表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/20

第14話 聖女か?

ガタガタと震えがくる。


「医者を呼べ!!早くだ!!!」


熱が出ているのか、寒い、、寒い寒い、、、俺は皇子だぞ?なんでみんな俺の言うことを聞かない???足が燃えるように熱い、、、、


「ぎゃあああ、、、、」


叫び声をあげたのは、一人生き残った歩兵か?役に立たない、、、早く走って行って、医者を呼んで来い、、、、


俺のテントに、人の入る気配がする、、、医者か?


「・・・・・・・」


朦朧とする、、、目に映ったのは、、、白いドレスを着た、、、女、、、、


恐ろしいほど美しいその女は、、、俺を見下ろして、、、、笑った、、、、




*****


俺が目を覚まして一番最初に目に映ったのは、、、、鉄格子、、、馬車に揺られている気がしたが、、


「は?俺を誰だと思っている?俺はジャドウ国の第二皇子だぞ!!」


鉄格子のはまった窓越しに叫ぶ。

足は、、、包帯が幾重にも巻かれている。両手の自由は効かない。


前の席に座った官吏らしい男が、御者を止めたようだ。


「無礼な!!何者だ?早く出せ!!このようなところに閉じ込めやがって、、、只では置かないぞ!!」


間もなく、ガチャガチャと鍵を開ける音がして、ドアが開けられる。


「兄上、、、」


綺麗な身なりをした男の子に声を掛けられる。


「・・・ライアンか?ライアン、お前が早く聖女を連れ帰らないせいで!見ろ!俺は怪我を負ったんだぞ?」


「・・・・・僕は、ソラル国の聖女様と聖獣様の加護を頂きました。国元にお連れしようとしていた時に、兄上が2000もの兵を連れて、、、」

「ああ、お前が捕らわれているのだろうと、長兄の命で迎えに来たんだ。それがどうだ??洪水に土砂崩れで、壊滅してしまったぞ!どう責任を取るんだ!!」

「・・・・僕が、ですか?」

「当たり前だ!!!お前のせいだ!!!お前が遅いからだ!!!」


いつの間に来たのか、ライアンに寄り添うように立つ、物凄く大きな白い狼が、牙をむいて唸る。お、、俺にか?


「兄上、、、聖獣様がお怒りです。お静まり下さい。あなたに降りかかった災いは、聖女様の力です。あなたの足は、、、、本来なら切り捨てなければならないところを、聖女様の力でなんとかつながっております。慎んでください。」


「・・・・せい、、聖女、、、、あの、、、」


人間では立つことが出来ない崖の上にいた、、、最後の目撃者が洪水の後に見た、、、俺を見て冷ややかに笑った、、、、あの白いドレスの女か??


「私が駆けつけた時、只の一人も生き残った兵はおりませんでした。いいですか、、、指揮官の問題です。僕のせいではありません。」


生意気な、、、、そう言おうとして、聖獣が牙をむいて爪を掛け、馬車に乗り込もうとしているのを、ライアンが止めるのを見る。奴より、、遥かに大きい、、、聖獣?


「俺は、、、、」


「このまま、聖女様がジャドウ国までお送りするそうです。聖獣様もご一緒です。兄上が何といおうと、兵がソラル国に入ってしまいましたので、侵攻とみなされました。兄上は、、、この国において咎人として護送されます。」


「俺は、、、、、」


目の前で、鉄格子のはまったドアが閉められる。カギは二重にも三重にもかけられているようだ。外が見えていたが、、、それもゆっくりと閉められた。

前に座る官吏が、席との間の鉄格子の間も閉める。


・・・・真っ暗だ、、、、


ガタガタと、馬車が揺れることだけがわかる。




*****


「お前!何をしてくれたんだ!!」


いきなりやってきた父上が、長兄の胸ぐらをつかむ。


「何が、、、でございますか?」


昼食後のお茶をしていた。長兄の膝の上には、最近お気に入りのまだ12.3歳くらいの女の子が乗せられていた。これでも側妃だ。慌てて膝から降りて、平伏している。


「ソラル国に、兵を出したのか?誰の判断だ?お前か?」

「あ、、、ああ、、、そうです。ソラルに行かせたライアンが1年半も音沙汰がないので、弟に、アテオに探しに行かせましたが?何か?」

「な、、、何か、だと?お前のその判断で、何が起こったのか、報告がなかったのか?」

「?」

「2000もの兵が、壊滅した。どうしてくれる?そうじゃなくとも、情勢が不安定な中、、、、、議会に叩かれるぞ!!同じ書簡が議会にも来て、もう、議会が招集されている。」

「え?壊滅?そんな、、、まさか、、、、」

「アテオは、ソラル国から護送されてくる。議会の許可も得ず、我の許可もなく、、、他国に侵攻した、、、、重罪だぞ。」

「あ、、、アテオが、、、アテオが、自ら向かったのでございます!!私は、私はどうしてもと乞われて、、、、許可しただけで、、、、、」

「・・・もう遅い、、、議会に出るぞ。継承権のあるものは全員出席するように、だ。いいな?」


父上が、締め上げていた長兄を放り投げるように離した。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