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序(伍)


長がった一日が終わりを迎える時間、僕はまだまだ畳の匂いが感じられる自分の部屋で正座して机に向かいながら、部長からもらった週末に行く洋館の資料に目を通していた、非常にオカルトな内容が多い中でもあのメンバーのことだ、どのような経緯で建てられたものであるかなどは調べられており、なぜその建物が怪異として見られているかなどの考察までされていた


どうやらこの洋館は5、60年前に建てられたものらしく、そこに住んでいたのは海外の宗教家ではないかと言われており、家の中には儀式で使われそうな機材や、歴史がありそうな骨董品などが多く残されているそうだ、現在は廃墟のようだがまだまだそういったものが残されており、中に入ると異様な雰囲気があるため、興味本位で訪れたものたちが怖がってまるで幽霊屋敷のように言われている、とのことである


日立木さんがなぜ肝試しのようだと言っていたことを理解した、ただ夜に行くわけではないのでそんなに怖さは感じることはないはずである、しかし廃墟探索ともなればそれ相応の準備が必要になってくる、先輩たちにも言われたが、懐中電灯やホコリや匂いがある可能性もあるのでマスクもしていった方がいいだろうと、あれこれ考えてパッキングしていたら結構時間がかかってしまった、ふとその間放置していたスマホを見ると日付が変わってしまっていた、それと同時に新着で通知が来ていることに気づく


先程連絡先を交換しておいた顧問になる予定の磯部先生からだ


『先刻は来てくれてありがとうございました、みなさん喜んでいましたよ!

日曜日予定している洋館の探索も参加すると聞いています

多少の注意事項もあるのでもし時間がありそうなら明日の11:30分に駅前広場に来ていただけませんか?

大丈夫そうならお返事ください』


とのことである、もちろん答えはイエスだ


暇すぎじゃないとツッコミが入りそうだが、なにもしていない帰宅部男子などこんなものである、別段友達が多いわけでもないから仕方ない、相手は先生なので気を使いながら明日行きますと返信をした。


するとすぐに了解ですという返信と敬礼をする可愛いキャラクターのスタンプが送られてきていた、あまり話したことはないがこういう人だったのかと、親しみやすそうで安心した、準備室にいるときはあまり積極的に関わってきている感じではなかったが、こうして行く前に連絡をしてきてくれるということは、協力的なのだろうなと伝わってくる、割とこういう活動には協力的ではない先生が多かったので少し意外だが、だからこそ慕われているのだろうなと感じた


明日から怒涛の週末になりそうだと思い、電気を消して布団を被った、いつもだったら金曜の夜など朝までゲームをして過ごしていた気がするが今週は別である、ただいつもの習慣のせいか、多少寝つきは悪かったが…

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