第4話・ゲームの世界!?
記憶が有るのは、目が覚めてからだった…
『んん…ん…朝?…あ、飛竜…あ、そうか…私…泊まらせてもらって…て、あの格好のままで寝てたのか』
そして、とある違和感の感じる光景が目の前に広がった。
何故ならば、ベットに私、近くのソファーに飛竜が寝て居る…
筈なのに、何故か飛竜が同じベットに寝ていたのだ。
しかも、格好は、昨日のコスプレのまま。
他にも、何ヵ所か違和感の有る点が、複数存在した。
まず一つ目。
起きたばかりなのに、体が妙に軽い。
そして二つ目。
いつもなら朝というか寝起きは空腹な筈なのに、お腹が全く空いていない。
そして三つ目。
久しぶりにあんなに飲んだのにも関わらず、二日酔い等の症状が出ていない。
他にも色々なおかしな点が有る。
しかし、一番のおかしな点は…
コスプレの筈のウィッグが、一ミリもズレていなかったのだ。
後、体が妙に軽いけど装備は重い。
しかも、記憶を探ろうと頭に神経を集中させていると…
“ゲームのメニュー画面が出てきた”のだ。
『飛竜!!起きろ!!一大事だ!!』
私は咄嗟に大声を出して、隣で寝ている飛竜を叩き起こす。
『んん…ん…んあ?…あ、スカーレット…?おはよう…て、そんなに慌ててどうかしたのか?』
と、軽く寝惚けつつも心配そうに飛竜は私を見た。
私は、今気付いてしまった事を、1から説明する。
『…それって…つまり…』
『やっぱり…』
『『ゲームの世界に来てしまった!?』』
『…だよな?…』
『同感だ…分からない』と、私は同調する。
しかし、否定する術は、何処にも無かった。
何故なら此処が…
“ゲーム内のギルドホームの飛竜の部屋だった”からだ。
もう、認めざる終えない。
此処に有る全てが物語っていた。
“これはゲームの世界だ”と…