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未来のきみへ   作者: 安弘
地獄道編
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集結 三獣士

 「アラアラ、苦戦しているみたいね。手を貸してあげましょうか?」


 「久しぶりの三獣士の集結か・・・手出しはいらん。コイツは俺が倒す!」


 ギガスとカオスを制止させるとアレスは白紫タカヒトに対して戦闘体勢を取った。アレスは明らかにカオスよりも強いと感じた白紫タカヒトはかなり動揺している。そう感じた赤玉が語りかけてきた。


 「うっ、う~ん・・・・どうしょう。ちょっとヤバいかも・・・。」


 (けっ、ビビりやがって!俺様が代わってやる。どきやがれ!)(赤玉)


 怯える白玉に代わって赤玉が強引に主導権を握った。白紫タカヒトの身体から紫色の輝きと白髪が消えると赤く輝きだして赤タカヒトが現れた。アレスは赤タカヒトを睨みながら左腕を差し向けると菜の花色の鋭い粒子砲を発射させた。だが赤タカヒトは片腕でそれを難なく弾き飛ばすと激を飛ばした。


 「けっ、こんなんで俺様を倒せるとでも思ってんのか?馬鹿野郎!」


 「ほんの挨拶代わり・・・参る!」


 「かかってこいや!」


 物凄い勢いで距離を詰めるとアレスは腰を落とし左右の連打拳を繰り出す。赤タカヒトは両手でそれらを受け流していく。一瞬の隙をついた赤タカヒトは左足を地面に深く突き刺し腰を回転させると渾身の右拳をアレスの顔面に突き刺す。

 アレスは頭を反らすとそれをヒラリとかわした。アレスは頬にひとすじの切り傷を受けるがそれを気にする様子もなく腰を回転させると蹴りを放つ。赤タカヒトも蹴りの軌道を確認すると体位を変えてかわし、続けて赤タカヒトは体勢を整えながら左拳でアレスの顎を狙った。それが空を切るとアレスは距離を取り赤タカヒトに笑みを浮かべた。

 激しい攻防を繰り返すもお互いにダメージを与えることが出来ない。


 「なかなかのものだな。ならば、これならどうだ?槍術、五月雨突き!」


 アレスは闘気を高めると菜の花色をした槍を手にした。刃先を赤タカヒトに向けると一気に距離を詰める。アレスの五月雨突きは軌道が速く全く読めない。その上、槍術に蹴技のコンボ攻撃に赤タカヒトはかわすのが精一杯であった。


 「くっそぉ~、てめぇ~!きたねえぞぉ~。男なら素手で勝負しやがれ!」


 「ふっはっはっはっ、闘いとはこういうものだ!」


 「・・・・てめえ、言いやがったな!」


 バックステップで距離を取る赤タカヒト。勝ち誇っているアレスに赤タカヒトは闘気を高め、メガフレアを創りそれを自分の手元に留めると何やら加工を始めた。余裕のあるアレスは槍を肩に置きほんの少し様子を伺っていた。

 赤タカヒトの加工が終了するとその手に持っているものは太刀にも似た赤く燃えあがっている長い刀だった。赤タカヒトはそれをメガフレイムソードと言って少し素振りをした後にアレスに剣先を向けて挑発した。


 「これでタメだ。かかってこいや!」


 その挑発に乗るかの如くアレスは赤タカヒトに向かって槍術を繰り出していく。更に槍撃のスピードを増していくが赤タカヒトはメガフレイムソードを巧みに使いこなしてそれらをすべて受け流していく。軽やかに槍撃を繰り出していたが次第に必死の形相に変わっていくアレスに対して逆に赤タカヒトには余裕が見られる。

 一方的に五月雨突きを繰り出して優勢に見えるアレスであるが実際には赤タカヒトが攻撃をさせて体力を消耗させているだけなのだ。額から汗を流し顔面は蒼白、呼吸が乱れアレスの体力が消耗していくと五月雨突きのスピードが落ちていく。

 そのタイミングを待っていたのかのように赤タカヒトは最後の五月雨突きをかわすと、メガフレイムソードをアレスの腹部に突き刺した。刺されたことに一瞬動揺したアレスはメガフレイムソードを弾き返して後退すると赤タカヒトとの距離をとった。


 「はがっ、うっ・・うう・・・」


 アレスは強度を誇る鎧により致命傷は避けたが精神的なダメージはかなり受けてるようだ。よろけながら後ずさりしていくアレスを見下しながら赤タカヒトは言った。


 「がっはっはっはっ、びびったろ?俺様はなぁ、剣術百万段なんだよ!」


 膝まづくアレスにトドメを刺そうと赤タカヒトはズカズカと歩いていくとそこにギガスとカオスが立ち塞がった。


 「そうは問屋が卸さないわよ。」


 赤タカヒトは刃先をふたりに向けてはいるがかなり分が悪かった。アレス級の能力者がふたりもいてカオスにはかなり手こずっていた。しかもギガスについてはその能力は未知数だったからである。額からは汗が流れ戦慄を感じる赤タカヒトと戦闘体勢をとるギガスとカオス。


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