豪華なお弁当が最後の晩餐
ある時政府は舵を大きく切った。
子供が3人以上いる家庭の子供にかかる費用、教育費や医療費だけで無く食費などの生活費やお小遣いを含めた全てを、国が負担するという物。
その予算は今まで高齢者にかけていた金を回す事で得る。
しわ寄せは高齢者に行った。
当然だが高齢者は不満を口にする。
その対策として政府はある事を実行に移す。
それは豪華なお弁当を高齢者に食べさせるというもの。
病院、老人ホーム、刑務所に豪華なお弁当か次々と届けられる。
その豪華なお弁当を食べた高齢者は皆亡くなった。
強制安楽死法が実行されたのだ。
豪華なお弁当の中に仕込まれた遅効性の睡眠薬で意識を失わせ、その睡眠薬よりももっと遅効性の毒薬で殺害するというもの。
もっとも重度の糖尿病患者の中にはその豪華で高カロリーのお弁当を食べただけで、血糖値の上がり過ぎにより意識を失う者もいたのだが。
此の強制安楽死法で安楽死させられるのは、身寄りの無い年金受領者で生活保護を受けている者、刑務所や拘置所に収容されている高齢の死刑囚や無期懲役刑者、老害で周りの若い者に迷惑を掛けまくっている高齢者、いなくなっても親族を含め誰も困らない老人などだ。
彼らの下に色々な例えば誕生日、何かの記念日、退院祝いなどの理由を付けて豪華なお弁当が最後の晩餐として届けられ、次々と強制的な安楽死が実行されるのだった。