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ミスター・ブルーズ 〜目覚めたら誰もいなかった〜  作者: マフィン
ラジオと嘘と宇宙人

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バンブーネットワーク

 外の地球人たちは、まだバリアとの戦いを繰り広げていた。漂う土埃の量を考えると、相当の大砲を打ち込んでいるのがわかる。


 「諦めが悪いなぁ・・・。」


 カイはその様子を眺めながらぼやいた。だが、そんなことよりもこの警報のことだ。ケイの言う「奴ら。」とは一体なんのことなのだろうか?


 「こいつらの可能性はないのか?」


 若干、地球人を見下したような言い方で、カイがケイに、外の人間たちを親指で指しながら尋ねた。


 その瞬間、再び大砲が爆発したような爆音が轟いたが、例の如くこちらは無害だった。


 「愚問だったかな?」


 カイはいつもの調子で冗談半分に会話をしていた。だが、ケイの声は顔面蒼白の人間の声色にそっくりだ。


 「この警告はATシールドの展開範囲の侵入じゃなくて、バンブーネットワークの侵入警告サインだ。つまり、地球人はまずありえない。」


 また初めての単語が出てきた。テストに出る語句なら発狂ものだ。


 「バンブーネットワークを使えるのは、君たちとIGTO・・・。」


 「それにゲルダファもだ。」


 なんかよくわからないはずなのに、疑問ではなく恐怖心がつま先から頭のてっぺんを駆け巡った。


 「バンブーネットワークって?」


 「私とダイナー星にいるブルターという男とで開発した、四次元ネットワークシステムのことで、火星とダイナー星そしてこの地球のありとあらゆる場所、時間に張り巡らされている、パイプみたいなものさ。」


 ケイはそういうと、外の様子を確認し始めた。さっきからいるFBIや軍の装甲車がいる場所とは反対側の竹林を眺めているようだ。


 「あそこだ。」


 「ATシールド範囲内だ。」


 ケイが指差したところで、微かに光っているのがわかる。だが、あの辺りを運悪く車か何かが走っていれば、きっと犯人はその車のヘッドライトに違いないと思えるほどの光だ。


 「バンブーネットワークは閉じれないのか?」


 「そんな単純なものじゃないんだ。大体、僕はアイデアを出しただけで、大抵はブルターが進めてたから・・・。」


 ダイナー星とはどういうところで、どんな人たちがいるのか会ってみたくなった。


 「なぁ、もしIGTOだったら?」


 「もし、あそこからIGTOのこの乗り物が出てきたら、確実に奴らは黒だ。」


 「なぜ?奴らも護送ルートにバンブーネットワークを使ってたんだろ?」


 カイがこんなにも相手に翻弄されているのは始めただった。というよりも大抵翻弄する側だ。


 それくらいケイは頑固だ。


 「なんでそうなる?」


 カイの語気が少し強くなっている。

 

 「僕は、奴らにネットワークの使い方を教えていない。使い方がわからなかったら、使えない。偶然使えるほど単純じゃないんだ。」


 「でもゲルダファは?」


 カイの言葉にケイは何も言い返せなかった。その時、さっきの竹林の光がだんだんと弱まり、黒い影が視認できるようになった。


 何度も見たことあるシルエットだ。なんなら今乗っているものと全く同じような形をしている。

 

 「やはりそうだ・・・。」


 IGTOの船の頭のあたりから目のような光が、辺りを見渡している。恐らく我々を探しているのだろう。


 「ATシールドをはり直せば・・・。」


 「どちらにしろ奴らは探知しているはずだ。」


 「やっぱり移動するべきだったんだ。」


 「でもあのタイミングで動いたら、地球人と戦争だぞ。いや戦争じゃない。一方的な殺戮だ。しかも、被害者はこっちだ。」


 エイリアンが喧嘩している。この喧嘩をどうにかしたのもエイリアンだった。


 操作盤から声が聞こえてきた。


「ケイナンフィールズとその一家。現在地をお伝え願います。」


 声を聞いた瞬間、カイの眉毛が少し上に上がったのがわかった。


 「なんか言わないと!」


 カイがそう言うと、また操作盤が話しかけてきた。


 「ケイナンフィールズ!どこにいる!まさか逃亡する気じゃないだろうな!あなたはIGTOが保護する重要参考人だ。勝手な行動をされては困る。」


 あれ?追われてる?なんか聞いていたニュアンスと違った。それなら、逃げる方を手伝った方が良かったと思ってしまう。


 「君、まだ何か隠していることはないかい?」


 カイが少し強気で詰め始めた。


 「なぜ君をIGTO保護しているんだ?本当のことを言ってくれ。」


 するとケイは、大きく深呼吸をするとカイを見直した。


 「予想はついているんだろ?」


 「ああ、だから、ちゃんと君の口から聞きたい。」


 その間もIGTOがこちらに話しかけている。


 「わかったよ。話す。」


 ケイはそう言うと、軽く息を吐いた。


 「僕なんだよ。タガニウムの兵器利用を成功させたのは。」


 カイは頭を抱えた。


 「まさか、悪魔がこんなに近くにいたとは・・・。」


 「僕だって作ろうと思って作ったわけじゃない。偶然の産物なんだよ!」


 ケイは必死に弁明しているが、カイは聞く耳を持っていないようだ。


 「見つけたぞケイナンフィールズ。そこから動くなよ。」


 操作盤の声は不気味にそう告げると、音声が途切れた。ケイが操作盤の方へと駆け寄ると、カイがすぐに操作盤を奪うようにケイの前に立ち塞がる。


 「このまま、IGTOを待てばお前は捕まるってことか。」


 カイの目は、いつもより鋭い。


 「だがもっと怖いのは、ゲルダファだ!あいつはさらなる兵器を作ろうとしてるんだ。僕が奴に捕まれば家族を人質にされる。」


 「IGTOがグルっていう話は?」


 カイは怒りを隠すつもりはないようだ。


 「僕がタガニウムを作ったことも、今日この日に護送されるなんて話も、全部極秘中の極秘だったんだぞ。おかしいと思わないか?」


 ケイは訴える。外の光がだんだんこちらに近づいてきているのが分かる。


 「カイ信じてくれ!僕はまともだ。」


 カイは悩んでいる。


 「家族がいるんだ。」


 カイは、操作盤のボタンを押した。

家族はずるい


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感想も待ってます。


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