人間じゃない何か。
episode 1 『人殺しのカセット』
episode 2 『毎日変わるポスター』
episode 3 『人型a山』
episode 4 『人生のバグ』
あとがき
--episode 1 『人殺しのカセット』--
「はい、それでは気をつけて帰ってください、さようなら!」
「「「「さようならー」」」」
帰りのホームルームが終わり、みんなが話しながら帰っていく。
今日は部活がなく、みんな同じ時間に帰る。
まあ俺は帰宅部だからいつもと変わりないけどな。
帰宅部に入った理由は、学校に拘束される時間を少なくしたかったからだ。
何が楽しくてあんなことできるんやろうか。
俺は自分が心を許してない相手にタメ口をきかれるのが嫌だから、顧問がいる部活に入らなかった。
そんな性格を持っているから、みんなが友達と帰ってる中、俺は1人で家に帰っている。悲しいなぁ・・・・・・。
俺の名前は松山 正、現在青葉中学の中2で、来年受験生だ。
この学校は俺が中学受験して入った結構頭いい学校だ。
俺の特徴とか長所と言ったら、左利きとか、文章力とか。左利きは結構特徴だし、文章力は昔、読書感想文で選ばれたことあるし、エロ小説とかも書いてネットの無料サービスに上げて結構読まれてるから、そこそこある。
テストの平均点は95%くらいだ。最低点は0点だ。名前書き忘れてた。
今から俺は、徒歩30分くらいのバリ長い道をで家に帰って家で課題終わらしてちょびっと勉強して、抜く。
オナ禁とかなんですかー? それって美味しいの?
さて、今夜のオカズは誰にしよう?--
--俺はそんなしょうもないことを考えながら、通学路を歩いていた。
今夜のオカズは誰にしようとか、あのラノベいつ発売されるんだっけとか、色々考えていた。
そして俺は、いつも行っているあの場所に向かった。
「あっ、これ・・・・・・」
その場所とは、通学路の途中にある本屋だ。休憩も兼ねて少し棚を見てみると、色々な本が並んでいた。
そしてそこには俺の好きなラノベの最新刊が積んであった。
俺は迷わず手に取り、レジで会計してもらった。
少ない所持金の中から600円ほど出し、それを買った。
言っとくけど、俺はオタクじゃないよ?
俺のクラスにいるやつと比べてみ? ほんとにオタクじゃない。
まあ例えとしてそいつのオタクエピソードをいくつか話そう。
そいつはアニメを見てない人に自分がマウント取るためにわざと問題出したり、見てる人にネタバレしたり、学校にラノベ持ってきて見せつけるように読んだりと、暗殺されてもおかしくないくらいクズなことをしている。
いや、別に学校にラノベ持ってきてもいいんよ? けどそれを見せつけるっていうのがうざいし、そのラノベ自体の民度も下げることに繋がるってことも考えてない、自分のことしか考えてないチビデブメガネオタク。
そんなことを考えている内にレジの精算が終わったらしく、袋に詰めてくれていた。親切だな。
「まいどありー」
俺は本屋を出て、再び家路についた。
その間、ひぐらしの謎について思考を巡らせていた。
詩音ってあの後どうなったんだろう?
そして、数分歩いた頃だろうか、道に落ちていたある物が自分の目に飛び込んできた。
それは、カセットだった。
バソコンに使えるタイプのカセットだった。
あー、誰か落としたんだなー。かわいそー。
俺はそれを見て、無視して前に進んだが、
二度見した。
俺に二度見されてしまったら最後--!
なんと俺はそのカセットをポケットの中にいれて、そのまま歩き出した。
俺ってこういうやつなんだよ。
今まで非日常っつーのがなかったから、ついついこんな不思議なことに気を引かれちまうんだよな。
さーてと、帰ったら俺が貯金ほとんど使って買ったパソコンに、このカセットをぶち込むぜぇ!
どんなサイトに繋がるかなあ?
犯罪映像とかだったらどうしよ、暗号とかだったらめっちゃ楽しそう!
