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スットコドッコイ帝国物語  作者: 杉勝啓


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カメカメ仮面の活躍・魔物と戦うぞ!

カメがいました。カメは愛と正義の人。もとい、愛と正義のカメ、カメカメ仮面でした。しかして、その実体はすっぽんでした。


カメカメ仮面はパトロールの途中、ある喫茶店にいました。喫茶店のマスターとカメカメ仮面は雑談をしています。

「いやあ、お月様ではひどいめにあったよ。サソリにスカーレット・ニードルはくらうしさ」

「それは、大変だったね」


そこへ、客が入ってきました。客は双子の姉弟でした。姉は女の子らしくサンドイッチとオレンジジュースを注文をしました。弟の方はすっぽんを注文をしました。それをきいたカメカメ仮面は吹き出しました。

「承知しました。すっぽんですね」

マスターが言いました。

「え?あるの?」

姉の方が言いました。

マスターはカメカメ仮面を持ち上げて調理しようとしました。

「何をするんだ~」

カメカメ仮面は逃げ出しました。マスターは捕まえようとしましたが、カメカメ仮面は王様にもらった群青色のフクスケノタビを履いているので、すばやく逃げられました。ドアに手をかけようとしたときです。

「うわ~ん。カメカメ仮面えもん~」

やってきたのは、肉屋のおじさんでした。

「肉屋のおじさんじゃない。どうしたの。泣いていちゃ、わからないよ」

「うん。魔物が・・・魔物が・・・やってきてうちの肉を食い荒らしていったんだ」

「なんてひどい魔物だ。僕が退治してやる」

カメカメ仮面が言いました。

「まったくだ。なんてひどい魔物なんだ。退治してやる」

すっぽんを注文した男の子が言いました。

「きみもやっぱり、そう思うかい。じゃあ一緒に退治しにいこう」

カメカメ仮面が言いました。

「あたりまえだ。肉だけ食べたら栄養がかたよるじゃないか」

「えっ!そこなの。魔物の栄養状態を心配して退治って・・・」

男の子は喫茶店を飛び出してゆきました。

「なんか心配だから、僕もいくよ」

カメカメ仮面は男の子の後を追いました。男の子の足は早く、群青色のフクスケノタビを履いているカメカメ仮面でもなかなかおいつけません。

男の子を追いかけてきたカメカメ仮面は魔物が住む森までやってきました。

どこまで行ったんだろう。男の子を見失ったカメカメ仮面は空から探すことにしました。王様からもらった緑の唐草模様の風呂敷をつけました。唐草模様の風呂敷をマントにすると空が飛べるのです。空から、探していて、ようやく男の子を見つけつことができました。

しかし、魔物っていってもどういう魔物かわからないのにどうするつもりなんだろうと思っていると男の子が急に叫び始めました。

「肉屋を襲った魔物出てこい!」

え、そんなので出てくるわけ・・・と思っていたカメカメ仮面でしたが、出てきました。

「はい」

その魔物はピンク色のティラノザウルスによく似たフォルムをしてました。しかし、大きさは男の子より少し、小さいのでした。男の子は手に持っていたたくさんの野菜をその魔物に投げつけました。

男の子はまた叫びました。

「野菜を食え~」

どうしたんだ。あの野菜は・・・カメカメが思っていると、魔物は野菜をぶつけられて痛がっています。そして、カメカメ仮面は気づきました。あの魔物が女性だということに。

「レディに何てことをするんだ」

カメカメ仮面は男のにカメキックを喰らわせました。男の子は倒れてしまいました。

「あなたは・・?」

「僕はカメカメ仮面。ちょっと場所を移そう」

カメカメ仮面と魔物は川の前で座って話し始めました。

「どうして、肉屋の肉を食べ散らかしたりしたんだい?」

「ごめんなさい。実は、私、人間を食べて生きてきたの。でも、帝国の王様が人間を食べるのをやめれば、魔物が住む森には手出しをしないと約束してくれたの。でも、どうしても人間が食べたくなって、、でも、人間をたべたら森の魔物のみんなに迷惑をかけるから。他の肉なら大丈夫かなって」

