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ミスター・ブルーズ 〜命運を握る背中のあざ〜  作者: マフィン
地球と日本と総理大臣

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議論

 寒い・・・。この部屋?乗り物?に入ってから、かなり体が冷えてきた。彼らは、寒いところが適しているのか?確かに宇宙空間は寒いと聞く。そう考えれば、この地球はかなり熱い気候なのかもしれない。


 彼女も寒いと思っているのだろうか?


 そうか!それでもしかしたら、震えているのかもしれない。でもやはり恐怖の震えなのかもしれない。


 だが、そんなことをよそに、議長とカイの間では、熱い議論が繰り広げられている。


 カイは余裕な表情で、議長は毅然とした態度で、どちらも一歩も譲らなかった。


 「確かに、IGTOがタガニウムを管理すると言う話は、僕もよく知っています。そもそも、天の川銀河で見つかったこの物質のことは、弟からよく聞いていたので。」


 「では、異論はないはずでは?」


 「はい、異論はありません。ですが、レットストーンは話が別です。これは、今や地球で発生した全く新しい物質です。したがって、この物質をタガニウムと同じ法律で、対処を決めるのは早計だと思っております。」


 カイは、まるでやり手の弁護士のような口調だ。多分弁護士でも食べていけるに違いない。


 「ですが、あの爆発はそのレットストーンが引き起こしたものではないのですか?そんな危険な物質を、こんな野蛮な土地においておくなど、到底考えられないと思うのが普通では?」


 皮肉たっぷりな口調は、地球だけのものではないようだ。


 「ええ、ですがこの地球にも自己防衛をする術はあって然るべきだと、私は考えます。」


 カイの発言の後、一瞬の沈黙が走った。すると、今度は全くの逆転現象が起こった。


 なんと、その場にいる全員が、あの厳格な議長ですら、笑い転げている。


 宇宙人とは笑いのセンスは分かり合えないようだ。


 「へっへっへっ、笑えますね。」


 カイも皮肉な笑いで返した。


 「ですが、彼らを見てください。こんな無知な彼らを。」


 馬鹿にされている気分だ。哀れみの視線を四方八方から受けている。


 「それこそ、幸いにも今回の件で地球に接触してきたのは、あなた方だったから良かったものの、もし他の者が先に接触していたら、今頃、タガニウムはどうなっていたことやら・・・。」


 ちらほらと笑い声が止んでいった。カイは、最後の畳み掛けに入った。


 「議長!あなたの懸念することはわかります。この星は、天の川銀河だけでなく、全銀河でも一、二を争うほどの野蛮さです。だからこそ、IGTOの管理下の元、この物質の所有を許可することが、抑止力となる可能性もあると思うのですが、いかがでしょう。」


 全員の視線が、議長へと向けられた。議長もそれを感じ取ったのか、少し考えるそぶりを見せた。


 周りの奴らは、どう見ても議長にノーと言ってほしいと、顔に書かれている。


 議長が息を吸った。答えが出るのだろうか?


 「わかりました。その件については慎重に審議しましょう。ですが、それにはレットストーンについて、我々がもっと知る必要があります。それにはまず、レットストーンを採取しなければなりません。そのためにこの地球人を連れてきたのですが・・・。」


 急に彼女の話題になり、本人はびっくりして少し、体が浮かび上がっていた。


 まぁ、そうなるだろうと思っていたが、果たしてそんな時間はあるのだろうか?


 そもそもカイは、覚えているだろうか?今、この浮いている大陸部分は、地震によって落下する危険性を秘めているということを。


 「でしたら、我々が場所を知っておりますので、ひとまずこの大陸を元の場所に戻していただけないでしょうか?」


 どうやら、カイは覚えていたようだ。今の議論は、恐らく30分は続いている。大陸を戻すのに、どのくらいかかるのか分からないが、今、やれば間に合うであろう。というか、間に合ってくれ。


 だが、彼らは首を傾げていた。


 「なんの話をしているのかね?」


 「はい?」


 カイも首を傾げた。今ここにいる全員の首が、15度曲がっている状態だ。


 「え?あなた方が、タガニウム捜索のために、地下にある可能性を考えて、わざわざ大陸を持ち上げたのかと思っていましたが?そして人々をどこか別の場所に移動させて、捜索に必要なアレルギー保持者だけを残した。これが私の予想したシナリオなのですが?。」


 彼らの嘘偽りがない表情を見て、カイはだんだん、自分の推理に自信がなくなってしまった。


 「だとすれば、あなたの予想は大外れです。」


 キッパリと言い切られてしまった。


 「誓って申し上げますが、これらは、我々の仕業ではありません。」


 議長は、淡白に答えた。


 「でも、捜索に彼女を使おうとしたと、今言ったじゃないですか?」


 「黙れ!地球人ごときが!無礼だぞ。」


 急にずんぐりむっくりおじさんが怒鳴りつけてきた。


 「うるせーくそじじぃ!お前のそのファッションセンスの方が、地球に失礼だろ!」


 と心の中で言い返していた。だが、議長は奴を手で抑えていたおかげで、怒りの感情は多少マシだった。


 「確かに我々は、そのつもりでした。ですが、我々はこの地球が置かれている状況を、ただ利用したまでです。もう一度言いますが、我々はこのような野蛮なことは、誓って行っておりません。」


 議長の言い切り方は、とても清々しい気持ちになった。


 だとしたら、誰が?刻一刻と地震のタイムリミットが近づいてきている。

議論になっているのでしょうか?


評価、ブックマーク等もしていただけるとかなり嬉しいです!

よろしくお願いします。


感想も待ってます。


記念すべき第一話はこちら!https://ncode.syosetu.com/n3719ku/1

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