そんなウキウキな気分で、俺は帰っていた。
「ただいマン・イン・ザ・ミラーっ!」
よっしゃーあれをするためにまず課題終わらせよ。--
--課題ムズすぎて終わらん。
こんな英文見たことねえわ。何言っとんやこいつ。
俺はふとグループLINE見てると、クラスの頭悪いやつが、「あ〜間違えて課題のプリント燃やしちゃった〜」とか言ってた。
なんやねんこいつ。アホやな。
・・・・・・ん? ちょっと待てよ? これを利用すればいいんじゃあないか?
先生に怒られる時、1人で怒られるのはバリ怖いけど、数人で怒られると安心する。
その考えで行くと、俺もこいつみたいにやらんかったら一緒に怒られる。
一緒に怒られるなら、怖くないじゃないか!
俺はそんな考えに繋がっていた。
そして俺は、ある結論に至った。それは・・・・・・!
なんやこいつも課題せんのか。じゃあ俺も燃やそ。
そうやって課題の問題は解決した。--
--俺は勉強道具を片付け、パソコンを勉強机の上に置いて、カセットをポケットから出した。
「よーし、差し込むぞー!」
差し込むって聞いて、S〇Xを想像した人いるかな?多分おらん。
・・・・・・どんなところに繋がるのか、それが不思議でたまらなかった。
暗号の映像だったら、俺が解き明かしてやろう・・・・・・!
そんな思いで、俺はついに差し込んだ。
カチッという音を鳴らした直後、パソコンのデスクトップにひとつのフォルダが追加された。
俺は一筋の汗が顔に伝った。
そして俺はマウスを動かし、恐る恐る、そのフォルダをクリックした。
そして、毎度おなじみくるくる真ん中で回転する待ち画面が続いた。
心臓の鼓動が早くなる。
俺はこの待ち時間が、俺はものすごく長く感じた。
長い・・・・・・。早く繋がって欲しい。
俺の好奇心はピークを迎えていた。
そしてついにくるくるは止まり、ページが開いた。
辺り一面の真っ白なページが。
その何もないいページを見て、
「・・・・・・はぁ?期待して損した」
と呟いた。
一気に心臓の緊張がほわっとした。
ほんとに、こんなカセット誰得だよ?誰がこんなカセット使っとったん?
これ中身作る前の空のデータが入ったカセット落としたん?
「はぁ・・・・・・。やっぱ宿題しよ」
もういい。宿題燃やして怒られるのあいつだけでいいわ。
そう思い、椅子から立ち上がろうとしたその時--!
文字に表せない程の不快な音が聞こえた。
鼓膜が破れそうだった。
これを他の人は、モスキート音や、黒板引っ掻く音、というのだろう。
全くその通りだ。
めっちゃ耳が痛い!
俺はすぐさまパソコンのスピーカーマークを押して、消音にするが、音は止まない。
俺は頭が混乱する。やばくないか?
なんか、ものすごく危険を感じる。
「そうだ! パソコンの電源落とそ!」
と思い、リンゴマークのボタンを押してみたが、全く効かない。
それにリンゴマーク押すと、不協和音が一瞬流れる。
電源を切る事も出来ない。
そして、この時壊せばいいと思えば良かったのだろう。
だが、その時の焦っていた俺には考えられない話である。
俺は汗がやばかった。
少し時間が経った時、ついに画面が表示される。
それは、人間の顔をしたライオンのような生き物が、家の中を歩いている動画だった。
そしてライオンは、人間の足を咥えていた。
家の中も荒れているし、とにかく不快な思いにしかならない映像だった。
まず、人の顔をしたライオンがいること自体怖いが、それよりも怖いのは、
その動画に映っている家が、俺の家だってことだ。
俺は頭が真っ白になる。そして数秒間動けなかった。
そして動画の化け物は、どんどん俺の今いる部屋に近づいてくる。
部屋の近くで暴れている音が現実世界からも聞こえる。
あれ? これ死ぬやつ?
おいおい・・・・・・、警察呼ぶか?
