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異世界でツンデレちゃんは恋に落ちた。~unstable・story~  作者: 十六夜零
3章ーThere is a shadow behind the fun. ー
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第15話・Practice・Start

『取り敢えず、用意は出来たから向かうか?』

と、私は飛竜に声をかける。

『俺も用意は出来た…向かおう…』

と、俺は座っていたリビングにある木製の椅子から立ち上がり、先程まで磨いていた剣をしまう。

俺は武器の修繕担当でもあるので、それなりにこの数日で慣れてきている。

後、エクソシストだから、本当は杖を使うのだが、コスプレ大会の報酬で貰えた武器を使用する事にしたのだ。

それがこの剣。

Fixer(フィクサー)Cast a (暗い)dark(影を)shadow(落とす)sword()だ。

どうやらこの剣はシリーズ物らしく、彼女が渡されたとある鎌も、似たようなデザインであり、名前の最初に“Fixer:”が付いている。

そして、この剣は魔力を込めると、禍々(まがまが)しい色の(きり)のような、(もや)のような、いや、残光(ざんこう)?のような物が流れ出て、その状態で敵を斬ると、電流のごとく発光し、敵にダメージを与えるのだ。






『キイィ…』

そして、ドアを開けた。

そこでふと私は気付く。


(又、二人っきりなのか…)


他愛もない話をして、平静を装っている彼も又、同じような事を思ったのは、鈍感な彼女は“まだ”気付いていない。






『着いたな…』

『あぁ』

そして、俺達はアトランデ第一洞窟の入り口に着いた。

『行くぞ』

『あぁ…』

俺達は職業柄元々夜目が利くので、そのまま進む。

すると…

『ギィ!!』

人間のものとは到底思えない、濁音のような、奇声のような鳴き声が聞こえた。

『…』

俺は無言で合図をする。

この声は…コウモリ型の低レベルモンスターの鳴き声だ。

Scary(怯えし)Bat(蝙蝠)()Monster(怪物)

それは、低レベルだけど、甘く見れない、侮れない小型モンスターだ。

小型なので、攻撃は当たりにくく、そして、集団で襲い掛かってくる。

そして、一番の厄介な所は…

『ギィ!!ギィ!!ギィー!!』

『バサバサバサバサ!!』

多数のコウモリ型のモンスターが更に援軍を呼ぶ。

それこそ、一匹じゃ勝てないと踏んだように、怯えながら仲間を呼ぶ様に見える。

名前の由来はその辺りだろうか。

つまりは、きりがないんじゃないかと思う程に援軍を呼ぶのが、最大の難所だ。

そうこれは、闇の中での高速移動と高速連続攻撃の練習である。


『3…2…1…0っ!』


彼女が合図をすると、俺は高速連続切りつけを始める。

その攻撃の方向へと、彼女は敵を引き付けるように、高速移動する。


二人の息はぴったりだった。

二人して合わせ合い、自由に行動し合っていた。

それはどちらにも偏らず、完璧な連携を成していた。

次々とコウモリ型のモンスターを倒していく。

誰がどう見ても彼らは…


完璧なコンビだった。

これからはたまに、

後書きにその後や小話を挟むようにしていきたいと思っています。

なので、早速。

ー仲良しギルド、夜月の日常ー

『リーダー!

今日こそは私が勝つんや!』

そう張り切るのは、夜月のギルドに所属する…


『ララ…流石にそれは無理なんじゃないか…?』


ララである。

『いや!今日こそはや!』

そう胸を張りながら叫ぶが、ララの可愛らしい外見や声では、どうも子供らしさを感じさせてしまう。

一応ララは大人ではあるが、夜月よりは若く、その年の差は五歳である。

『いや…無理だろ…なぁ…諦めてくれないか…?』

そう疲れた声で夜月が言うのには理由があった。

そう、ララが夜月に挑んでいるのはババ抜きだ。

そして、夜月がポーカーフェイスが上手いわけでもない筈なのに勝ち続けている。

だが、それには理由があった。

そう、ララが分かりやすすぎるのだ。

今だって…

『うぅ…』

と、夜月がジョーカー以外のトランプに手を出すと、悔しそうに呻き声をあげている。

そして、数分後…


『うわぁーん、また負けたぁー!!

まだ一度も勝ててないやんんんんんんんぅ!』


何度目かのララの泣き叫ぶ声は、ギルドホーム中に、むなしく響くのだった…

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