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理想の恋人  作者: 月樹


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12.ペンペン草除草

基本、毎週土曜日12時の更新を目指しております。

極マレに変則更新もあります。

 何の脈絡もなく割り込んで来たのは、もちろんペンペン草の彼女。


 (あれだけ存在を無視されてるのに、入ってこれる根性…流石だわ…)



「「「「・・・・」」」」



 日下部君は、急にスケジュール帳を巡り出して、別に今しなくても良い予定の確認を魁皇とし始めた。


 (あなた…こういう時こそ、側近として面倒事を引き受けて働くべきでしょう!!

 この人、優秀だけど、本当ものぐさで、主人に関わる事以外、動きたがらないのよね…)


 確実に次の標的になる尊も、先輩と自分の学校の学園祭の話を始め、その参考とするために見て回るクラスの出し物の相談を始めた。


 (やだ、話す相手いないの私だけじゃない!!)


 逃げ道を探し、キョロキョロしてたら、うっかり彼女と目が合っちゃった…。


 すると、ターゲットを見つけた!!とばかりに、彼女が食ってかかってきた。


「魁皇先輩という婚約者がいるのに、こんなイケメンにまで手を出すなんて…酷い裏切りです。魁皇先輩が可哀想!!

 そこのあなたも、この人には魁皇先輩という婚約者がいるのに、それを隠してあなたにも手を出そうとしていたのよ!!

 騙されないで~」


 (色々と妄想だけでこんな話を盛るなんて…しかもみんなが見ている前で…酷すぎる…。

 魁皇と別れるための良い駒になるかと思ったけれど、全然役に立たないし…もう要らないかな…)



 ()()京香は目を潤ませながら、でも必死に微笑んで、彼女に尋ねた。 

「わたし…あなたを傷つけるような事、何かしたかしら…?

 私が魁皇とお付き合いする事、それ自体が罪なの…?

 大切な弟と一緒にいるだけで、咎められるなんて…私どうすれば良いのかな?」


 涙は、もう朝に一回使用済みなので、今回は泣くのは止めておいた。

 あまり頻繁に使うと、効果が薄れるので。

 その代わりに、グッと手を握りしめるという動作を入れてみた。



 魁皇は、京香の手を取り、その握りしめた指を一本ずつ開かせていく。


「京香、そんなキツく握りしめるな。お前の柔らかい手に傷がつく」


 その大きな手で、優しく京香の小さな手を包み込み、労わるように微笑み掛けた。

 そして踵を返すと、絶対零度の目でペンペン草の彼女を睨みつけ宣告した。


「俺の学院にお前は要らない」


 魁皇の凍るような眼差しに、さすがのペンペン草の彼女も一言も発することが出来ず、魁皇達がその場から立ち去るのを、ただ黙って見送った。


 藤華祭が終わった後、学院内でペンペン草の彼女を見かける事は無くなった。

お読みいただきありがとうございます。


誤字脱字報告ありがとうございます。


結構あっさりとペンペン草除草されちゃいました。

別に物理的に消された訳ではないので、普通に紫明学院には合わないと、家の近所の高校に転校しただけです。元気にしてるので、ご安心ください。


短くなってしまったので、もう1話、本日17:00に投稿いたします。





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