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空のエリス  作者: 長部円
第3部
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12 ドゥンクレ・ヴォルケンの後始末

12


異世界からやってきた巨大な要塞を撃破した後、3つのドゥンクレ・ヴォルケンのうち、ツェントラルグレンツェのドゥンクレ・ヴォルケン・ヴェルトはすぐに撤去が開始された。

すでにドゥンクレ・ヴォルケンを必要とする脅威は取り除かれたため、あえて残しておく意味はない。

3日ほどで撤去は完了し、ツェントラルグレンツェはドゥンクレ・ヴォルケン・ヴェルトが設置される前の状態に戻った。


ヒンメルスパラストのドゥンクレ・ヴォルケン・ルフトも、5日かけて構築された防護壁で覆われ、セントメアリや周辺の住民から見えなくなった。

陸と空のドゥンクレ・ヴォルケンが姿を消したことで、ヴェルトヴァイト帝国の民は平穏な日常を取り戻した。


一方、アビュススのドゥンクレ・ヴォルケン・メーアはそのまま残された。

もともと限られた者しか立ち入れない場所にあり、人目につくことがなく、残していても国民に過度な畏怖の念を抱かせることはないと判断したためである。

もちろん、将来同様の脅威が到来した場合に備えて切り札にする意味もある。

ただし、"安全装置"を解除できる権限の保持者は当代の女帝ノクスと次代の女帝リリスだけとし、ヴェパルの独断で砲撃ができないようにした。


1ヶ月後、ツェントラルグレンツェには撤去したはずのドゥンクレ・ヴォルケンが"復活"していた。

しかも、観光客らしき一般人が何人も砲身に触れているにもかかわらず、誰も咎めない。

このドゥンクレ・ヴォルケンは本物ではなく、ツェントラルグレンツェの住民からの要望によって造られた小型のレプリカ。

見た目はドゥンクレ・ヴォルケン・ヴェルトを再現したが、兵器としての脅威が完全に排除された"ただのオブジェ"であるため、一般人でも気軽に近づけるようになっている。

なお、ツェントラルグレンツェでのドゥンクレ・ヴォルケンの"復活"を(うらや)み、ヒンメルスパラストでもドゥンクレ・ヴォルケンを復活させてほしいと望む者もいたものの少数にとどまった。

戦後処理はもっと詳細に描写するつもりでしたが、いろいろあってドゥンクレ・ヴォルケンの片づけだけにしました。

3部自体ももっと書きたかったのですが、完結を優先させるため、今回で終わりにします。

次回の最終話エピローグは近況報告では年内と書きましたが、警告メッセージが出ないように9月の半ばくらいには投稿したいと考えております。

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