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汚れた十二月
ストライプジャケットのパンクスが
とても悲しい目をしながら 僕の横で溜息を漏らした
彼の恋人は愛と平和を説くことに疲れ
この世に生れ落ちたことは とても悲運なことだと言って
彼の首に鎖を巻きつけて ガレージの柱に繋いだんだ
僕は彼に災難だったねと言って 彼の首の鎖を 外そうとしたのだけれど
彼はそっとしておいてくれと 僕の右手を振り払った
そしてしゃがれた声で なんでおれが悲しんでいるのか
その本当のところは あんたになにひとつわからないんだって
僕はその通りだねと応えて
ガレージにシェイクスピアを置いてけぼりにした
僕は自分を棚に上げているんだ