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なんとかなんとか

「はぁ、 お主は毎度毎度儂に合う度面倒事を起こしておるなぁ……ロキよ」

今、 俺達はヘパイストスの工房であろう場所に招き入れられていた。

大体、 客人(押し寄せたのはこちらだが)は客室に招くものだろうよ。

「すまないね、 儂は宿を持たぬ故」

俺が、 キョロキョロしていて、 気付いたかのように説明を入れてくれる。

「宿が無いって、 何処で寝たりすんの?」

「マ、 マスター……ッ!? 神に向かってそんな口の聞き方じゃ……こいつならまだしも」

「おい、 こいつとは私のことか」

「良い良い……、 ルルオーク。 元気な証拠じゃ……リョウ、 と言ったかな……説明しよう。 神は眠らぬのじゃよ」

ルルとロキは相変わらず仲が悪いなぁ……。


…………。

……………………ん?

「ちょっとまて、今なんつった? 」

「む? 神は眠らぬ----」

「違う、 その前」

「んーっと……なんじゃったかな」

忘れんなよ。

「誰だ、 ルルオーク……って?」

すると、 1人の獣がビクリと毛を揺らす。

「なんじゃ、 そこか。 此奴こやつの名じゃろ」

そして、 確実にヘパイストスはルルを金槌で指した。

「お前、 ルルオークって名前なの?」

「えっ……!? え、えぇ……まぁ」

なんだ、 煮え切らないなぁ。

何故そこまで曖昧に濁すのか、 その理由はロキが証明してくれた。

「ルルオーク……確か、 古来の狂戦士一族の苗ですね……しかし、 この獣からは覇気を感じません」

「阿呆か、 ロキ。 ルルオーク一族は、 武器を持つ事で本来の力を発揮すると言われておろう……つまり」

そう言うと、 ヘパイストスは壁全面に飾られてある武器のうちの一つを手に取る。

「これは呪われし名刀、『テイルヴィング』じゃ」

ヘパイストスが言うには、 狙ったものは外さない代わり、 使用する者の命を徐々に蝕むらしい。

誰が使うんだよ。

「これをやろう」

「アホはお前だぁっ!」

パシンと音を立てて、 ヘパイストスの手を打ち、 なんたらヴィングを叩き落とす。

「これ使ったら死ぬやつを俺の仲間に使わそうとするなよ!」

俺は慌ててそのテイルなんたらを蹴り飛ばす。

「マスター、 ルルオーク一族は呪い耐性が100%なので、 なんの呪いも効果を成しません」

なんだよ呪い耐性って。

あるじよ、早く靴をお脱ぎになられた方が…… 」

「うぉぉぉぉあっ!? 俺の靴が蝕まれてるぅっ!?」

急いで靴を脱ぎ捨て、 火釜の中へ投げ入れる。

「さて、 用件はなんじゃ」

え、 このタイミングで本題に戻んの……?

「主の為の武器を打って欲しいのだ」

「ほほぅ、 報酬は?」

こいつらホントに神か。

報酬目当てで刀鍛冶すんのかよ。

「……メテオドラゴンの金玉でどうだ」


「のった」



のるな。

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