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幼き旅人

当作品はお試し公開となります!

例えるならばゲームの体験版!


皆様の意見や要望等を受け入れ、さらに面白い作品として後々正式に投稿を開始しようと考えてますので、どうか宜しくお願いします!

「……」

 

 旧フランス、パリ。

 そこには、花の都と呼ばれた芸術都市があった。

 凱旋門、エッフェル塔、ノートルダム大聖堂、数を挙げれば切りが無いという。

 しかし、目の前に広がる光景は、唯の焼け野原。

 かつて数百年前に行われたという終末戦争、その激戦区の一つとなった場所だという。

 全てを焼き尽くすという核兵器とやらの放射線はすでに消えており、放射線を避けてアフリカ大陸に避難した人々も、その子孫が戻って来ているという。

 所々草木も生え、緑が戻って来ている。

 

「……あ」

 

 足元に花が咲いていた。

 それを踏まないように気をつける。

 

「おい! そこの君! どこの集落の子だ!? この辺は動物も多くて危険だぞ」

 

 すると、背後から声をかけられる。

 振り向くと、そこにはボロボロの服を着ていた男性が数人仲間を連れて立っていた。

 皆、槍や弓を手にしている。

 

「凄い格好だな……そんな格好の奴見たこと無いぞ」


 男達の着ている服装と比べれば、こちらは全身しっかりとした服を着ていた。

 リュックも背負っており、明らかに装いが違う。


「……旅の者です」

「そうか……一体何処から?」

 

 そして、東の方を指差す。

 

「ずっと……向こうから」

「……そうか。俺達は狩りに出てきたんだが、まだ見つけられて無くてな。俺達の来た方向に真っ直ぐ行けば集落がある。もし寝泊まりするところが無いなら行ってみると良い」

 

 男性の言葉に頷く。

 そして、そのまま言われた方に歩いていく。

 しかし、とある事を思い出し、振り向く。

 

「あの。この辺りに超常現象みたいな理解が及ばない事をする人が居るって聞いてきたんですけど、何かご存知です?」

「ん? あぁ……ノッケンさんの事かな? あの人ならさっき言った集落のすぐ近くに住んでるよ」

 

 男性は親切に教えてくれる。

 

「あの人はたぶん神様か何かだよ。あの人のおかげで俺達は、食い物に困らないんだ」

「……どういう事です?」

「集落の直ぐ側に湖があるんだが、あの人は雨が降らなかったら湖の水量を増やしてくれたりするんだ。凄いのは大雨が降っても全く水量が変化しない事だ。あの人のおかげで俺達はあそこに住むことが出来てるんだ。でも、毎日魚だと飽きるからな。偶にはこうして狩りにでてるんだ」

「……ありがとうございます」

 

 軽く頭を下げ、集落へ向かう。

 早速、目的にありつけそうだ。

 しかし、目的の物は無さそうである。

 

(空振りかな……何となく想像はつくけど、確認しない訳には行かない、かな)

 

 懐から手のひらサイズの黒い板を取り出し、それを見つめる。

 それは表はピカピカしており、自分の顔がよく見える。

 

「さて……どちらにせよ、仕事だしね」

 

 旅人は歩き続けるのであった。

では、評価や感想ブックマーク等お待ちしております!

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