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冒険者デイズ  作者: マエタロウロア
黄金の砂漠と消えた像
5/5

5 冒険の始まり

「ううん。はっ!デイフさん!」


俺が目を覚ますと、そこにひろがっていた景色は

黄金に輝く砂だらけだった。

だが、さっきまでいた刑務所は?それに

戦闘ヘリは?まさか.....。


「よおデイズ。目ぇ覚めたか?ならよかった」


デイフさんのいや、デイフの声のトーンは

普通だった。一体俺が寝ている間に

何があったんだ?そして今更だが、

ここはどこだ?ああ、俺のわからないこと

だらけで大変だ。どうする?


「よしデイズ。今日からお前は、バーンと呼ぶぞ。

そして俺のことをデイフと呼べ。いいな?」


とりあえず、このままで行ってみるか。

だって戻ったとしても刑務所に行く事は確定

しているから、このおままごとに付き合うとしよう。と言う考えは甘かった....。まぁこの先で

知る事になるんだがな。


「おい!その話は嘘だろ?流石にこの俺でも

覚えているぞ!」

「はいはいうそだよデイフ!ったく、

後少しで騙せたのに!」


で、今はこのとおり昔のおとぎ話を

人に聞かせて冒険費用を稼いでいるってわけだ。

まぁみんなはこう思っただろう。なんで

金はないんだ?とか、えっ!有名冒険者じゃないの⁉︎とかな。ああそうさ!俺達はただの

冒険者で金がないんだ!


「なぁデイズ。俺たちゃ本当に黄金の

像に辿り着けるのかぁ?なんだが俺は

不安で仕方がないんだ。」

「なぁに言ったんだデイフ!必ずあるさ!」


まぁこんな明るいことを言っているけど

正直俺もあるかどうかは不安で仕方がない。

だがこのために、刑務所から出てきたんだ!

諦めてたまるか!と心の中で決めたのだった。

そんなこんなで夜になり、俺達は

今夜の泊まるところを必死に探した。

なぜって?それはな、もう今日までずっと

寝ていないからな.....。流石にもう寝たい....。

俺が寝床を探していると、デイフが

ウキウキしながらこっちに来て話してきた。


「やったぞデイズ!俺達はやっと冒険に出れるんだ!」

「なんだなんだ?また変な妄想か?勘弁してくれデイフ。そうやって俺たちは1年も過ごした。」


一年ってはやいな。俺たちはこうやって1年間

ホームレス生活だ。ある意味もう冒険者に

なっているのかもしれない...。と頭のおかしい

事をデイフは、よく言う。ったく!勘弁してくれ!

そんな事だろうと話を流そうとしたが、

俺はデイフが手に持っているものに目を当てた。

するとそれは....。

(ん?デイフのやつ、何を持って.....っ!)


「デイフ、そ....それ!万馬券か?」

「ああそうだ!当てんだよ!競馬で!」


やった!これでここからおさらばだ!

俺たちは全部万馬券を金に変えて、

冒険に必要な装備を揃えた。そして俺たちは

黄金の像に向けて車を出した。

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