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第6話 ホワイト・アルバム

我々グラスオニオンとホワイトアルバムはそれぞれしばらく探したが一向に見つかる気配がない為、休憩をとることにした。


健司「ビリーとサボイに色々聞きたいことがあるんだけどいい?」


サボイ「良いですよ」


ビリー「何だ?」


健司「まず、ビルに関してなんだけどあの人は何者?」


ビリーの表情が一瞬曇る。同じくサボイも表情が曇ったように見えた。


サボイ「ビルはご存知の通り、ホワイトアルバム部隊のメンバーでした。優しく、優秀な人でした」


ビリー「今から約20年前、ホワイトアルバム部隊を筆頭とした、フィクシング大規模調査っていうやつがあった。その調査でオブラディが見つかった」


ビリーは今にも泣き出しそうな状態だ。平然を装おうとしているが抑えられていない。


サボイ「…その調査は我々ホワイトアルバム部隊しか帰ってこれませんでした。厳密に言えば全員じゃないですがね」


健司「もしかして…マックスウェルズ?」


奥にいるヘルターが壁を殴った。同じく奥にいるジュリアは舌打ちをした。


サボイ「…」


ヘルターが健司に近づき、サボイの話の続きをする。


ヘルター「当時の隊長、マックスウェルズは突如暴走し、現場は混乱していた。そん時俺らはそんなこと知らずに地上に戻ってたんだ」


ジュリアもこちらに近づき、サボイの肩を軽く叩く。サボイは気付けば泣いていた。ビリーも同じく泣いている。


ジュリア「その時の監視はバンガロウだったの。あいつはみんなを見殺しにし、逃げたの」


ビリー「その見殺しにされた中の1人が俺の親父だった。だからバンガロウに会った時、俺は言ったんだ。“今度は何を殺した?”ってね」


重い空気が漂う。健司自体もあんなに優しい人だったのにこんな過去を持っているだなんて、と思っている。ここで初めてビリーとエリナと会った時のエリナの言葉を思い出す。


“人を信用するとロクな目にあわない”


ビリー「…俺がロンリーハーツ部隊に憧れを持ってるっていうことは聞いたよな?健司」


健司「言ってたね。どうしてなの?」


ビリーは呼吸を元に戻し、額に流れている涙を拭い、いつもの声で言った。


ビリー「その親父の遺体をわざわざおれんとこまで届けてくれたのがペパー軍曹なんだ。それがもう嬉しくて…そっから憧れるようになったんだ」


健司「そんなことがあったんだな…」


その後も、サボイと雑談などをした。2人はさっきまで泣いていたのかわからないほどの笑顔だ。そんな束の間の平和も長くは続かなかった。


ヘルター「奥、“明かり”が見えるぞ。さっきまで見えなかったのに」


ヘルターが突然話した。あまりに突然で、しかも信じられない話のせいで頭が回らない。ただ疑問になっていくだけであった。


サボイ「明かり?一体どういうことだ?」


ジュリア「それがあんの。だったら自分の目で見なさいよ」


全員で奥にある明かりなるものを見つめる。確かに少し明るい。


ヘルター「もしかしたらそこにビルがいるかもしんねぇな。とっとと行くぞ!」


ヘルターが1人で突っ込んでいく。他4人はヘルターを追いかけるように走った。


目の前にあるのは立派な洋館だ。明かりがついていて、生活の痕跡もある。


健司(この展開見たことあんな…)


ビリー「健司?後ろにいるか?」


健司は一瞬びくっとし、ゆっくりと後ろに振り向く。


健司「…誰もいない」


ヘルター「一応警戒しとけよ。それじゃ中へ入る」


広々としたエントランス、清潔とは言い難いキッチン、そこまで広くはない個室。どうやらここは宿屋らしい。地上とフィクシングの架け橋となっているエレベーターを作る人達の為の宿屋とのこと。かつての栄光こそ残っているが、誰かが最近入ってきたのか、結構汚されている。しかも血が所々にシミになっている。


サボイ「…バンガロウ?」


静寂。返事は返ってこなかった。ただ返ってくるのは恐怖と虚しさだけだった。


ヘルター「一部屋ずつ、丁寧に確認しろよ?後でまた見るってなったらめんどくさいんだから」


1人ずつ部屋を確認していった。静寂すぎて気が狂いそうだ。 すると健司が机の上に何かあるのを見つける。


健司「え〜っと、“ もし夜中の3時近くになっても僕が帰らなかったら君はドアの鍵を締めるかな?僕を必要としてくれるかい?”」


あったのは一枚の紙切れだった。しかも破れていて途中が読めない。


健司(どっかで見たことあるような…)


ビリー「健司!!戻ってこい!!」


健司は急いで呼ばれた声の元へ走っていった。


サボイ「なにか収穫は?私は何もありませんでした」


ヘルター「何も」


ジュリア「何も」


ビリー「何も」


健司「紙切れ一つあった」


サボイ「どんなやつです?」


全員にこの紙切れのことを話した。


ジュリア「鍵か…確かエントランスにあったな」


ビリー「あともうちょいで3時だな」


ヘルター「取りに行こう。すぐに」


ガチャ


エントランスの方から扉を開ける音が聞こえた。更に金属製の何かを引きずる音も聞こえる。


健司「まさかね…」


サボイ「皆、隠れて」


全員別方向へ逃げていった。ビリーは用務員室のロッカーの中、ヘルターは客室のクローゼットの中、ジュリアは窓から外へ、サボイは端の客室のベッドの下。


健司は一階のキッチンの用具入れに隠れた。少しだけ隙間を開ければ、いつでも相手の姿を確認できる。


やがて足音が近づいていく。


健司は隙間から見た。でかい銀のハンマーを持った男の姿が。









サボイ・トラッフル


年齢 27歳

誕生日 2月3日

身長 178cm

体重 72kg

武器 ハピネス・イズ・ア・ウォームガン(単発式拳銃)

趣味 オセロ

特技 ダーツ

好きな音楽のジャンル プログレッシブロック

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