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空のエリス  作者: 長部円
第3部
93/98

9 東に現れた脅威

0時には間に合いませんでしたが、なんとか3月10日のうちには投稿できました…。

9


アヴァロニア大陸にあるミッテルアヴァロニア州のほぼ中央にノクスの勅命でディアボロス以外出入り禁止の区域とそれ以外の区域を隔てる"壁"が築かれ、同時に"関所"の役割を果たす町ヴェストグレンツェ、ツェントラルグレンツェ、オストグレンツェが造られたことによって、壁より南に住むディアボロスと壁より北に住む人間(アントロポス)の棲み分けが明確になり、壁の向こう側に住む者たちとの交流を望む者は3つの町やその近くに移住。

空いた土地にはアマージエン島に住んでいた保守派のディアボロスが移住してきた。

その結果、ミッテルアヴァロニア州は大きく発展した。


そんなミッテルアヴァロニア州に、ある日突然"脅威"が襲いかかってきた。


「エリス様!メイ様!」

エリスとメイのもとに、メイの侍女ホンメイが慌てた様子でやってきた。

「あなただけが来たってことは…」

「お察しの通りです」

「緊急のヒンメルスコンフェレンツを開くわよ」


オストグレンツェの東方沖に、何の前触れもなく巨大な"浮遊大陸"のような要塞が出現した。

それはエリスが配下の幹部を緊急招集する理由として十分だった。


「ホンメイ殿が察知した"反応"から、かつての"ウリン"同様、ミヤが以前いた世界より転移してきた勢力しかないでしょう」

「そして、その勢力には加護(グナーデ)持ちがたくさんいると推定されます」

「その勢力はまず間違いなくオストグレンツェを攻撃してくるでしょう」

「その攻撃が威力偵察程度なら常駐するヘーアに任せればいいですが、本格的な攻撃だと我らの救援が必要かと」

「ウリンの再来のような輩なら、初撃への対処はミヤが適任でしょうね。

 ミヤ、すぐに臨戦態勢を整えて、もし敵からのオストグレンツェへの攻撃が威力偵察の範疇を超えるようであれば、あなたの判断で救援に向かいなさい」

「かしこまりました」

ミヤが退室すると、引き続き敵をどう迎撃するかについての話し合いが行われた。


ヒンメルスコンフェレンツを終え、会議室から出たエリスはホンメイが待っている別室へ向かう。

別室にはホンメイだけでなく、たまたまヒンメルスパラストへ遊びに来ていたキルシュもいた。


「ミヤとホンメイがヒンメルスパラストにいてくれてよかったわ。

 異世界からの侵略者と交戦するにあたって、少しでも情報があることは非常にありがたいもの」

「大恩あるエリス様のお役に立ててうれしいです…」

「あの、エリス様…わたしもエリス様の配下とともに帝国防衛の一翼を担いたいです…」

「イルミナお姉ちゃんのフィアーテが手伝ってくれるなんて、とてもうれしいわ。

 予めヒンメルスコンフェレンツで、あなたが戦力に加わる場合とそうでない場合の両方を想定して迎撃態勢を考えていた甲斐があったわね。

 あなたが一時的にデー・クラフトの"客将"となるにあたっての面倒な手続きについては心配いらないわ」

「ありがとうございます。

 僭越ながらイルミナ様の専属侍女を代表して戦い、絶対に敵を帝国領土へ上陸させません」


次の日、要塞から敵の兵器が発進し、オストグレンツェに襲来した。

ヴェストグレンツェとオストグレンツェはアヴァロニア大陸を横断する壁と一体になっており、壁の突破や破壊を目論む勢力に対する防衛力はかなり高い。

それは陸上だけでなく、敵が海から回り込んでくる場合も想定していて、海側にも迎撃に必要な施設が用意されていた。

空を飛んできた敵の兵器に対してヘーアのオストグレンツェ守備隊が砲撃や魔法による攻撃を行い、敵からの爆撃を魔法障壁で防ぐと、敵の目的は威力偵察だったようで、大きな被害を出す前に撤退していった。

本業の年度末進行がきつい、来年度の体制がどうなるか分からない、次回以降のストックがないなどの理由で、次回の投稿予定は未定です(GW前に10話を投稿してGW中にストックできればと考えています)。

ただ、よほどのことがなければ未完のままにはしません。

もしこれ以上書けないと判断した場合は、この第3部9話を修正して無理やりにでも完結させますが、可能な限り連載は続けたいと思っていますので、次回投稿を気長にお待ちください。

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