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んにゃ、にゃ、にゃ、にゃにゃ~
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「んにゃ、にゃ、にゃ、にゃにゃ~」と言って、ミルフィーユが起き上がった。
「うにゅううう」と伸びをする。
むにゅむにゅむにゅ、と毛繕い。
何でかわからないけど、僕はミルフィーユを見ているのが、好きだ。
好きなことだけをしている姿を見ていると、自分まで、好きになる。
皆が、出て行ってしまった後から、ミルフィーユと僕は、乗り物(?)から出て行った。
そこは、広々とした場所で、一段高くなったところにいる人を、ずずずず~~っと、見上げると、え~~~~~~~~~~!!!
ミルフィールの巨大バージョンが座っていた。
首が痛くなるまで見ていても、ミルフィーユにそっくりだ。
僕へのサービスみたいに、背中の縞模様も見せてくれた。
金色と銀色と銅色…ミルフィーユと同じ、美しい毛並みだ。
その巨大ミルフィーユが言った。
「こんにちは、サロンパス。
いつもミルフィーユが、お世話になります」
え、え、え、え~~~~~!!
何で、僕の名前を知っている訳~~~?!
ミルフィーユのことも…
「私は、何でも知っているのよ、女神ですから。
あ、あ、誤解しないでね。
女神という名前なだけで、女性でも男性でも無いから」
ふ~ん、そうなんだ。じゃ、中性とかかな。
えっと、周囲の景色が、少しずつ変化している。
何にも無かった所に、道ができたり、家が建ったりしている。
林や森ができて、川が流れ始めた。
凄いな、女神さまの力なのかな??
「サロンパス、あなたの一番欲しい物は何?」
何か、こんな話をどこかで聞いた気がする。
確か、欲張ったら失敗するという話だったような。
ええと、僕の一番欲しい物は…
「わかったわ」と女神さまは、何がわかったのかわからない僕に、んにゃあ、と言った。
スピー、スピー、スピーという音は、ミルフィーユの寝息だ…
また、寝ているのか、ミルフィーユ。
と思って、ミルフィーユを見ていた、僕の目の前に、僕の家が現れた。
ちょうど、僕が通り抜けられる大きさの穴が開いている…
懐かしい、懐かしい、懐かしい、僕の家だ。
僕は、穴をくぐって、中に入った。
僕の家、お父さんとお母さんもいる。
「サロンパス」
おっと、もう少しで、しずかちゃんを忘れてしまうところだった。
でも、しずかちゃん、僕は、ステキなガラスの家よりも、この安心な家が好きなんだ。
「ミルフィーユ~~~」という大きな声がした。
家から顔を出すと、これまた懐かしい、アンモナイト夫人、ミルフィーユのお母さんだ。
ゲ、アンモナイト氏もいる…大丈夫なのかな。
「あなた」
「お前」と言って、抱き合っている。
大丈夫みたいだ。
「バウバウ」とパフィも元気そうだ。
「ふにゅ?」とミルフィーユが、目を覚まして、こっちを見た。
「お父さ~~~ん。お母さ~~~ん」と走ってくる。
良かったね、ミルフィーユ。元通りだ。
あちこちで、感動の対面が始まっている。
「いろいろ考えたのよ、サロンパス」と女神さまの声が聞こえている。
「聞いてくれる?」
もちろん、聞きますとも。
「あなた達は、あんまり覚えていないでしょうけど、何度やっても、カミナリが落ちることになるの。
巨人族の二足歩行がダメなのかと、四つ足にしてみても、同じ結果だったのよ。
空気の割合だって、変えてみたけど、結局、カミナリは落ちるのね」
そうなんだ。
運命みたいなものなのかな。
「うまいこと言うわね。
運命としか言いようが無いわ。
ま、今回は、もう、放っておくけど」
「僕達は、何回も死んだんですか?」
そうだとしたら、怖い話だ。
「そうよ。数えきれないほど」
「死んだのに、また、生き返って、同じことを繰り返す?」
ふにゃあああ、と女神さまは、ミルフィーユのようなあくびをした。
「私も、もう疲れちゃった」
スピー、スピー、スピー、という寝息が聞こえている。
寝てしまったのか、女神さまは~~~。
「本当に、最後に死んだら、どうなるんですか?」
「死んだら、どこか違う場所に、行けるんですか?」
「女神さま、教えてくださいよ~」
スピー、スピー、スピー…
女神さま~~~!!
スピー、スピー、スピー、




