0.転生したっぽいです。
ちゃおー(* ̄∇ ̄)ノ
このお話ね、基本一人称視点で進める予定っす。
一人称視点ってムズいっすわ。背景とか状況とかの説明ないから、主人公が見たまんまの情景しか映んないのね。
さてさてとりあえず本編始まりまっせ!
0.転生したっぽいです。
ゆっさゆっさ
ん…?
ゆっさゆっさ
あれ…?
ゆっさゆっさ
どこだ?ここ…布?
目の前に布のようなものが被さっている。なぜ?俺は死んだはずだ。さっきから揺れている気もするが、俺は確か80kg近かったはず。透けて見えるのは女性っぽい影が一つだけだ。スキルがあれば持てなくはないだろうが、かなり軽々と持っている気がする。
ゆっさゆっさ
ああ、何だか眠くなってきた…
ゆっさゆっさ
む…?寝ていたようだ。しかも揺れてない。
「ごめんね…」
そう女性らしい声が聞こえたかと思うと、その人物の足音は遠ざかっていってしまう。
「あう!」
…は?俺は「おい!」と言ったはずだ。
「あうあ?」
…なぜだ。声帯がおかしいのか?だが、刺されたのは胸であって咽ではないはずだ。
「うー」
うむ、おかしい。やはり声帯に問題があるのか?さわっ
ふにっ
って…ふにふにしてる…?
わっつ!?
なにこの可愛いお手て!俺の!?まさか俺の!?
え?ちょっ頭重くて動かない!
え?俺赤ん坊!?
どうなってんのこれーーーー!?
あー、どうやら転生したようだ。さっきかなり焦ったが、落ち着いてみればなんか納得だ。
魔法があるんだから転生もあるよねっ!
…思ったよりも気持ち悪かった。
それはともかくどうすればいい?スキルは…うわぁ、そのまんま…いや、まて、全スキルLvMAXなんだが…。楽器スキルもMAXじゃねーか。使わんだろ。
ジョブは…捨て子ですか。なにジョブ捨て子って。え?死ぬの?俺死んじゃうの?転生して数ヵ月で死んじゃうの?スキルのお陰で5ヶ月は無飲無食でも生きられるけどさ、ひどくね?いやまて、地形探査スキルがあったはず。あった。今の魔力は…おい。
前世の倍ってどういうことよーーーーーー!
ヤバイ。ステ隠蔽せねば。確かステータス操作にあったはず。あれ…?あ、あった。こうして…魔力は200あればいいか…後は全部10くらいで…スキルは全て隠蔽だな…よし。
とりあえず地形を…1kmでいいか。隠蔽魔法も付与しておこう。
魔方陣は壱式でいいな。よし起動。
小さい円形の、惑星が描かれた魔方陣が手のひらの上で回る。それと同時に1km圏内の情報が頭に入ってきた。
ふむ、街中…ではないな。郊外か。近く…というか目の前に教会か?それっぽい建物があるな。
俺が捨て子ならば、おそらく孤児院だと思うが…。
探知魔法も付与してみるか。
魔方陣追加構築
立体になっている地図の中に生物が入り込む。
おや?孤児院(仮)の中に子供っぽい姿がある。全て寝ているが。む、入り口から人がでて来た。大人か…げ、こっち来た!魔方陣解除!
慌てて解除し終えると、大人の歩く音が近づいてきた。
「おや?これは…はぁ、また捨て子ですか。養えないなら作らなければいいのに」
と、割と辛辣な事を言いながら近づいて、布を捲った。
まぶっ!あー、慣れてきた。朝っぽいな。おや?なんか糸目だがスゲーイケメンが目の前にいる。糸目イケメンはしね。おっと本音が。
「おや?これは珍しい。藤色の髪に藤色の目ですか。しかもハーフエルフとは」
え?イケメンさん俺ハーフエルフなの?あれ?捨てられた理由ってそれじゃ?
「ふむふむ、私を怖がりませんか。まぁいいでしょう。私もハーフエルフです。仲良くいきましょう」
あら、ここにもお仲間が。通りでイケメンなのね。ハーフとはいえエルフの血が混ざってんならイケメン確定だわな。…あ、俺もか。なんか嬉しくねぇ。前世のイケメンの親友がかなり苦労してたし、やっぱフツメンがいいわ。
「顔はかなり整ってますね。女の子かな?」
え…?嘘だろ?ちょっ性転換とかNGっすよ!お兄さん!
ぺら
「おや、他にも混じっているみたいですが、男の子でしたね。将来苦労しそうですね笑」
よかったです。ほんとに。あとお兄さん、僕苦労したくないです。あと笑うんじゃねぇこの糸目
「まぁ、言っても解らないとは思いますが、ようこそ、アルフィア孤児院へ」
あい、よろしくですわ。そしてお休み。
「おやおや、寝てしまいましたね。…この子は、この世界じゃ生きにくいでしょうね。ヴァンパイアも混じっているみたいですし。そう思いませんか?グランマ」
「ヒヒヒ、その子から見放すんじゃないよ。世界を変えられる力を秘めておる」
「そこまでですか…名はどうしましょうか」
「そうだねぇ、髪も目も藤色だし、マーヴィラスでいいんじゃないかい?」
「安易ですが、いいと思いますよ?」
「そうかい。ヒッヒッヒ、そろそろ店に戻ろうかいの」
「客来ないでしょ。まったく、元宮廷魔導師の名が泣きますよ?」
「ヒッヒッヒ。いいのさ。今はただの隠居ババアさね」
「まったく…普通の赤ん坊。いや 、エルフやヴァンパイアの赤ん坊ですら魔力値50がせいぜいなのに、200とかあり得ませんよ。しかも、筋力、素早さ、器用さ、生命力全て10とか…他の赤ん坊なら1か2ぐらいですよ。まったく、この子は一体何者なんでしょうねぇ」
そういいつつ、アルフィア司祭はマーヴィラスを抱えて孤児院へと入っていった。
ころりんちょ♪
なんか最期のグランマの魔女感がパネェ
わしゃまだ生きとるわい
あ、グランマさん。本名どうします?
ヒッヒッヒ、まだ出さなくていいんじゃないかい?
そうですかね?まぁ考えときます。
ヒッヒッヒ
グランマさんも帰ったんでまた今度
ばいちゃ~ノシ
|ω・`)