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異世界でツンデレちゃんは恋に落ちた。~unstable・story~  作者: 十六夜零
3章ーThere is a shadow behind the fun. ー
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第19話・彼と想いと。

『喰らえ!!

Disappear(消え失せて)Kill(死ね)!!』


『止めろ!!』


俺の怒りが織り成す闇の必殺技。

それは、何故か又かと諦め、苦しそうな顔をする吸血鬼の前に立ちはだかる、大切な彼女の方へと向かった。


『な、何で!?

お願いだ!避けてくれ!!』


(こんな風にあんたを傷付けたくはないんだ!

お願いだ!避けてくれ!!)


心の中でも、現実でも…

俺は、彼女に届くようにと叫んだ。

しかし、それは届かず、攻撃はスカーレットに当たる。

『っ…』

スカーレットは痛そうに顔をしかめる。

『何であの攻撃を受けても避けないんだ!』

先程の攻撃は、最大級のエクソシストの攻撃の一つだった。

それは、防御をしながら受けてもかなり堪える物だったが、それをろくに防御もしないで喰らえば、普通なら立てないだろう。

しかし、彼女は立っている。

それは、何を意味するか…


『そうか、信じていたのにな…

お前は、怪物のかたを持つのか…』


『流石にあんたには幻滅した…』


『じゃあな…』


信じていた気持ち、想い、助けたいという思い。

他にも…全てが壊れたような、そんな気分にやられた。

もう、感情がごった煮されて、涙さえも枯れ果てた気分だ。






そう言って立ち去る彼の背中は、寂しそうで、苦しそうで、とても一言では言い表せない物だった。


そして、その背中をただ、呆然と見詰める事しか出来ない彼女の頬には、もう一度雫がつたっていた。






(駄目だ…これじゃ…届けないと…)


(絶対に後悔する!!)


そして、私は、彼の方へと走り出した。

『飛竜!聞いてくれ!』

柄にもなく私は、大声て彼を引き留めた。

『何だよ…今更…』

少しだけ寂しそうに、振り返らない彼の声は、珍しく震えていて、冷たかった。


『怪物と呼ばれるあいつにだって心は有るんだ…』


その言葉は飛竜に衝撃を与えた。






『心が有る…いや、まさか!?』

俺は、衝撃的な言葉に思わず振り返った。

(そもそも、確かに、いや、でも、まさか、そんな事…有るわけ…)


怪物はNPCであり心など有るわけもない。


そんな常識はゲームの頃と変わらぬ物だと、何処かで思い込んでしまっていた。

(でも…まさか…いやでも…)

俺の心は揺れに揺れ、脳内には濁流のように情報や考察が行き交い、混乱を生んでいた。


『あいつにだって過去があったんだ』


しかし、その言葉に俺の思考は停止した。





そして俺は、その全貌を理解した。

そして、俺はスカーレットに必死で謝った。

そして、スカーレットはその優しさで許してくれた。

そして、吸血鬼にも自分から謝った。

『俺も…悪かった…』

スカーレットをさらった事を反省したように縮こまる吸血鬼は、人間らしさを感じた。

とても俺は、怪物扱いされてきたとは思えなくなっていた。

そして俺達は、彼の様子を見るために、定期的にここに訪れる事にしたのだった…

皆様御早う御座います

十六夜零です

えぇと、何故久しぶりに後書きに私が顔を出したかと言いますと…

いや、前回の投稿が予約通りされた頃、ふと、いせツンの製作者側の方のページを見ていたわけです

次回の予約しておこうとか色々思いまして

そして…気付きました…

いつの間にか…そう、ついに…!

いせツンがブックマークされました…!

しかも二件…!

総合評価も4ptも…!

無名すぎる私からしたら、これだけで日々の執筆の励みになります

有難う御座います

引き続き、いせツンを宜しくお願い致します


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