俺は立ち上がり、俺は一刻も早く対策をしなければと思い、ドアの前に棚や椅子などを置いて、ぶつかっても開かないようにする。
そして、スマホで警察と救急車に電話をかける。
繋がってる間その化け物は、俺の部屋のドアに体当たりをし、ドゴンドゴンと音を響かせる。
その音が、現実世界のドアからも聴こえる。
「はいもしもし警察です。ご用件は?」
「家の中にライオンみたいな化け物がいるんです!」
「え、はいではそちらの住所を教えて貰えますか?」
「はい、えっと・・・・・・」
俺はふとパソコンの画面を見る。
すると、その動画の化け物は、その部屋のドアを突き破り--!
--「ねえねえ知ってる? 人殺しのカセットの噂」
「何それ?」
「知らない? 人殺しのカセットって言うのはね・・・・・・」
近頃青葉中学では、こんな噂が立っている。
『人殺しのカセット』というものが。
それは、あるひとりの男子生徒の怪死事件から始まった。
その男子生徒は、家の中でなにかの動物に貪られたかのような惨い死に方をしており、彼の母親も死亡していたという。
そして、その男子生徒の机の上には、パソコンが置いてあり、その中にはとあるカセットがあったらしい。
そのカセットは警察が回収したが、その警察署は数日後、火事が起きて燃え尽きてしまった。
だから、そのカセットの行方が分からない。
カセット関連で全て事件が起こっているため、周りの人々は『人殺しのカセット』と呼んでいる。
「ねえねえ、呪いのカセット、面白そうじゃない? 探してパソコンに刺してみようよ!」
--episode 2 『毎日変わるポスター』--
「あぁ、今日も変わってる・・・・・・」
私は中野 藍、高校2年生の学級委員長。
私は学級委員長になって、先生から毎日帰る時に確認するように、と言われているものがある。
それは、何年も前からずっと学校の踊り場に貼ってあるとされる、ひとつのポスター。
これは数年前にとある女子高生が掲示したものとされるが、とある悲劇が起きて、毎日どこかの文字が変わるらしい。
先生の中には外して処分しようと考える人が何人かいたそうだが、その先生が事故にあったり、急に高熱を出したりしたため、外してはダメとされている。
今は触ることさえ禁じられており、触った者は学級指導されるほどだ。
私は今日、先生にどんなことがあってこんなことになったのか聞くつもりだ。
悲劇が起きたってことは知ってるけど・・・・・・。
あっ、先生いた!
先生が廊下を歩いていた。
その先生は昔からいる女性の先生だ。
そして私はその先生に、
「すみません、ちょっといいですか?」
「なに? 中野さん」
「この学校に、毎日文字が変わるポスターがあるじゃないですか、あれはとある悲劇があってあーなったって言ってましたが、少し詳しく教えてもらっていいですか?」
私がそう聞くと先生は困ったような顔をして、
「・・・・・・中野さんは成績も上位だし、学級委員長だから特別に教えてあげる。他の人に言っちゃダメだよ?」
「あっありがとうございます!」
そうすると、先生は語り始めた。--
--数年前、とある女子高生がいた。その子の名前は、木本 愛梨という。
その子は、大変素晴らしい文章を書く子だった。
色々な賞を取ったりしていて、文章を書く上で敵は居ないほど惹き込まれる文章だった。
彼女はコピーライティングや文字量、挿絵の配置などが完璧で、見栄えも内容もいい完璧な文章を書いていた。
「木本さん、我々はあなたの才能と努力を認めてあげたい」
なので学校では月に一度、彼女は踊り場にポスターを貼る権利が与えられた。
「ありがとうございます!」
彼女は大変喜び、文才を発揮して様々なポスターを貼った。
