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人滅「Noah's Ark」  作者: 真下ハジメ
第一章
11/15

変異体ネレイス

広場での出来事



「ちょっとあんたは待ってなさい!私達だけで確認してくるわ!大丈夫なにかあったらすぐに戻ってくるわ!そうねネム!一緒に待って少尉を守ってあげなさい」


 私は嫌な予感を覚えた、アインとヨミとネムに伝達魔法を使用した、これは一種のテレパシーのようなものだ、どうやらアインとヨミを嫌な予感がするらしい。一番最悪なパターンじゃないといいんだけど


 この少尉はどうやら納得出来ていないようだが、流石に新人に見せるのは酷だ広場の中心にある物が全部レイブンのバラバラになった身体で構成されているのだ私達レイブンの眼だからこの距離からでも分かるあれで生きているのがいたら本当に奇跡だろう


 少尉に見送られアイン、ヨミと3人で広場の中心へと進みながら相談をした


「生きてたら奇跡ね、私は最悪なパターンに賭けるわよ、アインとヨミは?」


「じゃあ私もそれで!でもまだましな方よ、量産型なんだからアーティファクトは使えないもの、後はどのタイプによるかかしら?ヨミは?」


「私も同じ、最悪一歩手前ね!奇しくもニルの言った通りになった、死の一歩手前に少尉を連れて行く事に本当になるなんて予想外だよ。まぁ近中距離戦タイプの風系統が厄介だから下手したら少尉本当に巻き込まれて死ぬよ」


 なによ3人とも一緒じゃない賭けにならないでしょ!っと3人で話しながら広場の中央へと到着した腐臭が酷い、鼻が曲がりそうなほど悪臭を放っているこの死骸の中からレイブンの反応が出ている万が一生存している可能性があるので3人で死体の山を掻き分け始めた。


 しばらくかき分けるとそいつの姿が見えてきた、そしてその姿を見て全身の震えが止まらない、全身から汗が吹き出してくる、コイツ死体に埋もれてどうしてこんなに幸せそうな表情をして寝ていられる、それにこの姿量産型のどこか画一的な装備や容姿じゃない、コイツレイブンだ!最悪だ!どこだ?どこのレイブンだ?


「ん〜せっかく僕がかわいい妹達と寝ていたのに邪魔するのは誰かな?」


 寝ていた奴が身じろぎをし身体を伸ばしながら起き出した、3人で同時に奴から距離を取るためにその場から離れると奴はその場に立ち上がりあくびをし、そしてくしゃみをした瞬間膨大な魔力が周囲へと解き放たれた、私達3人その場で身を低くしたのが良かったのだろう運良く怪我をすることがなかった、だが周囲は荒れ果てまさかただのくしゃみでビルを切るとは思わなかった。


「アーティファクトを使った様子ないわよね?魔法でもないわよね?ただのくしゃみよね?」


 私は混乱し、アインとヨミに尋ねた二人も驚愕で眼を見開いているアインは無言でコクリと頷きヨミが答えた


「アーティファクトも使ってないし、魔法を使った様子はなかった、こんなの聞いたこともない。それより今の少尉大丈夫かな?」


 たしかに今ので周囲の被害は大きい、でも回復魔法を使用できるネムが少尉の守りについているから大丈夫なはずだ。だけど状況が変わった下手したら全滅する、量産型の変異体ならまだなんとかなるでもコイツ最低でも私達と同じレイブンだ


「これは無理ね、撤退しましょう。私が時間を稼ぐわ!アインとヨミは少尉とネムの元に戻って二人を回収して!」


 二人は神妙に頷き少尉とネムの元へと走り始めた、私は奴と二人の間に立ち自身のアーティファクトを使用するため自身の兵器庫へとアクセスすると私の右側に黒い渦のようなものが現れそれに右手を突き入れる


 それは太陽のように熱く、血のように深紅の輝きを放ち、その場にあるだけで周囲の温度は上がり地獄と化す


「剣型アーティファクト「勝利の剣」これであんたを倒すわ!」


奴は眼を細め楽しげにこちらを眺めていた、そしてこの剣を凝視しているなんなの?


「へー僕その剣知っているなぁ。君なんでその剣持っているの?あれ?よく見たらその顔、あ!なるほどなるほど、いいよ見逃してあげるよ!君も早く二人の後を追ってあげなよ」


 なんだコイツ両手を上げて降参のポーズとっている、そしてどこからか白旗を手に持ちそれを両手で振っている、どうやら本気でこちらに仕掛けてくる気がなさそうだ私は剣を持ったままジリジリと後退し奴と距離を取ったら二人を追いかけ始めた



 




 「勝利の剣久々に見たな〜先輩のアーティファクトをあの子が持っているのなら妹さんかな?あーでもちょっと食べたかったなぁ、うーん見逃すって言っちゃったけどあの子の頭を千切って先輩に持って行ったら楽しそうだなぁ、う~んやっぱり見逃すのやーめた!」


 下卑た笑みを浮かべながら彼女はこれからの事を考えると恍惚な表情に変わっていく、あーもっともっと面白い事したいなぁ!さぁ妹ちゃん鬼ごっこを始めようかその頭、僕が千切ってあげるよ




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