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神を【神様ガチャ】で生み出し放題 ~実家を追放されたので、領主として気ままに辺境スローライフします~  作者: こはるんるん
5章。叡智の女神

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118話。帝国の飛空艇団を倒す

 僕は魔竜と飛竜、合計10匹のドラゴン軍団を率いて、王都に向かった。

 MP節約のためにバハームトは召喚せず、僕たちは魔竜に乗って飛んでいた。同行しているのは、ルディアとメリル、それにイリーナだ。


『今、情報が入りました! 国王陛下と王妃様、エリオット王太子殿下は南門より出て、シレジアに向かう手筈です! 我が近衛騎士団と宮廷魔導師団の精鋭が護衛につきます』


 メリルが首から下げた水晶玉より、近衛騎士団長のダミ声が響く。

 近衛騎士団長は敵軍に占拠された王宮に隠れ潜んで、情報を送ってくれていた。

 相当な重傷を負っているようで、息も絶え絶えな様子だ。

 

「アンナ王女の行方はわかりませんか!?」


『……申し訳ございません。アンナ王女は、魔王リヴァイアサンを名乗るダオス皇子に捕らわれ、行方知れずです』


 近衛騎士団長は、屈辱に声を震わせた。

 魔王リヴァイアサンは本物のようで、近衛騎士団が手も足も出なかったようだ。


『王都上空には、帝国の飛空艇団が飛来し、兵の詰め所や冒険者ギルドに砲撃を浴びせています。さらには、降下したゴーレム兵団が国王陛下を討とうと、殺到しつつあるようです! なにとぞ、アルト様のお力をお貸しください!』


「わかりました。まずは、国王陛下をお救いします!」


 状況は最悪だった。

 まずは優先度の高いことから手を付けていくしかない。


 やがて王都が見えてきた。

 その上空には、いくつもの砲門を備えた空飛ぶ船──帝国の飛空艇団が布陣し、火を吹いている。その数、10機とかなり多かった。


「帝国はあんな兵器を開発していたのか……大量のゴーレムや兵士を運べる上に、砲撃までできるとは恐ろしいな」


 地上から散発的に反撃の魔法が放たれるが、飛空艇までは届かない。王都の守備隊は、一方的に殴られる状態になっていた。


「マスター、敵戦艦より攻撃魔法の反応を検知しました。【魔法無効化フィールド】を展開します」


 メリルが結界でドラゴン軍団を覆う。

 同時に、飛空艇団から長距離魔法攻撃が放たれた。いくつもの雷撃が、僕たちの周囲で跳ねる。

 被害はないが、一瞬、肝が冷えた。

 

「危ないっ!? あんな遠くから攻撃ができるのね。アルト、バハームトを使って、あんな船なんて一気に落としちゃいましょう!」


 僕にしがみついたルディアが叫ぶ。


「いや、おそらくゴーレムにMPを供給するために、飛空艇団には多くの奴隷が乗せられていると思う。それに撃墜したら、王都に被害が出るだろう?」


 飛空艇は大砲を撃つために火薬を積んでいる。撃墜したら大規模な火災が起きるだろう。


「ええっ!? それじゃ攻撃できないじゃない!?」


「大丈夫だ。飛空艇の内部に侵入して乗っ取ってやろうと思う。そのために、ヘルズウサギとダークエルフたちを連れてきたんだ」


 5匹の魔竜たちは、温泉客の送迎用の客室を牽引していた。中には、ヘルズウサギとダークエルフが待機している。

 飛空艇団を無力化すれば、ゴーレム兵団も動きを止める。国王陛下を救うためにも、速攻で片付けてやろうと思う。


「はい、お任せ下さいアルト様。今の攻撃で敵の底が知れましたわ。この程度の相手なら、魔王ベルフェゴール様のスキルを継承した私の敵ではありません」


 イリーナが自信ありげに微笑した。怠惰の魔王のスキル【完全自動迎撃オートマチックファイヤ】を受け継ぐ彼女は、神々と比べても遜色ないほどの戦闘能力を持っている。


「きゅきゅーん!(ボクたちにお任せを! どんな硬い敵でも、この爪で引き裂くのだ!)」


 ヘルズウサギのモカが客室から大声を上げた。多くのヘルズウサギたちが賛同の大合唱をする。


「アルト様、イリーナ様、白兵戦の準備はできております! しかし、このウサギども、もふもふですね!」


 ヘルズウサギと同じ客室にすし詰めにされたダークエルフも、準備完了を伝えてきた。


『ハハハハハッ! これが噂のシレジアのドラゴン軍団か!? 残念だが、我が飛空艇団はミスリル装甲板に覆われている。たとえドラゴンブレスでも、弾き返すぞ!』


 敵の飛空艇より、勝ち誇ったような声が響いてきた。音声拡大魔法で、敵指揮官が挑発を飛ばしてきたのだ。


『ドラゴンが空の支配者であったのは、過去の話よ! 我が帝国の錬金術は、ドラゴンを空中戦で撃ち倒すほどの兵器を生み出したのだ! 対空魔導砲、全砲門開け! 偉大なる叡智の女神メーティスよ、我らに勝利と栄光を!』


