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だからそのぬくもりを

作者: 米名 齊

胸がつかえて どうしようもなくて 苦しいんだ


辛いことが重なって 泣きたくなることが続いて


誰にも見せることができずに 自分だけの胸の内で 


上書きされる悲しみが 迫り続ける悲しみが


いつか私を飲み込んで


ただ泣き叫ぶことしかできなくて


真黒な塊を 押し潰されそうにもなりながら


ひたすら時が過ぎるのを 待つことでしか癒せない





瞼の裏で花火を上げて


逃げ惑う感情を


いっそ吐き出せたのならば


すべておわれるのだろうけど





愛してた 憎んでた 愛おしかった人たちは


誰もが優しい人だった 誰もが狂おしい人だった


目の前に広がるありきたりな日常を 夢にまで見た風景を


軋めく体に鞭打って まばゆいばかりに微笑んで 


すべてを捨て去って


一筋の灰色の煙となって


まっさらな魂に 心から安らぎをと祈りながら


ひたすら時が過ぎるのを 待つことでしか癒せない





瞼の裏で花火を上げて


逃げ惑う感情を


いっそ吐き出せたのならば


すべておわれるのだろうけど


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― 新着の感想 ―
[良い点] 一筋の灰色の煙……死者に供える線香ですか?間違っていたらごめんなさい。 素敵です。まぶたの裏の花火という表現。 僕は小さい頃、よく泣いてたんですが、泣くとなんだか眼が熱くなる感覚がしたのを…
2016/06/04 22:36 退会済み
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