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彼の墓で私は笑う。

作者: 塩ぱぴこ

短編です。衝動書きです。

夕焼けの赤く染まった空の下に私は彼と歩いていた。

特に何かを話すわけでもなくただひたすらに歩いていた。


私と彼は帰り道が同じ幼馴染みだった

でもそう思っていたのは彼だけだったと思う。

私は彼のことが好きだったから。


いつからか、なんてわからないくらい彼のことが前から好きだった。

多分知らないうちに好きだったのだと思う。


もちろん私だって彼が初恋という訳じゃない。彼氏だって出来たこともある。

でもたどり着いたのは結局彼だった。


いつの日か当時付き合っていた彼氏に言われたことがある。


「お前は誰に俺を重ねてるの?」


その人のあの時の苦しそうな顔がいつまでも離れない


重ねてなどいないつもりだった。


本当にその人のことが好きなはずだった。



でも気づいてしまったのだ。


私が好きになる人や彼氏にする人はいつだって

彼にどこか似ていたことに。


「懐かしいなぁ」


彼のお墓の前で私はそう呟く。


中3の秋、彼は死んだ。子供をかばって車にひかれたそうだ。


彼らしい、母からそれを聞いた時そう思った記憶がある。


まだ立ち直れた訳では無いし心のどこかではまだ彼のことが好きなのかもしれない。


もう5年もたっているのにどこまで引きずるんだ。


ある日友人に言われた言葉。私だってそんなのわかっている。

でも、もうそれも終わりにしなければいけないのだ。


いつか私が彼以上に好きになる人ができたのなら


彼のお墓の前で私は大きく笑って見せよう。



あなたよりもいい人を見つけたのだと。


彼はきっと「お前に付き合いきれるのか」なんておどけて笑ってくれるだろうから。


彼の5回目の命日に私はそう決意した。

文章がおかしいですが意味が通じたでしょうか……不謹慎なタイトルだなあと思いつつ最後にあの言葉を持っていきたかったので。


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