表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/23

坑道探索

 この世界での職業とスキルは少し特殊である。


 まずは職業についてだが、選択可能な職業にはいつでもチェンジ可能だ。

 このため、状況にあわせて職業を使い分けることができる。

 職業の役割は、主に二つだ。


 一つ目は、スキルの会得である。

 初めて職業チェンジした時には、いくつかのスキルを会得する。


 二つ目は、スキルに対するボーナス効果だ。

 その職業に類すると設定されているスキルには、威力や効果範囲、消費コストの減少などのプラス効果がつく。

 また、スキル経験値が割り増しされるため、スキルのレベルアップの速度も格段に上昇する。



 次にスキルだが、このゲームはスキル制のため、非常に多くのスキルが存在する。

 スキルのレベルアップによりキャラクターは強くなっていく。

 一度会得したスキルは、他の職業でも使うことができ、経験値を得ることも可能だ。


 自分のプレイスタイルに合わせたスキルを選び、スキルにボーナス効果がつく職業を選ぶことが、このゲームの一般的な遊び方となる。


 どんなプレイも可能であることが最大の特徴でもあるため、型にはまらないプレイを楽しむ人も多い。




 現在のカロンの職業は、シーフである。

 素早さと隠密に優れた職業で、短剣の扱いを得意としている。


 敵からの攻撃の回避率も高く、いざとなれば、隠密系のスキルを使って逃げてしまうこともできる。

 何より、避けて攻撃という戦闘スタイルが、カロン好みだった。



 この鉱山には、主に、クモ、ムカデといった虫形のモンスターやコウモリが生息している。

 虫嫌いのプレイヤーには不人気だが、鉱物を求めて訪れる人もそれなりに多い。



 カロンは、坑道内に生息するモンスターを倒し、アイテムを回収していく。

 時々、周囲にモンスターがいないことを確認しては、カロンは鍛冶師にチェンジしていた。


 鍛冶師は、武器や防具を作り出せる職業で、ハンマーやメイスなどの打撃武器での戦闘もこなす。


 職業を鍛冶師にしておくと、鉱物の収集スキル、採掘に職業ボーナスがつく。

 探索ポイントの感知範囲の拡大や鉱物の採掘数の増加などの補正がかかる。



 常時、鍛冶師でいた方が探索面では有利なのだが、シーフの職業ボーナスがないと戦闘面では厳しい。

 少々面倒でも、シーフと鍛冶師の職業チェンジを繰り返すことが、カロン坑道内を探索を行うカロンにとって最善であった。



 周囲の状況を確認し、カロンは鍛冶師に職業チェンジする。

 近くに採掘ポイントがあることが感知できた。

 モンスターはいないようなので、鍛冶師のまま、カロンは採掘ポイントへと向かう。


 感知したポイントへ到着すると、坑道の一部が淡く光っていた。

 これが採掘ポイントで、採掘のスキルを使うと、鉱物を入手できる。


 早速、カロンは採掘のスキルを使ってみる。

 採掘ポイントを示す淡い光が消え、いくつかの鉱物を入手した。


 アイテム欄を確認すると、鉱物とだけ表示されている。

 どんな鉱物かは、鑑定のスキルを使わないとわからないため、カロンは街に戻ってから鑑定することにした。



 鉱物を入手したと同時に、重量オーバーの警告が表示される。

 重量オーバーは状態異常の一種で、キャラクターの所持重量を越えてアイテムを所持している状態だ。

 歩行や戦闘行動などキャラクターの動作全般が鈍くなるペナルティが発生する。



 今回はここまでか。

 カロンはアイテム欄を確認する。

 まあまあの収穫だ。


 ポーションをいくつか使い、重量オーバーの警告を消し、帰還の書を取り出す。


 帰還の書はあらかじめ登録しておいた街へ、使った本人を瞬間移動させるアイテムである。

 非常に便利なアイテムだが、使うと無くなってしまう消耗品だ。



 カロンは帰還の書を使うと、坑道から街へと戻っていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