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チキンとオカルトのある日常  作者: 華表 泰信
2/6

それまでの日々2

この小説の投稿は不定期です。ご了承ください。

俺の頭の中は今日の学校の時間割や昨日の授業の内容ではなく、今日仕送りされるお金をどのように割り振ろうかということで占められている。

 うちの親は電気、ガス、水道などの料金を差し引いても十分懐が暖かく感じるぐらいの金額を送ってくれる。そのおかげで快適に今まで過ごすことができている。

 しかし、無計画に使えばすぐになくなってしまうのは経験済みなので(初めて仕送りが来た時にさっそくやらかして、1週間と数日の間、1食につきパンの耳5本と牛乳コップ一杯だけの生活を強いられた)、振り込まれる日は普段よりもより一層、用心深くお金の使い道を考える。


 (まずは電気、ガス、水道とかの料金の支払いのための金を確保すr…あ、あとネットの通信料もあった。それに、台所用と洗濯用の洗剤のストックがもうないんだった。食べ物は明日スーパーで特売があるからそこでまとめ買いかな。あと買わなきゃならないのは……ブツブツ)


……パンッ!


「ファッ!!??」


 考え事している最中に突然耳元で大きな音がしたせいで思わず変な声を出しながら少し飛び上がってしまった。

 誰がやったのかと振り返ってみると、そこにはイタズラが成功してニヤニヤと笑う体格の良い、俺のクラスメートの熊沢くまざわ 山斗やまとがいた。

 「よっ、チキン。相変わらずの反応だな、期待を裏切らない。」


「ああ、おはよう熊沢。いきなり驚かさないでよ、心臓に悪い。」


 「いやー、それは難しいなぁ。なにせお前の反応は面白過ぎるから。あ、俺朝練あるんで、じゃあな!」

 そう言ってやつは走って先に行ってしまった。


 このやり取りはこれで何度目だろうか。いい加減止めてもらいたい。そう思っても、もはやこれが2人の間での習慣になりつつあるので諦める。

 (それにしても、あいつはすごいな。朝から部活の練習に参加して。俺には無理だな。)

 そんなこと考えながらのんびり歩いていると

 「待ちなさい!今ならその頭のてっぺんから生えてるアホ毛を焦がすだけで許してあげるから!!」

 というなんとも物騒な言葉が聞こえてきた。女の子の声で。


(……!?なんか今日はよく驚かされるなぁ。いったい誰だろ?)

 バクバクいってる心臓をなだめながら前の小路を通り過ぎたその時、

 

 「どいてー!」

 という先ほど聞いたのよりも高い声が横からして、その声に反応する間もなくドスッ!と強烈な衝撃を受けた。

 まともに受け身も取れなかった俺は頭を強くアスファルトにぶつけてしまった。

 朦朧とした意識の中で、とても慌てた様子の小学校低学年ぐらいの女の子となにやら猛烈に怒っている様子の女の子を見たところで俺は気絶した。

ここまで読んで下さりありがとうございます。投稿は不定期ですが、よろしくお願いいたします。

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