「効率的な勉強法」や、「実は体に悪い行動」など、人の得になる内容を書いたポスターを毎月貼った。
家族や友達からは褒められ、彼女は幸せだった。
毎月ポスターを貼っていた彼女の成績はどんどん高くなっていった。
彼女は小説家になりたいそうだ。だから、周りは将来は立派な小説家になれるだろうと言っていた。
そんな完璧な彼女に、嫉妬の念を持つものは少なくなかった。
彼女はある日、いつも通りポスターを執筆していた。
今回のポスターのタイトルは、「集中力とは、1%でも欠けてはならない」で、集中力についてのことを取り上げていた。
もう夕方だが、彼女は学校に残って書いている。
先生からやらされてるんじゃない、自分の意思で残っている。
彼女は完成したポスターを踊り場に貼って、その日は帰った。
彼女は、明日みんなの役に立つだろう、という思いでその日は眠った。
だが次の日学校に行ってみると、そのポスターは内容が書き換えられていた。
「拷問器具の作り方」や、「黒人差別は正しい」などの酷いことが書いてあったのだ。
彼女は何者かによって、内容が書き換えられた。
自分に嫉妬したやつが、私のを書き換えたんだ。そう彼女は思った。
その日彼女は生徒指導室へ呼び出され、「今後一切の掲示を禁ずる」と言われた。
彼女は、
「私はやってないです! 誰かに書き換えられたんですよ!」
と反論した。
当たり前だろう。自分はそんなことを書いていないのだから。
だがその事実を言っていただける反論も虚しく、彼女の文才を発揮する機会は無くなった。
そして周りの人からは罵られ、蔑まれるようになった。
彼女は前から嫉妬を受けていたこともあり、彼女は一部の人にいじめられるようになった。
それは、彼女を絶望のそこに落とすものだった。
そう、いじめている人の中には、前まで仲が良かった人の一部も入っていたのだ。
例えば彼女の筆箱の中に「すきです」などのイタズラの手紙が入ってあったり、わざと彼女の遊んでいるところに乱入してきたりなどの陰湿なことをされていた。
このいじめのムカつく点は、いじめじゃないとも取れるところだ。
「すきです」の手紙はただの告白と言えばいいし、遊んでいるところに乱入はただ遊びたかっただけと言えばいじめではなくなる。
彼女はすごく優しいことで有名だったが、その時はさすがに彼女もイライラしていた。
そんないじめが、数ヶ月も続いた。
ポスターも貼ることが出来ず、彼女の才能は発揮できない。
いじめられているから、あまり目立てられない。
彼女は恥ずかしくて、先生に言うことが出来なかった。
もう生きている理由なんてないと、その時思った。
そして、彼女はいじめに耐えられなくなり、ついに自殺してしまった。
死ぬ前に遺した手紙には、『生まれてきて、ごめんなさい』と書いてあった。
その後、彼女をいじめていた人物は全員死んでしまった。
そして、その子の怨念がこもり、書き換えられたポスターを一字一句間違えずに元に戻すため毎日内容が変わっている。
だが、数年前から今まで一度も内容が元に戻っていないため、今でもずーっと毎日内容が変わっているのだ。
誰かが外そうとしたり、触ったりすると、なにか不幸な目に会うので、外すことは、出来ない。
いつ元に戻るのだろうか。--
--「ということがあったんだよ。可哀想にねえ」
その話を聞いて、私はトラウマになりそうだった。
彼女のその話を聞いていると、最後の『生まれてきて、ごめんなさい』という言葉がすごく重い・・・・・・。
そんな、くだらない嫉妬で・・・・・・、彼女の才能を潰すなんて・・・・・・!許せない!
あの子は、事実を理解されないで、いじめられて、本当に悲しい思いだったんだろう・・・・・・。
あれ?でも彼女の心境を知ってる先生、おかしくない?
