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資源がない国のうそ (2)

 化石燃料がどのようにできるのかについては、有機起源説と無機起源説の2つの説がある。どちらが正しいかの論争はいまだ決着していない。日本の小学校ではなぜか、このうちの有機起源説だけを教えているのだ。ここではみなさんがすでに知っているはずの有機起源説の解説は省略し、無機起源説のみを簡単に紹介する。

 地球は炭素の大きな塊だから、その炭素が地中の奥深くで熱や圧力によってさまざまな形に変質しながら地表近くへとにじみ出てくる。これが気体なら天然ガス、液体なら石油、固体なら石炭と呼ばれるわけだ。

 初めて耳にした読者の中には信じられない方も多いかもしれない。そこで、この無機起源説の主な根拠を3つ紹介しよう。

①何十年も放置された枯渇したはずの油田を再調査するとわずかだが石油が溜まっている。太古の昔の堆積物というのなら再び溜まるという現象は起きないはずだ。

②これまで化石燃料は堆積層の下からしか発見されなかった。これが恐竜などの死骸が堆積して変質したという有機起源説の根拠にもなっていた。しかし、掘削技術が進歩して花崗岩の下も試掘できるようになると、そこからも化石燃料が見つかるケースが出てきた。

③土星の衛星タイタンの表面は海と川が覆っており、これがメタンでできていると考えられている。なぜこれほどの莫大な量の化石燃料が一切の生物が存在しないタイタンにあるのか?有機起源説では説明できない。

 ここで有機起源説を忘れて、現在化石燃料を豊富に産出している地域をこのように見直したらどうだろう?

 中東はユーラシア大陸とアフリカ大陸の裂け目にある。ブラジル沖は南米大陸とアフリカ大陸の裂け目の西側。そして、その東側にあたるナイジェリアにも石油が豊富にある。メキシコ湾は南北アメリカ大陸の裂け目の北側で、南側のベネズエラにも石油が豊富にある。シベリアはユーラシア大陸と北米大陸の裂け目の西側で、東側のアラスカにも石油が豊富にある。北欧にある北海油田はユーラシア大陸とグリーンランドの裂け目に位置する。最近何かと話題になる南沙諸島はユーラシア大陸とオセアニア大陸の裂け目である。それから、・・・???

 有機起源説という呪縛から解き放されたとき、ユーラシア大陸の一部が裂けてできた日本列島の周辺に資源がないと言えるだろうか?

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