魔力について
魔力は外的干渉が無い限り常に一定である特性を持つ力場。
イメージ的には掬っても注いでも一定の量を保つ水。
例えば地点Aから地点Bに魔力を移動させた場合、一時的に地点Aの魔力は0に、地点Bの魔力は2になる。
この状態で地点AとBをそれぞれ魔力的に密閉した場合でも、時間の経過と共に両地点の魔力は1に戻る。
生物はこの魔力を常時引き寄せ続ける事で魔力を内包させる。
精霊はこれを世界規模で行使する事が可能である。
スラグの民は魔力を持たないのではなく、引き寄せる能力が極端に低いか皆無である存在。人族以外にもこの特質を持つ個体は発生するが、生存競争で不利になるため自然淘汰されている。
人族において魔力を誘引する働きをするのは声帯と脳内に存在する指先程の大きさの臓器である。
魔力を扱う器官が別の機能を有していのも遠く離れた場所に分離しているのも人族だけであり、演算スライムがどうやっても声帯を再現出来なかったのはこの事が影響している。
人族が声帯と脳内に分離した器官を持つ利点は、魔力操作に重要な意思を司る脳と、胞子網に適度に接触(外部からの影響の排除と円滑な胞子網への干渉のバランス)している声帯でそれぞれ魔力に干渉出来る点。