表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダーク・プリンセス  作者: ノリック
5/45

「始まり、そして旅立ち」1 ミシェル4


――私の学校では、恋愛の話をしたりするものはよくいるし、有名人のファンクラブに入っているような者も何人かいるのだけれど、校内で恋愛をしているものはあまりいなかった。


校則で恋愛を規制していた訳ではないけれど、そういう校風だった。そんな校風だから、校内で付き合おうという者達はたちまち噂になった。


そんな学校生活を送っていた私達の中で私は今年、みんなが夏休みを楽しみにしていた頃、仲の良い男友達に呼び出され学校の校舎の木の片隅に行った。


そこにはニッシュがいて、ニッシュから突然告白された。


告白された時はとても複雑な気分で、普段一緒に学校で学んでいた友達が私に告白をした。という事実が、私には素直に受けとめきれなかった。


友達から「ミシェルって、すっごく素敵よね!」と言われたことはあるけれど、私の様に青い瞳、金色の髪はあまりいないので、とても目立つ……。でも、ニッシュは私を好きと告白してくれた。――正直それは嬉しかった――


私は、「返事は少し待ってもらえない?」と、告白の答えをするのを待ってもらったのだけれど、特に好きな男の子もいなかったし、ニッシュの人となりはよく知っていたから。それにせっかく告白してくれたニッシュを悩ませては悪いと、一晩だけ考えて、次の日の朝、少しずつという条件を出してニッシュと付き合うことを約束した。


その後、私とニッシュは何度か学校で行動を共にした。友人達からは、「ヒューヒュー」とからかう様なことや、「うまく付き合うのよ!」なんて、気の効いたつもりなのか、そんな声をかけてくる者達もいた。私は恥ずかしい気分になったが、ニッシュはあまり気にしてはいないようだった。


私の小等学校からの友達――リーンは、「あなたは十分凛々しい娘だから、ミシェルはミシェルらしくすればいいのよ!」と私を励ましてくれた。リーンはいつも私を大事に思ってくれる。

―――告白されてから約一ヶ月。〈電話〉や学校でのやりとりをして、学校が始まる前の週の日曜日にデートをしようと約束した。


(―――デートまで、あと一週間か)


私は夕飯まで、ベッドで休んでいた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