「マスター、【分析アナライズ】によると、敵はSランクの砲撃魔法を発射しようとしています。私の【魔法無効化フィールド】では防げません。全力での回避を推奨します」


「なにっ!? わかった! みな散れ!」


 僕はドラゴンたちに散開を命じる。


『ご主人様、安心するのじゃ! 飛空艇団とやら、残念じゃが、おぬしらに勝利と栄光なんぞは与えてやれぬの。メリル、イリーナ! 特訓の成果を見せてやるのじゃ!』


 メリルの持つ水晶玉より、メーティスの声が響いた。


「メーティス様、了解です。時間遅延魔法【スロウ】連続起動」


「はい、【スロウ】!」


 メリルとイリーナが、【スロウ】の魔法を同時にいくつも放つ。

 飛空艇団から、流星群のように魔法の矢が発射されたが……それらは非常にゆっくりたスピードだった。

 僕のドラゴン軍団は、らくらくと敵の射撃をかわしてのける。


『な、なんだ!? 対空魔導砲の調子がおかしいぞ! 整備不良か!? 砲撃魔導師なにやってんの!?』


『提督! 未知のデバフ魔法をかけられたようです! 航行速度低下! 解析不能、

解析不能!?』


『バカな!? 我が帝国を上回る魔法技術だと!? あり得ん!』


 敵が慌てふためいていた。

 どうやら、スロウの効果は飛空艇の兵装全般に及んでいるようだ。

 この魔法、とんでもないな。


『ぬははははっ! わらわの開発した魔法を短時間で解析して解除することなんぞ、不可能なのじゃ!』


 メーティスの笑い声が飛んだ。


「よし、今だ! 魔竜たち全速力だ。飛空艇の上に回れ!」


「グォオオオン!(かしこまりました、ご主人様!)」


 わざわざ敵指揮官が挑発してきてくれたおかげで、声の方向から旗艦がわかった。

 僕たちを乗せた魔竜は、一直線に敵旗艦に向かっていく。

 他の魔竜たちは、それぞれ別の飛空艇に向かった。


『弾幕を張れ!』


 距離が近づくと敵は、がむしゃらに大砲や魔法を撃ってきた。

 魔法は魔導師個人が撃っているようで、スロウの効果は及んでいないが問題ない。メリルの【魔法無効化フィールド】が、Aランク以下の魔法はすべて無効化してくれる。


「うきゃああああっ、ちょっとヤバいんですけどぉおおお!」


 ルディアがあまりの速度に絶叫する。そう言えば、高所恐怖症だったよな。


「ここだ! ウサギ空挺団、降下!」


「もきゅきゅーん!(突撃!)」


 モカをはじめとした、ヘルズウサギたちが眼下の飛空艇めがけて飛び降りる。

 ヘルズウサギは、どんな岩盤をも穿く爪を持っている。それで飛空艇の天井に穴を開けて、内部に潜入した。


『提督! ウサギがウサギが侵入してきています。うぎゃあああ! こいつら強い!?』


『バカなぁあああっ! ミスリル装甲板に穴を開けただと!?』


『侵入者迎撃用のゴーレムが、次々に撃破されています!』


 ヘルズウサギはさっそく暴れ回っていた。頼もしい限りだ。


「ダークエルフ部隊も降下! 敵旗艦を制圧してくれ!」 


「了解しました!」


 ダークエルフたちも降下して、敵旗艦へと侵入していく。


「イリーナ、この場は任せた。すべての飛空艇を白兵戦で無力化するんだ。僕たちは、国王陛下の元に向かう!」


「わかりました。アルト様、格の違いを思い知らせてやりますわ」


 イリーナがうやうやしく頭を下げる。


「バハムートよ、来い! メリル、ルディア、行くぞ!」


「わかったわ! てぇ、怖いぃいいい!?」


「はい、マスター」


 僕はバハムートを召喚し、ルディアを抱きかかえて、その背に飛び移った。

 目指すは国王陛下の元だ。

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