…。カジノと劇場は、このまま資金が集まらなかったら…。
だいたい、4億5000万ゴールドというのは、いくらなんでも高額すぎるから、もっと格安にできないかな…。」
そんな中、ノボルはカトレーダに、道で偶然出くわす。
「ノボルさん。今日は元気ないね、どうしたの?」
「カトレーダか、実はね…。」
カトレーダに、カジノと劇場の建設費用の件で話すノボル。
「そうなんだ。ノボルさんは、どうしてそんなにカジノと劇場の建設にこだわるの?
ははーん、わかった。
カジノで遊んで、劇場で踊り子たちの踊りを見たりして、あとは気楽に暮らしたい、って思ったからでしょ?」
これは見事に図星だった。
図星 他人から指摘されたことなどが、まさにその通りであるということを意味する。
カトレーダには全てお見通しだったようだ。
ノボルは島にカジノを建ててギャンブル三昧、さらに劇場を建てて、踊り子たちの踊る姿、セクシーな衣装、胸、お尻、柔肌を、毎日のように拝んでは、気ままにぐうたら過ごしたい、という考えがあったこと。
だから、カジノと劇場の建設を急がせようとしたのだが、人々の賛同を得ることと、資金を集めることを、まずは優先しないと…。
そんなさなか、キングスクラウン王国の、国王直轄の『ゲド村』では大変なことが起きていた。
ゲド村の住民が、年貢の吊り上げに反発し、一揆を起こした。
そして住民たちは代官所を襲撃し、代官ら役人たちを殺し、
その死体を吊し上げにして、いたぶったという。
本国にもそれは伝わり、ミッテラン国王はその一揆の鎮圧のために、軍隊を派遣したという。
何やらこちらもキナ臭くなってきたようだ…。
文明から隔絶された辺境の村、『ゲド村』という所は、どんなところなのか…。
この村の人々は、『ヤツハカ教団』という邪教を信仰しているという。
いや、この『ゲド村』自体が、『ヤツハカ教団』の信者たちの集う、いわば聖地のようなところ。
この『ヤツハカ教団』の唯一絶対の神というのが、『ミツクビ神』という、これも邪神だという。
たびたび本国からは弾圧を受けていた。が、それでも生き延びてきたという。
また、『ゲド村』を守る『ヤツハカ教団』に金で雇われた傭兵たちは、たとえ骨だけの姿、ガイコツ剣士になり果てても、
それでもなお、教団への忠誠心は消えていないという。