「そうだったのかい。それは大変だってね。でもお肉屋さんのおじさんはとても困っていたよ」

「ごめんなさい」

あやまるし、本当は素直でいい子なんだな。それにとってもかわいい。カメカメ仮面は魔物に好意を持ちました。

「参考にならないかもしれないけど、聞いてくれるかな」

「うん」

「昔、たくさんの子供を持っていた女の鬼がいたんだ。でも、その女の鬼は人間の子供をさらっては食べていたんだ。人間の親たちはなんとかしてほしいと神様にお願いしたんだ。神様は女の鬼の子供を一人隠してしまったんだ。女の鬼は悲しんで悲しんで、神様が隠してしまった子を探し回ったんだ。で、神様がその女の鬼に言ったんだ。お前はたくさんの子がいるのに一人を失っただけでそんなに悲しんでいる。人間の親の気持ちがわかったかいって」

「そう、私もその女の鬼と一緒ね」

「違うよ。君は少なくとも人間を食べるのを我慢しているじゃないか。この話には続きがあってね。神様は女の鬼に人間を食べたくなったらこれを食べるようにって。ザクロを渡したんだ。それから女の鬼は反対に子供を守る神様になったんだ。だから、君もザクロを食べてみたらどうかな。ザクロはおそらく人間を食べたくなくなる何かがあるのだと思う」

「わかったわ。ザクロを食べるようにする」

「それと、僕の血も飲んでもいいよ」

「あなたの血?」

「うん。僕はすっぽんなんだ。すっぽんの血はとても栄養があるんだ。おいしくなくても生きていくことはできると思う。試してみるかい」

カメカメ仮面は魔物に血を飲ませてやりました。魔物は元気になって、カメカメ仮面を襲ってきました。

「私ったら、なんてはしたい真似を」

「いいんだ。君なら大歓迎さ」

こうして、仲良くなった二匹の背後にある影がしのびよってきました。


「おい、僕はほったらかしかい」

いつの間にか男の子が二人の後ろにきていました。

「あっ。気がついたのかい。レディも反省してるし、許してあげてよ。肉屋のおじさんには僕から謝るよ。それに君が心配していたレディの栄養状態も僕が血をあげれば大丈夫だよ」

「そうなのか。じゃあ、帰るか」

男の子があまりにあっさり承知したので、カメカメ仮面はちょっと以外でした。

「君、本当に納得してくれたのかい?」

「ああ、だって、お腹が空いたから帰ることにした」

「はああ・・そうなのかい」

カメカメ仮面はちょっと呆れました。

「あっ、レディ、明日もここで会えるかな。ザクロの実をもってくるよ」

「ええ。待ってるわ」

 二人、いえ、一人と一匹が去った後、魔物はつぶやきました。

「カメカメ仮面・・・素敵な方・・」


一匹と一人は喫茶店に戻ってきました。カメカメ仮面は魔物のかわりに肉屋のおじさんに謝り、肉屋の損害も弁償するといいました。それを聞いてマスターは思いました。

「まったく、カメカメ仮面はお人好し、いや、おカメよしなんだから」

と、そこへ八百屋のおじさんがやってきました。

「うわ~ん。カメカメ仮面えも~ん」

「八百屋のおじさんじゃないか。どうしたの」

「変な男の子がやってきてたくさんの野菜を盗んでいったんだ」

「え?まさか・・・もしかして・・・」

「あっ。こいつだよ。うちの野菜を盗んでいったのは」

八百屋のおじさんは男の子を指さしました。びっくりした男の子のお姉さんは、八百屋のおじさんに謝り、野菜の代金を払うといいました。


「はぁ~。やれやれ・・」

カメカメ仮面はため息をつきました。


カメカメ仮面の活躍で今日も世界は平和です。

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