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ミスター・ブルーズ 〜目覚めたら誰もいなかった〜  作者: マフィン
ラジオと嘘と宇宙人

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ゲルダファ

 ケイの息子は別の部屋で半ば隔離された状態で食事をさせられることになった。これも感染予防ってやつだ。ただエイリアンとはいえ、子供を一人でご飯を食べさせたことに、かわいそうなことをしてしまったという罪悪感にさいなまれた。


 もちろん、そうした理由は他にもある。


 「それで、どこから話したら良いのさ。」


 「まず、本当にゲルダファなのかを確認しないと。」


 長テーブルは話し合いがしやすい円卓に変わり、時計回りでケイ、カイ、僕が座った。


 奥さんはどっかに行ってしまった。子供の面倒を見たり家事をしたりしているのだろうか?


 「なぁ?ゲルダファってのはなんなんだ?」


 すごく当たり前のように話が進んでいたが、そもそもゲルダファという言葉は聞いたことがあっても、何なのかは知らなかった。


 まぁなんかヤバそうなものということだけはわかる。


 この旅を続けるうえで、この話を聞いておかないといけない気がする。


 「待って!地球人なのにゲルダファを知らないのか?」


 ケイの非常に驚いた様子にこちらが驚いた。


 「あの事件の後、ゲルダファの記録は抹消されている。恐らく今は地球人に限らず、奴らを知らない者はそう少なくない。」


 カイが諭すように答えた。


 「やはり、奴らの内通者がいるんだ。そうに違いない。」


 ケイは明らかに取り乱している。相当ヤバいやつなのだろうか?マフィアのボスとか?


 「内通者の前に、奴らはもうこの世にはいないはずだ。」


 カイは一生懸命なだめているが、ケイはまるで聞いていなかった。


 「いや!あいつらの事だ。どこかで生き残っているに違いない。そして、全宇宙に復讐しようと今もどこかで息巻いているに違いないさ。」


 ケイはカイに息巻いていた。


 「お前だって、本当はそう思ってるんだろ?奴らはどこかにいるって。」


 また置いてけぼりにされている。


 「ちょっと待って。ゲルダファってやつはもう死んでるのか?」


 話に置いていかれないようにするには、こうして逐一存在をアピールすることが大事だ。


 「ああ、ゲルダファは昔、IGTOに喧嘩をふっかけて、返り討ちにあってる。」


 「それもカイロス様の活躍でね。」


 ということはカイがIGTOにいた時の話なのか?


 「じゃあゲルダファは、それの復讐をしようとしているって事なのか?」


 カイは難しい顔をしている。どうやら違うようだ。


 「ちょっと違うけど、この話もしちゃいけないんだろ?」


 ケイはカイの様子を伺っていた。


 「でも、彼をここまで巻き込んでしまった以上、もう隠し切れる話でもないかもしれないな。」


 そう言うとカイは説明を始めた。


 誰かのお腹からの空腹の合図が聞こえてきたが、誰も中断の提案をすることはなかった。


 「この地球には君たちがここへ来る前から住んでいる種族がいたんだ。それが、ゲルダファだ。」


 ゲルダファって種族の名前なのか?てっきり個人名かと思っていた。


 「人間がいる前?それとも恐竜とかよりも前ってことか?」


 「恐竜ってダイナー星人のことか?」


 ケイの言葉にも聞き覚えがあった。


 「いや、それよりもかなり前だ。君たちが知っているような生物の歴史が起こるよりも遥か昔の話だ。」


 カイはあえてケイの言葉を無視したような気がした。


 「この地球は元はこんなに生物の生存に適した惑星ではなかった。それをIGTOが整備し、今の人間たちが住めるような環境に整えたんだ。」


 「IGTOが人間を保護したってことか?」


 「まぁ、言い方によってはそういうことになるな。」


 さっきからケイの一言が、頭に引っかかる。


 「でも、なぜゲルダファは地球から出ていったんだ?環境が悪かったから?」


 普通に考えたら、地球の環境をIGTOが整えたのであれば、そこへ再びゲルダファに住んでもらうのが当然だと思うが・・・。なんか嫌な予感がする。

 

 「出ていったんじゃない。彼らは追い出されたんだ。」


 やはり、思った通りだった。


 「なぜ?」


 「詳しいことはわからないが、この地球という惑星は、非常に環境が良い惑星だ。」


 それで原住種族を追い出して、別の種族を住まわせるというのはなかなかゲルダファにとって畜生な話なシナリオが、意図も簡単に頭の中で出来上がった。


 「それでゲルダファはどうなったんだ?」


 今度はケイが説明の続きを話した。


 「地球を奪還するために、IGTOに総力戦で攻撃したが全滅しちまった。奴らはタガニウムを使ったのさ。」

 

 タガニウムといえば、レットストーンになる前の物質のことだ。確かにあれでIGTOを壊滅させてしまうほどの破壊力はあったが、人間には全くの無害だったせいで、そこまでの脅威を感じない。


 「タガニウムは今でこそ燃料とかに使われているが、元々は対ゲルダファ用の兵器なんだよ。それくらい、奴らの軍事力は半端なかったんだ。何年続いたかね?」


 こんな話、宇宙の歴史を研究している科学者が聞いたら、ぶっ倒れてしまいそうな内容だ。


 「まぁ、この戦争が宇宙が始まって今のところ最初で最後の戦争だ。」


 「そもそもこの宇宙に争いごとを持ち込む奴なんて、ゲルダファとジーブスぐらいしかいないだろ。ごめん、悪気はない。」


 なぜかこちらに謝罪の言葉を述べた。


 「だからゲルダファしか考えられないんだよ。奴は、ダイナー星に向かう途中の経路で襲ってきた。しかも、その経路を知ってるのは、俺と護衛してたIGTOのやつと、その経路を提案してきた役人の三人しか知らないはずなんだ。」


 「だから、仮にゲルダファだとしても、なぜ君たちを狙う必要があるんだよ。それに、IGTOに保護されてる星はこことダイナー星なら、自ずと特定は容易いはずだ。」


 だがカイの本心はどこか別のところにあるように感じる。


 「でもそれはIGTOもって事だよな?しかもあの回路を使えるのは俺たちだけだ。」


 その時防護服からでもわかるくらいの慌てた様子で、ケイの奥さんが走ってきた。


 「外に誰かいる。」


 「バリアは?」


 「直したよ・・・。」


 だがケイは、カイに対して疑いの眼差しを送り続けている。


 「もしかして・・・。これが・・・。欠陥の原因?」


 「やっぱり我の発明は完璧なり!」


 こういうところを見ると、カイとケイこそ類は友を呼ぶを体現した関係だと思う。

こいつらエイリアンとはいえ頭おかしいですよね


評価、ブックマーク等もしていただけるとかなり嬉しいです!

よろしくお願いします。


感想も待ってます。


記念すべき第一話はこちら!https://ncode.syosetu.com/n3719ku/1

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