1/2
プロローグ
都内某所にひっそりと佇む喫茶店。
夕方の四時には閉まってしまうそのお店は、夜の十二時を過ぎると、再び明かりがつく。
そこからは、朝日が昇るまで、様々な人が訪れる。
仕事帰りの人
終電を逃してしまった人
一人の夜が寂しくて寂しさを紛らわすために来る人
友達とまだ飲み足りないなと立ち寄る人
どんな人にも、等しく楽しんでもらうために、今日もここ、バー【Felice. (フェリーチェ)】は開店する。
---カランカラン
「いらっしゃいませ。Felice.へようこそ!」