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ミスター・ブルーズ 〜命運を握る背中のあざ〜  作者: マフィン
脱出と真実とダイナソー

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変異の原因

 二匹のラプトルの鋭い足の爪が、不気味に床を鳴らし、一歩一歩確実に、こちらに近づいていることを知らせていた。


 しかし、ブルターは逃げようとはしていなかった。


 「あなたも一つメガホンレーザーを持ってください。」


 「良いんですか?」


 実を言うと、メガホンレーザーを持つことに、少し憧れていた。それこそ、カイが内ポケットからメガホンレーザーを取り出すだけで、若干テンションが上がっていたのは、内緒の話である。


 まぁもしかしたら、カイのことだから気づいていたかもしれないが。


 「こんなにあったってどうせもう、誰も使わないし。でもその代わりと言ったらなんだけど、協力して欲しいことがあるの。」


 「なんですか?」


 嫌な予感はする。前にも言ったが、僕は体育が大の苦手な教科だ。


 するとラプトルの足音は、なぜか天井から聞こえてき始めた。


 ブルターはその音がする方を見ながら、話した。


 「私、まだ彼女たちのことを諦められないの。だから、彼女たちを助けるために、メガホンレーザーを使って彼女たちの身体に何が起きているのかを突き止めて、そして、助けたい!」


 今の二匹のラプトルは、彼女にとってはゾンビ化してしまった同僚みたいなものだ。それこそ、この地球にいる恐竜たちはみんなそう言うことになる。


 「わかりました。それで、どうしたら良いですか?」


 何をするのかを聞く前に、協力する意思を見せた。なぜなら、そうしないと、多分断ってしまいそうだったからだ。


 「ありがとう。そう言ってくれると思っていたわ。」


 ブルターはこちらに笑顔を見せると、音のする方へ視線を向けながら、説明をし始めた。


 「とにかく、彼女たちがこの部屋に侵入したら、できる限り、このメガホンレーザーを照射して、データを集めて欲しいの。」


 「当て続けたら良いんですか?」


 カイがそんな使い方をしているのを見たことがなかった。


 「そうよ!そうすれば、あのメインのメガホンレーザーが解決策を割り出して、こちらに転送してくれるはずよ。」


 もしかしたら、これが本来の使い方なのかもしれない。まぁカイは、そういうのも全て自分で考えたい性格だからこそ、あえてそうしなかったのかもしれない。


 それか単純に知らなかったのかもしれないが。


 「わかりました。」


 その時、天井から耳を突き刺すような金属音が聞こえてきたかと思うと、何かが落ちてくる影が見えた。


 ナイスなタイミングで、一頭のラプトルが落ちてきた。


 独特の鳴き声を一声入れると、大きな口を開けて威嚇しながら、こちらに向かってきた。早速僕もブルターも、メガホンレーザーを照射した。


 だが、全く動じることなく、ただただこちらの様子を伺っているだけだった。


 「何かわからないけど、順調よ。」


 ブルターは安堵の声を漏らした。


 「でも確かに、私たちは運動とかよりも、頭を使うのが専門だから、狩なんてしても、大したことはできないのかもしれないわね。」


 「いや・・・、そんなことないと思いますけど・・・。」


 その心配は的中した。背後からもう一体のラプトルが、ブルターに飛びかかってきた。ブルターはその場に押し倒され、激しい攻防が繰り広げられた。


 「私のことは良いから、そのまま照射し続けて!」


 ブルターがそう叫ぶと、それに気がついたもう片方のラプトルがこちらを見つめながら、キングコブラの渇いたような雄叫びをあげて、威嚇してきた。


 僕は1秒でも長く、メガホンレーザーを向けることを心がけた。


 「何よデル。私が美人だからって嫉妬してるのかしら?」


 二人の攻防を尻目に、僕は全速力で、もう一方のラプトルから逃げていた。だが、向こうはゆっくりとこちらに近づいてくる。恐らく、この狭く入り組んだ場所で僕を無闇に追いかけるのは、得策でないとでも考えているようだ。


 つまり、それくらいの知能は、併せ持っているのかもしれない。この感じの敵に、前にも遭遇したような気がする。


 僕はその記憶を信じて、メガホンレーザーの設定をいじり始めた。確か、カイはこいつを使って、奴らを・・・。


 どうにか設定に成功すると、すでにラプトルは目と鼻の先にいた。これが効くかどうかは、わからない。だが、きかなければ、あの鋭い鉤爪で、喉を掻き切られるだろう。


 一か八か、メガホンレーザーの電源を入れた。その瞬間、ラプトルたちは飛び上がって苦しそうな顔をしているのがわかった。


 「今のはなに?」


 ブルターも二匹のラプトルほどではないが、飛び上がっていた。


 ラプトルたちは体勢を立て直しても、罰が悪そうな顔をして、ものすごいジャンプ力で、出てきた場所から帰っていった。


 「何をしたかわからないけど、あなたのおかげよ!ありがとう!」


 そう言いながら、ブルターは熱い抱擁をしてきた。


 「どうしたの?顔が赤いけど怪我でもした?」


 そう言われると、多分ますます顔が赤くなったと思う。


 「そ・・・、それで、何かわかったんですか?」


 とにかく、誤魔化した。


 「ええ。どうやら、解決策が出たみたいよ。」


 そう言うと、ブルターは部屋の中央にある、大きなメガホンレーザーの近くへと向かった。


 「見て!このアドレナリンの数値。」


 やはり、勘は当たっているのかもしれない。


 「でも、あなたはなんで弱点がわかったの?」


 「実は、同じような敵に一度出会ったことがあって。その時は、ポリフェノールで、元に戻すことができました。」


 「なるほど・・・。」


 そう言いながら、彼女はメガホンレーザーの数値と睨めっこをし始めた。


 すると、再び鉤爪が床を叩く音が聞こえてきた。もう奴らが戻ってきたのかと身構えた。


 だが音の発生源はブルターだった。ブルターが脚の鉤爪を床に打ち付けていた。


 その動きにどこか違和感を抱いた。さっきの二匹のラプトルが終始やっていた行動だからだ。

 

 「そうか、これは酸化やアドレナリンが原因かもしれないけど、根本の原因はそこにはない。」


 「では・・・?」


 その瞬間、ブルターの様子がおかしくなった。急に頭を動物のように揺らすと、獲物を狙う獣のような目で、こちらを見た。


 「ブルターさん・・・?」


 その目の鋭さは、カサンドラたちのような狂喜さを彷彿させた。


 「ブルターちゃんでしょ!」


 鬼の形相で彼女はこちらに飛びかかってきた。

ヤバいあっさりしちゃうかも


評価、ブックマーク等もしていただけるとかなり嬉しいです!

よろしくお願いします。


感想も待ってます。


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