それに、その子がいじめられていることを知っていたのに、自殺するまで放置してた先生は・・・・・・・・・・・・
--episode 3 『人型a山』--
俺は、田舎に少し怖いイメージがある。
もちろん楽しいことがあるのは知っている。森を冒険したり、森で鬼ごっこをしたり、熊や鹿に遭遇したり・・・・・・、みたいに、すごく楽しそうなことがあるのは知っている。
俺は1年前の小3の時に、ひぐらしを見たそのときから、田舎が怖くなった。
でも今日から俺は、田舎で生活することになった。
そう、転校することになったのだ。
その田舎の町の名前は、「鷹桶村」というらしい。
多分そこに綿流しの祭りあったら終わる。
俺は車に揺られ、その場所に向かっていた。
季節は夏だから、セミが鳴いている。
そろそろ着いた頃だろうか。
「おぉ、やっと着いたな」
そして車に降り、姉ちゃんに案内される。
空気が都会よりもおいしくて、川の水も澄んでいる。林の木が風に吹かれた音も、すごく綺麗だ。
正にThe田舎という感じがする。
「うわっ、ひぐらしの死骸がある、気持ち悪い!」
おおい、フラグ立てんじゃねえ。
そして、俺たちが今日から住む家に着いた。
「おうおう、ここが新しいアジトですかい姉貴」
「えぇ、では中に入るわよ弟分」
そんな悪ノリをしながら中に入った。
父さんと母さんは俺たちの後ろから着いてきている。--
--「ってきまーす!」
そう言って家を飛び出した。
「ってきまーす!」とは、「行ってきます」のことだ。
今日は初めてここの学校に行く。
あー、「都会の生意気な野郎が」とか言われんかったらいいなー。
そう思いながら学校に向かっていると、
「えっ誰?」
「転校生じゃね?」
「マジかよw」
というような小言が周囲から聞こえた。
うわー、なんか恥ずかしい・・・・・・。羞恥心が・・・・・・!
あーあーあぁー、今から田舎あるある言うよ。あーあーあぁー、早く田舎あるある言いたい。
田舎あるある。それは、村の人全員と知り合いのため、転校生がいたらすぐ分かる。
あーあーあぁー、今から田舎あるある言うよ。あーあーあぁー、早く田舎あるある言いたい。
田舎あるある。それは、熊よけの鈴をランドセルにつけている。
みんなが歩く度にチリンチリン音が鳴ってる。--
--「今日、実は転校生が来ています!」
「マジで転校生じゃったんや!」
「やったぜー!」
「では入ってきてください」
そう女の先生に言われ、俺は教室のドアを開けて入っていった。
俺のものすごく高い身長を見て、びっくりしている人がめっちゃいた。
そして俺は、口を開き、
「僕の名前は前原圭一です」
俺のその言葉を聞いた瞬間、みんなの頭の上にはてなマークが浮かんだ。
「・・・・・・圭一って、ひぐらしじゃん」
1番後ろの席のデブがそう言うと、笑いが起きた。
先生も笑っていた。俺も笑っていた。
あーあーあぁー、今から田舎あるある言うよ。あーあーあぁー、早く田舎あるある言いたい。
田舎あるある。何故かわからんけどノリの良い奴が多い。
「じゃあ真面目に自己紹介します、俺の名前は中村 賢一です」
そして俺は自己紹介し終わり、席に着いた。
その着いた席は、さっき俺にツッコんだデブの隣だ。
そのデブの名前は熊原 慎二らしい。
「まあ気軽に、クマとでも呼んでくれ」
・・・・・・クマー? ここ田舎だから、本物の熊と間違えねーかー?
「本物の熊と間違えるかもしれんけど、この村では熊のことを『ティラノサウルス』と言うんだ」
マジかよ、と思いつつも俺はコクリと頷くと、クマは、
「今日さ、みんなで近くの心霊スポット行こうと思ってんだけど、一緒に行こうぜ」
と言ってきた。
おおっと?俺が想定していたひぐらしみたいな怖い展開が進んでるぞー?
