表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/9

乱暴

――――あれは…子供が1歳半のときだった。


 当時、仕事が忙しかった主人は、毎晩帰りが午前を回っていた。


 その日のうちに帰れることなどほとんどなく、私は毎日子供と二人で、まるで「母子家庭」のような生活を送っていた。

 

 だからといって、特別さびしかったわけでもなく、初めから仕事の好きな男を選んでいたのだから、と自分に言い聞かせて、ただただ家の中を楽しく明るくすることに専念していた。


 そんなある日。



――――ガチャッ



 深夜1時頃、旦那が帰宅した。


 私たちが寝ているだろうと思ったのか、自分で鍵を開けて、家に入った。


 まだ子供は起きていて、ミルクが飲みたいとぐずぐず泣いている。


 私一人でも十分育てていけると考えていたが、さすがに毎晩夜泣きされると、専業主婦といえども体力に限界が訪れてくる。



「まだ起きてたのか」


 お酒臭かった。


「夜泣きして…寝られなくて」


 子供を抱えてあやしながら、そう一言言ったのを覚えている。


 旦那は子供を私の腕から奪い、強く振った。


 一瞬何をしているか分からなかった。

 

 子供は激しい震動で、泣きやんだ。


 その時は、多少ほっとしたが、すぐに子供の体への危険を心配して、きょとんとしているわが子を奪い取り、優しく抱き抱えた。


 震動で驚いた子供は、その後なんとか眠りについた。


 ベビーベッドに寝かしている間に、旦那は風呂へ入っていた。


 私は何も考えずに、布団にもぐった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