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図書室の、魔王。

なんか手違いで話がおかしなことになってたので修正します。


昼。

それは空腹を満たす時間。


昼。

それは友達と和気あいあいと過ごす時間。


昼。

それはグラサンのあんちくしょうがテレフォンでショッキングな時間。


昼。

それはおもいっきり言う時間……ではなくなった。


昼。

僕はミヤネ屋も好きです。



「もう私はツッコマないわよ…」


この半日で呆れ顔がデフォルトになってきた水無月さん。


今は席が前後のよしみで仲良く顔を付き合わせてお弁当を食べている。


こんなことを男女でやっているヤツらなどいないから相当目立ってはいるが……水無月さんは気づいてないから言わないでおこう。


しかしまぁ、んー…何が悪いんだろ?





「ああ、そうか」


急に思い付いた。そう、インスピレーションって感じ!


「……どうせまた変なことを思いついたんでしょ」



さっきのデフォルト装備にジト目も追加。ふむ、ますますかがみのポジションだ。


「さっきの水無月さんの発言の『もうツッコマないわよ』って、

『ツッコミ』からマ行の活用をして『ミ』を『マ』にそのまま片仮名にしたけど、何かしっくり来ないから苛ついてるの?」


「長いうえに、会話の中じゃわからない文字表記の話をされてもわかるかっ!」


わぉ、ナイスつっこみ。



あ…


「ひらがなでいいじゃん…」


「あのさ、さっきから何を…」


「ひらがなで『つっこみ』で良かったじゃん……」




*30分くらい悩んだ作者(アホ)…実話です


「ま、取り敢えず食べ終わったことだし……そうだ、図書室に行こう!」


「“京都へ行こう”みたいに言わないの!


ボソッ〉昨日ちょっとカッコいいとか思った私…本当に馬鹿だわ」



「ん?何か言った?」


ボソッと何かは言われた気がしたけどハッキリはしない。

こういう場合は直接聞くに限る。じゃないと……何かモヤモヤしない?


「へ?、い、いやなんでもない……」



???急に顔が赤い。ふむ、まぁいっか。



今は九十九(ツクモ)さんだ。それにしても、


九十九(ツクモ) 御子(ミコ)さんってカッコいい名前だよね」


「そうかも……ってあれ?私、あの子のフルネーム言っ…………あっ、ちょっと待って!」


僕は最後の方は聞かずに教室をでた。その後を水無月さんが追う。


――だが“彼女”はその後ろ姿をジッと見つめる影に気づかない。

ついにそのまま、“彼女”は振りかえることはなかった。




でも、、、“魔王”は?




学園の図書室は、流石に私立というだけあって蔵書はかなりある。

もはや図書“館”と言ってもいいくらいの量はあるのでないかと思う。


それに今も増え続けている(というか増やした)軽小説(ライトノベル)も相当だ。


主に“でんげき”とか、“ふぁみつう”とか、“すーぱーだっしゅ”とか、“すにーかー”とか、“ふじみ”とか。


でも僕は個人的に“ガガガ”とか“MF”が好きです!