俺は迷わず答えた。
「行く」
理由はそう、非日常を味わってみたいからだ。--
--「さようならー!」
「「「「さようならー!」」」」
先生が挨拶をすると、みんながオウム返しのように返した。
そして俺はランドセルを背負って、鈴をちりんちりん鳴らしてるクマに話しかけた。
「クマー、その熊よけの鈴ってどこで買えるん?」
「毎年この時期になったら貰えるんよ、賢一は先生に聞いたら貰えるんじゃね?・・・・・・あと、熊じゃなくてティラノサウルスな」
なんなんこれ。今2011年やぞ。いつの時代や。どんだけ熊を恐れとんねん。
「あーじゃ俺、鈴貰ってくるわ!」
俺は先生の元に行って、
「先生、熊よけの鈴ください!」
と言った。
先生は少し戸惑っていた。
そして先生はこう言った。
「熊って?」
・・・・・・あ、そうだった。熊じゃなくてティラノやったな。
「ごめんなさいティラノサウルスです」
「あーあーティラノね! ちょっと待ってねー、はいどうぞ!」
そうして先生は鈴を籠の中から取り出し、おれに手渡した
「ありがとござまーす!」
俺は教室の外に出ると、
「おっ、貰えたか」
クマが待ってくれていた。
そしてクマにある疑問をぶつけた。
「さっき言っとった心霊スポットってどこにあるん?てかなんて言う名前なん?」
「・・・・・・まず名前は『人型a山』って言う。で、場所は俺ん家のめっちゃ近くにある」
人型a山か・・・・・・。なんかめちゃくちゃ怖いな、名前からして。
「でねー、その場所マジで禁忌の場所ってされてて、もう話すのもタブーらしい」
「今日いつ行く?」
そう言うとクマはニヤけて、
「夜に決まってんだろ?」
と言った。--
--そして今日の夜、クマん家に行った。
なぜクマん家が分かるのかと言うと、今日帰ってる時にクマに案内されたからだ。
そして待っていると、
「おー賢一!」
クマとその仲間が数人来た。
そして、ハンサムで爽やかなやつが自己紹介を始める。
「俺の名前は神田 瑠威。こいつは俺の弟の神田 友樹っていうんやけど」
その友樹ってやつは、小3ぐらいで、卵みたいな顔している。アホそう。
「ウィイイイイイイスっ!俺は平坂 陽太!」
後輩感のあるそいつは俺に挨拶をする。
そしてずっと黙っていたクマが喋り始めた。
「おし、じゃあ行くか! 人型a山!」
ふーっ、なんか普通にハラハラするなー!
「えっ、なんか持ってきた?」
なんか持ってたらおもろいなと思い、俺が訊こうと思ったら瑠威が一足早く訊いていた。
「じゃあここに座って確認してから進もうぜ」
「いいねー」
そして、山の前の石垣のところに座った。
「俺はね・・・・・・」
そう言って瑠威がバッグの中を漁り、
「えっと、お菓子と、水と、金と、一応地図持ってきた」
「ナイッスー!」
そうともきが叫んだ。声でかい!
「じゃあ次俺は・・・・・・」
そう言ってみんな取りだしたが、そこまでおもろいもん入ってなかった。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「よしこーっ!!」
そう喝を入れ、山の中へと入っていく。
・・・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・。
「なんもないやん」
正直に言うと、禁忌の場所どころか普通のお化け屋敷だった。
普通にクソ。誰やこんな噂流したの。何が禁忌や。
そして、俺らは結構寒い中、空を見ると星が綺麗だった。
「見て見て、めっちゃ綺麗」
「えっガチやな」
俺が空の様子を言うと瑠威の弟の友樹が発した。
「よっし、今日はここに泊まるか?」
「それはやばいww」
そう陽太が言う。
「てかさ、マジでなんもなくね?だってここで終わりよ?」
小さい山なので、歩いて10分ぐらいで頂上に来た。
「まじなんもないやん、宝箱開けた時に何も無かった時の期待を裏切られた時みたいな感じがするんだけどぉー!」
陽太はよく喋る。さっきからずぅーーーーーっと口が止まらない。
「よし、ここにタイムカプセル埋める?ちょうど紙とペン持っとる」
「あっ、それで手紙書くんか!」
そしてみんなで寄せ書きをする。
『 まんこ 陽太
冷凍みかんうますぎ ともき
WRYYYYY しんじ(クマ)
タピオカパン けんいち 』
そこまで見て気づいた。
瑠威は?
「瑠威どこいったん?」
その場が凍りついた。
瑠威は?
みんなが動けてない。目をぱちぱちさせている。
待ってなにこれ。神隠し?鬼隠し?
「ヤバいってこれ・・・・・・、えっ、帰る?」
「当たり前やろ。急ご、はよ行こうぜ!」
「離れんなよ?」
そう俺と陽太とクマが話すと、みんな早歩きになる。
よほど怖いのか、さっきからみんなの顔がヤバい。
露骨に早くなっていくスピード。
それにちょこちょこ後ろ向いてる。
そこで気がついた。
友樹は?
