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青き薔薇の公爵令嬢  作者: 暁 白花
新たなる希望(仮)
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新生活

 ハーティリア家へと帰還した私は生活拠点を領都の本邸から皇都の別邸へと移した。


 私に付いてきたのはランとユナの母娘。


 ライラはサラの下で新たな生活環境とルールを学んでいる。彼女たちはブラッドストーン家に所属している。


 サラが習ってきた事や当たり前だと思っていた事と、私がブラッドストーン家に持ち込んみ植え付けた考えであったり、物事の様々な変化に最初は戸惑いはしていたけれど勤勉なライラの事だ、新たなものを学ぶことに少し時間はかかっても吸収して立派な官僚になれるだろう。


 リザはブラッドストーン家所属の軍人で部隊長だから当然、離れられない。


 因みに他のメンバーはセバスチャンとシアンだ。


 私がハーティリア本邸へ戻った時、随分と過ごしやすくなったと感じた。


 つまり、愚弟が私との決闘に敗れ、不様に命乞いし、あまつさえそのレイフォンを路傍の石の如く扱ったことから、愚弟の次期当主(跡取り)とする話が完全な白紙となった。


 そのためにレイフォンを支持していた者たちは保身に走った。しかし彼らまたは彼女らのこれまでの言動もあり、時既に遅し。解雇されたのだ。


 公爵家から解雇された彼らまたは彼女らの経歴には消えない傷が生じた。問題ありな者たちを雇う者は居ない。


 ご不快にさせたと(形だけの)謝罪をした所で許されないのがこの時代の働き方の在り方だ。


 物理的に首が飛ばなかっただけマシ、なのだ。

 メイド、執事は爵位が低い令息令嬢の行儀作法を学ぶ場所でもある。公爵家からのクビは必然的に彼らの家の名も貶めることになった。その家は信用を失うことになり、やがては没落する。


 そして遠巻きにしていた勝ち馬に乗ろうと企んでいた者たちは肩身の狭い思いをしながらも働いていた。


 彼らとは対象に私が厳選した者たちは出世をしていた。


 私のテストに合格した者たちだった。


 私がどうこうではなく彼らが勤勉であり誠実だったのだ。


 ――いや、出迎えられて、片膝を着いて忠誠を誓われた時はビビったけどね。


 レナスの流石お姉様というキラキラした尊敬の眼差しが心に痛かった。


 私はそんな立派な人間じゃない。愚弟とその一派を一掃するために彼らの勤勉さや誠実さを利用したのだから。


 その愚弟は質素な馬車に放り込まれ、泣き喚きながらブラッドストーン家へと旅立った。


 

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