♣17♣SEX UFO
いろいろと探し回った挙句、比較的静かな通りに面した大きなビジネスホテルに泊まることになった。
ダブルの部屋が1室しか空いていなかったので、それをとった。宿泊係からそのことを告げられた時、アカネを見たが、特に何の反応もなかった。
「意外と大きい部屋だね」とアカネは部屋を見渡しながら言った。
「そうだね」
「いい部屋だったのかな」
「何種類かあるうちのいい部屋の部類だったよ。チェックインの時みたけど」
部屋にはクイーンサイズのベッドが置いてあり、二人がけのソファとテーブルもあった。一般的なビジネスホテルの部屋より大分大きい。
アカネは廊下に立ち戻り、浴室を見に行った。
「ねえきて」
「なに?」
「すごいよ」
僕はアカネに続いて浴室に行った。僕は彼女の頭の上から中を覗いた。
「リゾートホテル並みだね」とアカネは言った。
「そだね。シャワーもすごい」
「UFOみたいだね」
「UFOみたいだ」
「ここ二人で入れるね」
「まあ、そうだね」
アカネはそんな僕の反応を笑って、浴室から出た。勢いよく大きなベッドに体を投げ出し暫くゴロゴロと転げ回ったあと、あぐらをかいて座りこみ「続きをしよう」と言った。
僕は抗うことをしなかった。