「アンタ……誰に向かって話しかけてるの?」


「気にしない。気にしない。気にしたら負けだよ~」


そのまま水無月さんを半ば押し込むようにして図書室に入る。人はまばらだが、全くいないという程ではなかった。


「それより本当に九十九さんはいるの?確かに教室にはいなかったけど…」


九十九さんは昼休みになるとすぐに教室から消えていた。


「おそらく図書委員でカウンターに……おっと、いた」


図書室の中央付近。カウンターに彼女は座っていた。黙々と本を読みながら、貸し出し業務を淡々とこなしている。


ふむ…、予想を裏切らない展開である。

しかし……



「まさか本当にいるとは……」


「おいっ!」


それは、水無月さんのツッコミの反応速度が一秒を切った初めての瞬間だった。





「取り敢えず近くに行ってみようかね。ふふ、ふふふふふ」


「えっ、ちょっ、ま、まだ心の準備が…!!」


テンパる水無月さんを尻目に僕はサッさとカウンターにいる彼女に近づく。


「あれー、九十九さん。奇遇だねぇ。どうして図書室に?」



我ながら偶然を装った完璧なファーストコンタクトである。


「何が奇遇よ。押し掛けたくせに」


「……(余計なこと言わないの。)九十九さんって図書委員なの?」


できるだけフレンドリーかつフランクに話しかける。こういう風に自分の“造った”キャラクターを演じることも一種の楽しみである。

が、


「っ…………///」


無言+赤面。返ってきた反応はそんなものだった。



「(あちゃー…嫌われてる?僕、やっちゃった?)」


気まずい沈黙に、ちょっぴりの罪悪感。九十九さんの手前、ひそひそ声で水無月さんと会話する。


「(……多分。というよりも、誰が話しかけてもこうなのよこの子は。)」


成る程。それほどまでにシャイということなのだろうか。


「(じゃ、授業とかはどうしてるの?)」


素朴な疑問だけど。


「(教師からの指名も全部『ごめんなさい』って言ってずっと下を向いてる。


そのうち教師のほうが苛めてるみたいな感じになってそのままお流れ……ってのがだいたい)」


はー……成る程。了解した。



「やっぱり水無月さんと似たタイプの人だね。だったら尚更友達になって欲しいかも」


「!?!?!?!?!?!?」


「は…………………?」


いいねいいねその反応。やっぱり水無月さんは面白い。


「ということでまず僕とお友達になってください」


「!?!?!?……///」


真っ白なその手を取れば、髪で隠れている上からもわかるほど真っ赤になった。


「ちょっ、アンタ、そんな強引に…」


「……お返事は?」


水無月さんが何か言うのを無視して、真っ直ぐ彼女の瞳を見る。今のところ一度も交差してない視線。

は、唐突に絡まる。


「!!!」


「お返事は?」


そこでニコリと笑って最後の一押し。



「………………………ふ、…」


初めて聞いた声は『ふ』だった。まぁ、それはどうでもいい。


「ふ?」「ふ?」


続きが肝心なのだけれど。









「ふ……ふつつかものですが…」






その瞬間、言葉を失う。


眼鏡……丸眼鏡。

しかもズレた言動……。

……おお、これは……


「で……電波の人ですか?」


「………いや、そんなんじゃ…」


問われてさらに顔を赤くする九十九さん。これはこれでグッとくるものがあるな…。


「九十九さんが喋ってる……!」


水無月さんは水無月さんで1人で驚いている。なんだ、九十九さんと話せるのはそれ程までに珍しいらしい。

ならば……


「ふむ、ちょっと失礼」


「……え?」「は?」


握っていた手を離し、九十九さんにズスイッと近づいて髪を持ち上げる。

やっぱりこういう場合、素顔が美少女展開がないと話が進まないよね。


て、ことでご開ちょ………こ、これは!?



しばらく言葉を失う。予想を越える生物がそこにいた。


「ちょ、アンタいったいどうし……なっ……」


水無月さんも同様のようだ。


予想を越える生物。いや、これは兵器までいくかもしれない。


お人形さんのような顔、といっても大体は微妙だが、彼女はそんな者とは一線を画していた。

目鼻立ちが通った顔。大きな瞳。柔らかそうな唇。長い睫毛。陶器並みに白い肌。そしてなにより庇護欲をくすぐられる存在の儚さ。



「うちの学校にこんな最終兵器な彼女が居たとは……ね」


「……初めてアンタの言うことが正しいって分かったわ。それにしても……はぁ」


僕もため息をつく。


「まだまだこの学園に把握してないことがあったとは……はぁ」


我が学園の新たな戦力かな?



「………そのなん……で…?」


まだうつむいた九十九さんが呟いてきた。



「うん?それは九十九さんに友達がいなさそ……むぐっ!?」

「いやいや、コイツがどうしても九十九さんと仲良くなりたいって言ったからなの」


ちょ、なにをおっしゃるウサギさん。これ全部貴女のための計画なんですけど…。



「………その……」


「あ、コイツのことがそんなに嫌いなら、嫌ってはっきり言った方がいいよ?コイツちょっとおかしいから」


僕の口をふさいで勝手な事を言う水無月さん。ふむ、昨日出会ったばかりなのに随分と“馴れ馴れしい”ものだ。


まぁ、ツンデレだからいいけど。

それより本当に、随分と勝手な事を言ってくれる。さっきの感触的に嫌がってる素振りはないと思ったけど……。



「嫌…………じゃないです」


ほ~らみろ。


「その……こんな……私に……そんな、こと言ってくれる……なんて、……すごく……」


何だろ…やっぱり“兵器”かも。



「うれ……しいです」


僕まで赤くなりそうだ。




しかしまたしても予想外だ。こんなに簡単に水無月さんの共闘者(サポーター)が作れるとは。

軽く微笑えんで水無月さんを見ると、何故かばつの悪そうな顔をしている。


「???どうしたの?」


「(アンタ……目的は何て言ってたっけ?)」


急にひそひそ声だ。これだとこんどは水無月さんの顔が近い。

んー、やっぱり綺麗だな……。九十九さんに負けず劣らず、だわ。

さすがこの学園の二代美人なだけはあるなぁ…。

あ、二代美人というのは去年の学園祭のミスコンで最終決戦投票にまでもつれて決着がつかなかった2人である。

その2人こそが水無月さんともう1人、我が学園の生徒会長であるのだが、それはまた別のお話。



「(アンタ…今の聞いてた?)」


「(んっ!、あ、ごめん…)」

はっ、として顔をあげるとそこには怖ーい水無月女史が。


「(“私の”友達を作るんじゃなかったの?)」


………、


「ああ…、そっか。そういう話だったね。でも、それはもう解決(コンプリート)されてると思うけど」


「え?」


そうじゃない?九十九さん。


「水無月さんも友達、OK?」


「………おー…けー」


おお、心まで広いね彼女は。相変わらずうつむいてはいるけど。


「だってさ」


「え…そんな簡単に…あの…その…いいの?その…私、嫌われて…というか、その…いじめられてるのは知ってるでしょ?」


自分から言うとは…。うん、やっぱり良いね彼女。


「………うん」


「だ、だったら無理して関わる必要なんて…」


「………見たから」


ふむ?またまたシリアス展開?


「え?」


「昨日……泣いてたの……見たから」


「!!」


――またまたまた予想外展開。




「でも……何も出来なかった。いや…………“しなかった”」


うつむいた顔からはその表情は読み取れないが、たぶん辛そうな顔をしているのは感じ取れた。


「………悪いのはわたしのほう。拒絶の権利があるのは………水無月さんのほう」


「九十九さん…。そんな、そんなことない!全然、そんな……」


「……?」


「分かった。そんなの、どうでもいいから。私と、と、友達から始めてください!」


「…………ふつつかものですが」


ほわーん、という効果音がつきそうな雰囲気に一気に変貌した図書室(主にカウンター周辺)。


…ふむ、これは前々から“友達”資質はあったんだな。ただ僕(=きっかけ)がなかっただけで。


やっぱり似たタイプだよね、あの二人。






〈First misson compelete!〉

転載ミスでした。これが話が抜けてちゃそりゃ意味が分からないですよね…。申し訳ないです。

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