第二話:再会
あの日、琵琶湖でのルビナフ帝国と特殊部隊の戦いから今日でちょうど1年たった。ルビナフ帝国は、皇帝レオナルドのアルヴァの敗北により戦線を離脱。この一年間、ちょくちょく戦闘はあったが大きなものはなかった。アルビスの方は、主力機のエターナルの大破。同時にメインパイロットの黒鐘遊里の死亡(一部納得していないもの達がいるようだが・・・・)。
こちらは、新型の機体:第四世代が数機ロールアウトしていた。が、敵の本拠地がうまく特定できていないので、大した戦果はなかった。
俺はその戦いの跡を見ながらため息をついた。俺の名前は、御堂雪。一年前、戦いの終了した後にここの岸で怪我を負った状態で拾われた。そんな俺の元へ一人の老人が近づいてきた。
「雪、またここにいたのかい?」
この老人の名前は、御堂元治。ここで俺を見つけ、手当てして世話をし。そして、記憶のない俺に御堂雪の名を与えてくれた人だ。ちなみに名前の雪の由来は、見つけたときに雪が降っていたからだそうだ。
「はい・・・・」
「前にも言ったが、無理に思い出そうとしなさんな」
「・・分かってます」
急がば回れ・・・・か。前に元治さんに言われたことを思い出す。確かに、そんな簡単に記憶が戻るわけがないな・・・・・。はぁ、とため息をつく。
「そろそろお昼にしよう、雪」
「はい・・・」
どうやら元治さんは、お昼ご飯ができたことを知らせにきてくれたようだった。俺は頭の奥に何かが引っかかっているのを、気にしながら元治さんと一緒に家に戻ることにした。
ーーーー特殊部隊の基地ーーーー
ここ、極東支部のドックではアルビスの運用艦:クリムゾンが停泊中であり、搭載されている第四世代機他の機体の整備中である。そんな中、主力パイロットのエレナ・キャンベルは自機:アークエルスの前で整備班長の厳島俊吾とアークエルスや他の機体のパワーアップのことを話しあっていた。
「エレナ、現状ではこれ以上は無理だ」
「そんな!?もうパーツが届く頃じゃなかったの!?」
「それが・・・偽装は完璧だったはずなのだが、なぜか向こうさんにばれて・・それで・・」
「くっ・・・」
そんな・・・早くこの戦いを終わらせてどこかにいるはずの遊里を探さなくちゃいけないのに・・・!
エレナはきつく奥歯を噛み締めた。アルビスの中で、遊里の生存を信じているものはもうエレナと始、そして俊吾の三人だけになってしまっていた。もちろん、一番信じているのはずっとパートナーを組んできたエレナだ。
そんな、エレナの心情を読み取ってか俊吾がエレナの肩に優しく手を置いて、言い聞かせるように言った。
「気持ちは分かるが、怒りに自分を忘れるんじゃない。今は、いないが遊里だって帰ってきたときにお前がいなかったら今のお前と同じようになってしまう」
「・・・・ごめんなさい」
しばらく、エレナは立ち尽くしていた。そして、数分たったころに突然俊吾が叫んだ。回りで整備をしていた他の整備士たちも何事かとこちらを向いていた。
「ど・・どうしたの?」
「思い出したんだよ!」
「何を?」
「パワーアップのことだ!きっと、あの人なら・・・・」
「えっ!?誰!?誰なの!?」
「その人の名前は、御堂元治。第一世代のシンフォニアの基礎設計からその他もろもろと、この機体たちの生みの親だよ」
それを聞いた瞬間、エレナは安堵した。これで遊里を探しに行くまでの時間が縮まったはずだと。一刻も早くその人の下へいかないと・・・!
「で、どこにいるの?」
「きっと______」
ーーーー元治宅ーーーー
昼食も終わり、雪と元治は各々自由にくつろいでいた。すると、どこからか車のエンジン音が聞こえてきて、この家の前に止まったように聞こえた。雪と元治は、互いに顔を見合わせて雪が出ることにした。
「どちらさまですか?」
玄関を開けるとそこには、雪よりも少し身長が低く、金髪の髪をポニーテイルにした、スレンダーな女性が立っていた。彼女は、応対に出た雪の顔を見て驚いたように目を見開き、涙を浮かべながらもまだどこか信じられないといった顔で雪をこう呼んだ。
「ゆう・・・り・・・・?」
これからも、更新は不定期になると思いますがよろしくお願いします。
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