表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
群馬帝国国有鉄道に籍を持つ者  作者: Kanra
物語の始まり
11/66

帝都記者会見

「群馬帝国国有鉄道と契約を結ぶ鉄道商人Xが、昨日帰還したところ出撃時とは異なる身形で帰還。異変を察知し、直ちに調査を行ったところXは「転生人」となっていた事が判明したため、ここに報告申し上げます。」

 群馬帝国帝都、前橋市の総統府で群馬帝国国有鉄道と群馬帝国議会合同の記者会見が行われている。

 といっても、参加しているのは群馬帝国テレビと群馬帝国新聞のみである。

 報道機関は国営と言うわけでは無く、国に認可を得た民間企業である。報道まで国でやってしまっては、万一国で何かあった時に、国民は信用しないかもしれないという理由からだ。

「Xは数年前、エンゼル艦隊事件に参加していましたが、これと関連性はありますか?」

「その点も踏まえて調査中であり、現時点では断定はできません。しかし、Xの経歴を考えると、エンゼル艦隊事件時、既にその兆しがあった可能性はあります。」

 記者会見中、霧降要と山河五十六は、

「今回の件は、群馬帝国国有鉄道、及び群馬帝国議会の判断ミスにより発生した物である事は事実です。よって全責任は我々にあります。」

 と発言した上で、

「もし、これが引き金となり日本国が戦闘を仕掛けてきた場合は、帝国警察隊で対応しますが、最悪の場合は帝国戦闘隊も投入して対処する方針です。」

 とした。

 松田彩香は妙義神社の本殿で布団を畳みながら、ラジオでそれを聞いた。

 その時には、三条神流も気が付いていた。

「やはり、転生人になっていたのか。」

 三条神流は言うが、その様子は普段と変わりは無かった。

「そうみたいね。帝国政府は、責任は自分達にあると言っている。」

「そうか。」

「宮野君は昨夜の神事で、三条君の身に何があったのかをまとめ、それを役人達に渡した。でも、私には何も教えてくれない。でもね、夢で見た。」

 三条神流と松田彩香は、妙義神社の本殿から神社の中の参道を、社務所まで降りる。その間、松田彩香は夢の内容を話した。

 三条神流は黙って聞いていたが、

「ヨコカル艦隊に切り捨てられた時の状況は、それだよ。」

 と言った。

「まだ分らない。あの人は誰?いつ知り合ったの?」

 三条神流は項垂れた。

 朝陽が木々の間から境内を照らしている。

「エンゼル艦隊事件のときに知り合った。あのとき、DD13の所在を追って長野へ向かっていたエンゼル艦隊は、東京都内から長野総合車両センターへの回送列車が通る中央本線を、新宿から松本方面へ向かっていた―。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