「瑠威・・・・・・友樹・・・・・・」
「えぇ・・・・・・、待ってマジ?」
「これ電話とか出来んのん?」
「わからん、けど多分圏外」
さっきから緊張でリュックが重い。
ヤバい、もう心臓の音が響いとる。
もう、重い! 人間をおんぶしとるような感覚!
山の中が寒すぎる。凍えそう。
そうすると、クマが閃いたような顔した。
「なんか瑠威と陽太地図持ってきとるって言おったよね?」
そこで陽太がハッとする。
「確かに!」
「お前天才、大将、神」
そして陽太がバッグを開くと、
グチャラララッ!
と音を立て、中から血を吐いて目ん玉がなくなっている瑠威の頭が出てきた。
「うっ・・・・・・うっうわあああああああああああああああああああああ」
クマが悲鳴をあげる。
そのバッグをよくみると、瑠威の腕とかも入ってる。
「なんで・・・・・・瑠威が?」
俺はハッとして、頭が真っ白になった。
--さっきから緊張でリュックが重い。
もう、重い! 人間をおんぶしとるような感覚!--
まさか、と思い俺もリュックを下ろしてジッパーを開けてみると、
ゴロゴロゴロゴロ・・・・・・、
悲痛な表情をした友樹の生首があった。
「ぐぅゲぇヴぇえええええええええ」
その場にいる全員が発狂をした。陽太に至ってはゲロも吐いていた。
「なんで、俺らのバッグの中にいいいいいいいい!!!」
そして、その生首と出てきた体が勝手に動き、
合体した。--
--2013年2月。今月から工事が開始する。
今回の工事現場は足を踏み入れるだけで危険な『禁忌の場所』だ。
だから爆薬を使って山を壊す。
ここでの死者は100年以上前から出ていたが、その死者は今でも出ている。
特に有名なのは2年前の事件。
とある小学生5人組がこの山の中に入っていき、未だに出てきていないとされる。
そして、その年から、その山から熊よけの鈴、この地で言ったらティラノサウルスよけの鈴が大量放出されたそうだ。
だから今回、この山を破壊する。
その山の名前は『人型a山』。
--episode 4 『人生のバグ』--
周りを見渡してみると、色んな人が夜遅くまで働いてる。
周りを見渡してみると、色んな人が怒られてる。
周りを見渡してみると、色んな人が頭を下げてる。
周りを見渡してみると、色んな人が1人の人をバカにしてる。
周りを見渡してみると、色んな人がインターネットで悪口書いてる。
周りを見渡してみると、色んな人が他人の不幸を願ってる。
これ、バグじゃん。
いつまでも修正されない。
オナニーする時のオカズは緊縛、くりたけ君です。
多分この小説を一番最初に投稿するでしょう、pixivに(倒置法)。
まあ記念すべき第一回目の投稿を怖い話にするって言うね。
僕はこの小説を『岸辺露伴は動かない』に似せました。なぜかというと、僕はあの六壁坂みたいな本当に居そうな妖怪や恐怖の出来事を見て、
「俺も書きてぇ!」
って思ったからです。
いやマジで死んでも無限に血を出し続けるってこわくない!?
まあみんなが実際におりそうと思うんかかどうかは分からんけども、まあ俺的にはに居そうと思って書きました!
個人的に一番最初の『人殺しのカセット』が怖かったです。
画面と現実世界が繋がっとるって怖くない!?
特に最後の扉突き破るシーン! 画面と現実世界が連動しとるのがすごく怖かった。
僕は将来、日本一の小説家になりたいんです。
その夢を叶えるために今精一杯努力しています!
今はまだ底辺で何も出来ないけど、膨大な夢を手に成功できるように努力します!
大切なのは『リアリティ』だけ、必死に勉強をしています!
なのでみんな、僕の書いた怖い話とかを友達にして、この小説の宣伝もしてね!
まずは書籍化できるように、夢に向かって今日も努力します!
では、今回読んでくださった方々、ありがとうございました! バイバイ!
くりたけくん