暴走列車
本当に久しぶりの投稿になります。
ここ、半年は仕事が忙しくなかなか投稿できるコンディションでなくすみませんでした。
のんびりとやってきたいと思います。
皆さんは、職場に行くときの通勤手段はなんでしょうか?
私は、電車通勤をしています。
同僚である山田も私と同じ駅からであり、よく一緒に通勤することもあります。
そんな、ごくありふれた日常も山田の手にかかれば刺激的な日常にかわるお話をしたいと思います。
私の職場の飲み会が行われた日に、後輩が泥酔のあまり、電車に荷物を忘れる事案が起きました。
今回は、大丈夫でしたが、もし個人情報等が入っており紛失していれば大変なことになっており、上司からの注意もあり、職場全体にも周知がされました。
私も、電車通勤のため荷物忘れには注意しなくてはと改めて認識しました。
そして、純粋な山田にも大切なことだと記憶に強くインプットされたのです。
周囲喚起がされた数日後、いつものように電車で通勤して改札口を出たところで、私の前を山田が歩いていました。
私は、山田に声をかけようとすると、山田の様子がおかしいことに気が付きました。
山田は、急に立ち止まったと思ったら、「あれっ、カバンがない!?」と呟きました。
私は『カバン忘れたのか~、馬鹿だなぁ。』と思いながら、駅員に頼めば戻ってくるだろと思って気楽に構えていると、山田の迅速な行動が始まりました。
通勤で混雑する構内を、突然の猛ダッシュで走り始めたのです。
そして、改札口に差し掛かると、彼の華麗なるフライニングニーが炸裂しました。
もはや、ただの改札では彼を止めることなどできませんでした。
私は、何が起きたのか理解ができずただ茫然とその場に立っていました・・・駅員も含めて。
そして、山田はそのままダッシュで階段を上り反対側のホームまで向かいました。
元運動部の山田はそれは綺麗なフォームで速度をおとすことなく、電車まで一直線です。
しかし、無情にも電車は山田が着くと同時にドアが閉まってしまいました。
車掌さんにより山田の駆け込み乗車は防がれたと思いきや山田はそれだけでは終わりませんでした。
なんと、電車のドアを『開けてくれ』と言わんばかりの勢いで叩き始めたのです。
車両の中の人は、さぞ怖かったことでしょう。
何せ、いきなり血相変えたヤバい奴がダッシュで向かってきたと思ったら、今度はドアを叩き始めるのですから。
しかし、驚いたことに車掌の判断なのか電車のドアが開いたのです。
そして、山田は恐れる乗客を気にせずゆうゆうと自分の荷物を回収して電車から出てきました。
そして、何事もなかったかのようにホームを渡って改札を出ようとしたところで、駅員に確保されました。
当たり前ですね、改札を突破して、ドアを開けさせたんですからね。
私は、知らない振りをしてそっと職場に向かいましたが、山田は相当怒られたそうです。
その後。山田に事情を確認したところ、その日は荷物を2つ持ってきており1つをつり革の上に忘れてしまったそうです。
職場での上司の注意喚起もあり、やばいと思ったらしく行動に至ったそうです。
山田は、「仕事相手先の~さんも乗ってる車両だったから、もうあの車両には乗れないよう~」と楽しそうに話してました。
車両どころか、その時間帯の電車自体が恥ずかしいのではと思う私でした。