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中学生の憂鬱  作者: 高橋夏生
episode 4
12/35

新垣由樹

新垣由樹先輩。俺の初恋の人。俺が中学1年の冬に先輩は生徒会長になった。その時俺が告白し、OKをもらい、付き合い始めた。その当時はとても楽しかった。だが、先輩は束縛するタイプであり、少しやり辛かった時もあった。例えば部活の話などで同じパートの子と話しているだけで何回も言われた。『何話していたの?あの子はどういう関係?他の子とは話さないでって言ったよね?』などと。

そして付き合って半年、先輩が生徒会活動や勉強で忙しくなるとともに俺も部活ですごく忙しくなっていった。そしてこれからが大会本番という7月に先輩から別れを告げられた。

『半年間、すごく楽しかったよ。でも、私はこれから受験だし、祐武も大会でしょ?お互い大変になってくるし、すれ違いも多くなると思うの。だから、別れよ?』

俺はこの時まだ先輩のことが好きだった。だから別れたくなかったのだ。

「いやだ、まだ由樹のこと好きだから別れたくない。」

俺は必死に伝えたが、届くことはなかった。

『ううん、その気持ちだけで嬉しいの。今までありがとう。また新しい出会いを大事にしてね。本当にありがとう。』

そこで先輩の頬にツゥーと雫が伝った。俺は最後に先輩が流した涙の理由を知りたかったが、それは叶わなかった。






さて、本当に先輩が来てしまったらどうしよう。あることないことを言われそうな気がして怖い。


「ひろ君顔怖いよ?」

「え!?まじか……。」

「原因はさっきの電話でしょ?」

「……。うん。」



俺は唯に話すかどうかすごく迷った。言ってしまったら唯を傷つけてしまうのでかはないか、悲しませてしまうのではないかと。

「なんかあったなら、相談とかしてよ。私たち付き合ってるんじゃないの?」

「………。うん、ごめん……。」

「ごめんじゃなんもわからないよ。」

唯は優しく俺の頭を撫でた。驚いて唯の方を向くと、優しい笑顔があった。

「ひろ君は私が辛かったり、悩んでる時いっつもこうして撫でてくれるよね…。何を悩んでるかは教えてくれないとわかんないよ。さすがに付き合っててもテレパシーは使えないからね…。ひろ君の力になりたいって言っても言ってくれないの?」

「……。少し言いづらいことなんだ。ごめん……。」

「そっか。言いづらいことかぁ…。」

「ごめん。」

俺は罪悪感で押し潰されそうだった。





結局その日、先輩が来ることはなかった。ただの脅しだったかと安心したのも束の間、悲劇はやってきた。


みなさま本当にありがとうございます!


今回は少し回想が多くなってしまいましたが、由樹のことがわかっていただければ幸いです!


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