第二話 転移
「中国方面軍司令部より連絡!東南アジア方面の地面が消失!さらに中華民国及びチベット、ウイグル両国との国境線の先が海になっているとの事です!」
「現在満州国以外の国との連絡が付きません」
「シベリア方面軍司令部との連絡が途絶!沿海州にいる軍から連絡がありシベリア方面の領土が消えていると」
「太平洋方面軍も同じく通信途絶!小笠原諸島との連絡もつきません」
戦後百年記念パレードを終えた翌日大日本帝国は未曾有の事態に陥っていた。衛星通信が全く機能しなくなり一部の領土を除きほとんどが消え去りまた大東亜共栄圏を形成していた各国との連絡が不可能となっていた。
「ドイツとの連絡は可能ですか?」
そんな事態に大日本帝国内閣総理大臣五十嵐大吾は憮然とした態度で情報収集を行っていた。
「ダメです。ドイツどころかイタリアとの連絡も出来ません。大使館については今は確認中です」
「分かりました。早速ですが緊急記者会見を行います。今は日本臣民の混乱を落ち着かせないと…。マスコミに連絡を。それと警察を動員して帝都の混乱を少しでも抑えるように連絡してください。帝都は日本の心臓とも言える場所です。ここの混乱が一日続くだけで多方面で多大な混乱を引き起こします。急いでください」
「は、はい!」
五十嵐首相はテキパキと指示を出していく。その指示を聞き内閣の議員たちも慌てて産業に移っていった。
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五十嵐首相の迅速な行動のおかげで混乱は抑えることが出来た。そして一部の衛星との交信が可能となりそこで日本が異世界へと転移していることが判明した。
この事に対する臣民の混乱があったが五十嵐首相の手腕によりそれも解決していくのであった。
そして日本が転移を行ってから一年が経過した。