琉球独立ともし私が・・・ (2)
沖縄県知事の中国訪問の日程が具体的に決まったら、私は関係部署にこう命じるだろう。
「沖縄県知事を国家元首として迎えろ。」
と。
中国を訪問した世界中の政治家がみな帰国後には中国びいきになる。そんなこともあって、中国を訪問した政治家は中国でハニートラップにかかったのではないかと陰口をたたかれるようになる。ただ、ハニートラップがほんとうにあったかどうかは別として、中国のゲストもてなしの至れり尽くせりぶりは半端ではないらしい。そのいい例が大議員団を引き連れて中国を訪問した民主党の元代表だ。日本国内では豪腕と呼ばれ、いつも苦虫をつぶしたようなしかめっ面をしているにも関わらず、中国から送られてきた映像には今までに見たこともないような満面の笑みを浮かべていた。警戒心の欠片もない子供のように。
北京を訪問した沖縄県知事をそれ以上の国家元首級の接遇をしてやればどうなるか?その結果は火を見るより明らかだ。そんな完全に浮かれた知事相手に勝負に出るのは夕食会だ。豪華な料理に高級ワインを口にして、それこそ天にも昇った気になっている知事の耳元でこう囁くのだ。
「わが国を訪問していただいてありがとうございます。滞在中に何か行き届かないところはありませんでしたか?」
と。すると、知事はすかさずこう応じるだろう。
「そんな。こんなすばらしい歓迎をしていただき身に余る思いです。」
私はすかさず続ける。
「何をおっしゃる。本来なら、あなたは琉球国の元首たるべき人物でしょう。1609年、当時の薩摩藩があなたの祖国を侵略していなければ、ですが。戦中、日本人は地上戦であなた方琉球人に多大な犠牲を強いました。そのあなた方に戦後はアメリカ軍の基地を押し付けました。歴史的に見て日本と琉球は別の国家であるということは明らかです。あなた方はいつまで日本人の犠牲者に甘んじ続けるつもりですか?そろそろ独り立ちをされて、あなたの祖先たちが築いておられた立派な琉球国を復活させるべき時期に来ているのではないでしょうか?」
知事がじっと聞いているのを確認して私は話を続ける。