五色竜/護式竜/使気竜について
加納広海が造りだした転生体の亜種。机上では転生体の雛型であるが、実際に造られたのは転生体が先である。
当初は火水土木風で造り出すつもりであったが、素材の兼ね合いで風火雷水土となった。
闇と光は副産物であり、特に光に至っては理論上発生が予測されていたが観測不可能であった。
転生体に比べると不完全な存在である事から造りはしたもののお蔵入りとなった。
適当に封をして地中深くに遺棄されただけであったため、エルフに掘り起こされて本編で大騒ぎとなる。
竜は触媒となる生物に人族の意識構造を組み込み、記憶を初期化した存在。
エネルギー元として精霊をまるまる1つ内包しているが、補給は不可能な構造であり使い切りである。
転生体と大きく異なる点は4次元空間上に実体が絡んでいない点。
耐久力と言う観点では転生体に劣るが、内包するエネルギーは莫大であり、そうそう簡単には消滅しない。
しかしながら燃費の悪い火竜と雷竜はエルフに滅ぼされた。
最も燃費の悪い風竜はエルフと敵対しなかったため滅ぼされる事は無かったが、歴史の影でひっそりと消滅した。
土竜はジルに捕食され完全に消滅。水竜は実体のほとんどを増殖力の高い根無草に依存している為燃費の良かったが、こちらもまた長い歴史の影でひっそりと消滅した。
闇竜は上記五体と異なり完全に閉じた構造をしている為、理論上では基底現実との干渉が不可能な存在であったが、その構造が演算スライムの扱う異相空間と近かった為演算スライムの干渉を受ける形で基底現実との相互干渉能力を得た。
後に本能にも似た原始的な知能を獲得し、模倣種と交雑する事で普遍的な生物に近付いた。
その過程でオリジナルとも言える闇竜は消滅している。
光竜は闇竜の対になる存在であり、演算スライムが干渉出来ない構造を保有していた。構造としては精霊に近く、その高度な知性は精霊の知能構造が焼き付いた結果発生している。精霊に近い構造を内包するジルと共振する形で意思の疎通を行っている。
五色竜を一つの種として捉えるのならば、光竜だけは完全な別種の存在である。