13.藤華祭(4)
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その後は、何故か4人で藤華祭を回ることになった。
日下部君1人が生徒会室での待機に戻り、魁皇も付いてくることになったのだ。
「魁皇がいなくても、私達だけで回れるので付いて来ずとも構わない」
「京香と尊の2人だけなら、姉弟の邪魔をしては悪いという気にもなるが、隆盛も一緒なら俺がいても構わないだろう」
なんだかんだ魁皇と西園寺さんの2人で話ししてくれているから、私は尊と並んで回れるので良いんだけれど…。
2人は子供の頃からの幼馴染らしい…。
元々初等部までは、西園寺さんも紫明学院に通っていたそうで、校内にも知り合いがチラホラいるようだ。
『見て、西園寺様までおられるわ。何て、神々しい方々なのかしら…』
『白藤様と並んで歩かれている方は、どなたかしら?面差しが似ておられるから、もしかして弟君かしら?
2人で並んでおられると、対のお人形のように麗しいわ』
『西園寺様は学院を離れられてから、社交も控えておられて滅多にお目にかかれないのに…何て珍しい。是非お近づきになれないだろうか…』
様々な視線に晒される中、4人は気にすることなく、藤華祭を見て回った。
「魁皇のクラスはどんな出し物をしている?」
「うちは執事カフェだ」
「執事カフェ?何だそれは?」
「執事の格好をして飲み物や軽食を提供するカフェだ」
「執事が給仕するのは当たり前の事だろ?
うちも、いつも佐竹がお茶を入れてくれるが…」
(あっ、西園寺さん所もガチお坊ちゃんなんだ…。
まあ、魁皇と幼馴染というくらいだから、そりゃそうか…)
「そうじゃなくて…Sクラスの人間が執事に扮して奉仕するから良いんだろ。俺はしないけれど…。
うちのクラスには、神宮寺や伊集院、京極とかもいるからな…」
「成る程…。普段奉仕される側の人間がしてくれるところが良いのだな…」
(いいえ、単純にイケメンが執事の格好して奉仕してくれるのが良いだけだと思います)
魁皇と西園寺さんの会話を聞きながら、心の中で1人突っ込みをしていると…
「京香のクラスは何するの?」
尊がパンフレットを見ながら聞いてきた。
「うちは和風カフェよ?」
「京香も着物か何か着て接客するの?」
「いいえ、今年は調理の方に回るから、接客はしないよ」
「今年はって言うことは、去年は何かしたの?」
「メイドカフェ…」
(昨年のアレは、全く持って黒歴史だわ…)
「京香がメイドの格好で不特定多数の人間に給仕したのか!?」
(あっ、尊くんお怒りモードだ…。
良かった~、受験に向けて頑張り始めた、あの時期に言わなくて…)
「安心しろ。指名料を払って俺の専属にしたから、他の不特定多数の者の給仕などさせてない」
前を向いて西園寺さんと話してたはずの魁皇が割り込んできた。
(しっかりこっちの話も聞いていたんだ…)
「それ、ちっとも安心出来ないんですけど…」
「指名料って、魁皇はいくら払ったんだ?10万くらいか?」
(西園寺さんまで乱入してきた…学院祭のメイドカフェで指名料10万円って、どんなボッタクリよ!!)
「京香の指名料がたかが10万なはずないだろう」
「えっ!!いくら払ったの?」
(それでも魁皇のクラスの方がぶっちぎりで売上1位なんて…どんだけ荒稼ぎしたの??)
魁皇は、意味深に微笑むだけで、それには答えてくれなかった…。
その後は、西園寺さんの希望で、魁皇のクラスの執事カフェを見学することになった。
高級ティーカップで提供される紅茶が一杯2000円もした!ケーキセットにすると少しお得で3500円?
ケーキプラスしただけで、1500円増が高いのか安いのか、基本の紅茶一杯が2000円だからよく分からなくなる。
(魁皇の奢りなので、遠慮なくケーキセットを注文するけどね…)
運営する側としては、普段並ばないと買えない、二階堂財閥のグループ会社の大人気パティスリー『ange mignon』のケーキを使用しているので、十分お安いとのこと…。
ちなみにこの店名、幼少期の魁皇を思い浮かべて彼のお母さんが付けたそうだ…。
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