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チートスキルで世界樹ガチャを引きまくれ!  作者: 山田マイク
第4章 『幻想大図書館の世界樹』編
63/137

62 メーティス幻想大図書館へ 2 ~それぞれのステータス~

 

 ◆

 

 俺たちは各々のステータスを見せ合った。 


 まずは俺。


 氏名 ユウスケ=モロタ


 レベル 13

 ・種族:人間族 

 ・性別:男

 ・年齢:17


 HP 132

 MP 0

 

 物理攻撃力:13

 物理防御力:37

 魔力(攻):8

 魔力(防):51

 スピード :21

 賢さ   :19

 属性:無

 総合戦闘力 H


「備考 頭は悪いが危険性なし」(うるさいよ)


 ◆


 続いて、コトト。


 氏名 コトト=ガーネット


 レベル 22

 ・種族:人間

 ・性別:女

 ・年齢:16


 HP 231

 MP 15


 物理攻撃力:51

 物理防御力:32

 魔力(攻):11

 魔力(防):70

 スピード :109

 賢さ   :350

 属性:水

 総合戦闘力 G


「備考 特になし」(……めっちゃ賢い)


 ◆


 そして――問題のアビゲイル大佐。


 氏名 アビゲイル=ジョブワ


 レベル 511

 ・種族:人間族(?)

 ・性別:女

 ・年齢:19


 HP 5072

 MP 0

 

 物理攻撃:999+(測定不能)

 物理防御:772

 魔力(攻):15

 魔力(防):381

 スピード ;818

 賢さ   :117

 属性:光

 総合戦闘力 S+


「備考 危険性あり。種族、要査問」


 ◆


 ……笑った。

 なんつーステータスだよ。

 魔法攻撃以外は、ほぼすべてが高レベルである。(つか物理攻撃カンストって)

 

「で、これに何の問題が?」

 と、アビゲイルが問うた。


「うーんと、ですね」

 パリィは万年筆の柄で額をほりほり掻きながら言った。

「まず、アビゲイルさんが単純に強すぎる点、ですよね。我が図書館の警備は一流ですが、こんなにも強い人はほとんどこられたことがない。なので、少し異を唱える職員がおりました」

「つ、強すぎる、ですか」

 俺はつぶやいた。

 無理もない。

 こんなに強い人間を、人類の宝のある場所に入れるのはためらうだろう。


「ただ、この意見は却下されました。強い、と言っても、図書館の中に入ってしまえばかなり弱体化されますからね」

「弱体化?」

「はい。図書館内には特殊な結界が張ってありますから。出来る限り、コントロールされています」

「そ、そんなこともできるのね」

 コトトが言った。

「まあ、それでもアビゲイルさんは危険因子ですが――それだけなら大丈夫だろうというのが多数派でした」


「で、それに加えて、最も問題になったのが、ですね」

 と、パリィは言った。

「アビゲイルさんの属性です」

「属性?」

「はい。彼女のこの『光属性』というのは、ただでさえ非常に珍しいんですが、人間族の光属性なんてものは聞いたことがないんですね。そして、ここが重要なんですが、光属性はそのほとんどが『竜族』なんです」


「竜族?」

 と、アビゲイルは眉を寄せた。

「よもや、私が竜族だと言いたいのか?」

「いえ」

 パリィは首を振った。

「そうでないことは見た目でわかります。しかし、あなたの祖先はそうかもしれない」


「……信じられんな」

 アビゲイルは呟いた。

 そして、自分の手のひらを見る。


「ちょっとわからないんですけど」

 と、コトトが口をはさんだ。

「そもそも、どうして竜族だと、この図書館に入ってはいけないんですか?」


「うーん、これも返答が難しいですが」

 パリィは眉を下げた。

「竜族というのは、分類学的には非常に魔族に近いんです。かつて、世界を炎で焼き尽くした種族の末裔ですからね。我々の規定では、魔族と同じ扱いです」


 なるほど、と俺は頷いた。

 魔族なら、当然館内に入れるわけにはいかないだろう。

 それは何というか、納得のできる説明ではある。


「では、私は図書館内には入れぬということか」

 と、アビゲイルが問う。


「いえ、悪意がなければ入れます」

 と、パリィは首を振った。


「悪意、だと?」

「はい。そして、それを判断するために、私が来たんです」

「どういうことだ?」

 アビゲイルは少し首を傾げた。

  

 するといきなり、

「すいません。ちょっと失礼」

 パリィはそう言って、アビゲイルにぴょんと近づいた。


 そして――

 ペロっと頬を舐めた。


 まさか頬を舐められるとは思っていないアビゲイルは「ひゃ」っと小さく声を上げて、目を丸くした。

 いかにも女の子な、可愛い悲鳴だった。


 それから顔を赤くし、自分の頬をごしごしと拭く。

「な、なにをするのだ」 


「んー……」

 パリィは味を確かめるように口をもごもごさせながら考え込んだ。


 それから少しして、

「ごうかくー」

 と言った。


「うん。アビゲイルさんに、敵意はないね」

「わかるのか?」

「うん。そういう技術スキルだから」

 パリィはにこりと笑った。

「潜在的な悪意があるかどうかまでも判別できるの」 


 ◆


「えーと、それからもう一つ」

 と、パリィが紙に目を落としながら言った。

「そちらの、ユウスケさんの頭の上にいる生物。『精査』よると分類は『魔石獣』と出たんですが、これはペットか何かですか?」


「まあ……ペットみたいなものですかね」

 と、俺は答えた。

「えーと、こいつを入れるとまずいんですかね?」


「いえ」

 パリィは短く首を振った。

「どうやら戦闘能力は0に近いのでとりあえず問題はないんですけども。一応確認のために、敵意があるかどうかを見せてもらっていいですか」

「ええ、もちろん」

「ありがとうございます」


 パリィはそう言って、俺に近づいた。

 そして、頭上のポチをじ、と見つめ、鼻先をつんとつついた。


「キューン」

 ポチは目を細めて、一鳴きした。


「可愛いですねー」

 パリィは口元をむずむずさせながら、頭上の耳をぴくぴくさせた。


 いや、あんたも十分かわいいよ、と俺は思った。


 それからパリィはポチを抱き上げ、ぺろぺろと舐め、

「うん、大丈夫そうですね」

 そういって、親指を立てた。


 ◆

 

「では」

 と、パリィが言った。

「長々とすいません。審査はこれで終わりです。中へどうぞ」


 彼女に促され、俺たちはいよいよ幻想大図書館へと足を踏み入れた。



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