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ルルの正体

「ルル……お前…………」

キカサルは、 確かにルルを視界に捉え、 『あねさん』と呼んだ。

それはまごうことなき真実だ。

つまりそれは……。

「お前、 魔王軍だったのか……?」

「はい、 マスター。 私はマスターをマスターとする前から、 あるじは魔王様です」

淡々と、 そして冷静に解説を始めるルル。

「まさか、 殺戮三人衆を管理すると言われる指揮官……」

「まさに私」

『……前からおかしな点を見つけてはおったが、 本当にそうとはな』

ニルヴは、 疑ってはいたものの信じていたのだ。

「ここは一度下がりますよ」

「りょーかーい、 姉さん」

責めてもの罪滅ぼしのつもりなのかははなはだだ疑問だが、 静かにその場を離れ始める2人。

その、 いつもとは違う背中に、 俺は何も語りきれなかった。



ヘルクラウドにて------。


「まさか……でしたね」

沈黙を割ったのはロキだった。

初めは口も悪かった2人だが、 時を共に過ごしていき、 今ではしっかりと関係を持てるチームメイトとなっていた。

そんな矢先だった……。


突然の裏切り。


いや、 初めから魔王軍だったのか。

突然ではない。

「あの子、 魔王軍だったの?」

事情を聞いたヘルも、 今の今までルルが魔王軍だとは気づかなかったようだ。

「どうも、 俺と会う前かららしい……ちくしょう、 魔王、 やりやがるな」

俺は歯噛みする。

まだ見ぬ魔王の存在に、 一枚上手だと知ら占められたような気分だ。

「……決めたぜ、 魔王の奴をぶっ殺す」

初めて胸に決めた目的。

今までとは違う。

「魔王よりも先に戦わなければ行けないのは、 恐らくルルでしょう」

『……あのケモ耳、 後悔させてやろうぞ』

「おうよ」


そして、 俺たちの目的は、 しっかりと『打倒魔王』の旗を掲げた。

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